H100形は、2020年改正で函館本線山線に15両投入する形でデビュー、翌2021年改正で30両を、宗谷南線、室蘭本線の長万部~苫小牧間などに投入、そして今回の改正では24両を根室本線の新得~釧路間に新規投入、6両を石北本線の旭川~上川間に追加投入する形となった。
H100形投入による時間短縮を比較してみる。
●帯広~新得間
帯広発17時03分の新得行は新得まで55分かかったいたのを48分に短縮する。表定速度は54.8キロと池田方面より遅いのは勾配の関係なのだろうか。こちらも基本1駅間1分の短縮だが、十勝清水から新得まで10分かかっていたのを8分に短縮している。これは上り勾配の兼ね合いだと思われる。20年前の時刻表を見ると、快速狩勝も同区間で8分となっていたが、これはキハ150が充当されていたためだ。
帯広発18時18分の新得行は18時38分発に繰り下げる。また、帯広発19時36分は芽室で交換する『おおぞら9号』が時刻を繰り上げることで交換時間が短縮され、新得まで65分かかったのを51分に短縮する。
帯広発21時27分の新得行は21時22分に繰り上げ、西帯広での快速との交換による5分停車、上芽室信号場での『おおぞら11号』との交換による10分停車、御影での普通との交換による4分停車を見直し、72分だった所要時間を52分へ20分短縮、新得着22時39分だったのを22時14分に繰り上げる。
快速(改正で普通に格下げ)との交換駅は西帯広から芽室に、『おおぞら11号』との交換は上芽室信号場から御影駅を挟んで平野川信号場に、普通との交換は御影から十勝清水に変更する。H100形の性能だから、このスジを組めたのだろう。
最終新得行については、帯広発22時36分だったのを22時28分に繰り上げ、十勝清水での最終『とかち』との交換を中止に、新得着23時32分を23時16分に繰り上げる。
一方、下りを見ると、新得発12時55分を13時02分に繰下げ、御影4分、芽室19分停車を、平野川信号場7分停車、上芽室信号場15分停車に変更する。帯広着は改正前と同じ14時11分だから7分短縮になる。
16時49分発は16時41分発に繰り上げるが、芽室で14分停車するようになったので、帯広までの所要時間が56分だったのが61分に延びてしまった。18時54分発は19時00分発に繰下げ、十勝清水4分、芽室6分停車を芽室、西帯広での5分ずつ停車とし、帯広まで64分かかったのを55分に短縮する。
新得発20時00分は20時09分に繰下げとなるが、上芽室信号場での停車時間が21分から14分に短縮、帯広着は2分繰上がるので、所要時間は76分から65分に短縮となる。新得発21時03分の快速狩勝池田行については、普通に格下げして御影、大成、西帯広、柏林台に停車させる。芽室での3分停車も発生するため、帯広まで46分だったのが53分となる。新得発21時58分は上芽室信号場での10分停車が、芽室での4分停車に変更、帯広までの所要時間は10分短縮し、帯広着22時57分を22時48分に繰り上げる。
●帯広~釧路間
特急や貨物のスジを変えなかった為か、駅間の所要時間の短縮分を交換待ちなどでの停車時間を長くすることで、調整している、
例えば、釧路発5時43分の新得行を見ると、白糠まで3分の短縮を図っているが、白糠での停車時間を3分から5分にしている。その先も10分以上かかる駅間で2分短縮しているが、一部駅で停車時間を2分長くしている。音別の発着時間は改正前と変わらないが、帯広発は2分繰り上がる。帯広発を1分繰り下げることで、西帯広発着は改正前と変わらないが、新得着は5分繰り上がる。交換箇所が長いのに特急がスジを変えなかったから、時間短縮分を停車時間で調整せざるを得なかったのだろう。ただ、交換相手の特急が遅れるなどした場合は、遅延を回復しやすくなる。
帯広発10時26分は浦幌まで5分短縮、上厚内信号場での10分ほどの信号待ちを解消して、浦幌から厚内まで31分かかっていたのを18分に短縮している。厚内から先は、20分ほど繰上げ、釧路着13時16分は12時54分に、帯広から釧路までの所要時間は168分から148分に短縮する。20分以上時刻を繰り上げたため、根室行への接続時間は9分だったのが31分に、和商市場で勝手丼を持ち帰れるくらいの時間は確保できるようになった。
次の12時26分発は、池田での停車時間を1分から9分、浦幌での停車時間を3分から5分に拡大するが、厚内から音別まで27分かっていたのを22分に短縮、白糠から先は時間短縮し、釧路着15時27分を15時22分に繰り上げる。
帯広発13時55分の池田行は14時23分発に繰り下げて、新得からの普通からは12分で、『おおぞら』からは6分で、新たに接続させる。接続の見直しは、西帯広から札内、池田方面へ帰る学生には吉報だ。新車置き換えで、池田まで28分かかっていたのを24分に短縮している。途中3駅あるから、一駅間ごとに1分ずつ短縮する計算だ。同区間の表定速度は51.9キロだったのが60.5キロに赤羽~蓮田間で3駅停車して表定速度62.4キロを出す宇都宮線の快速と変わらなくなっている。
帯広発14時53分の釧路行も15時12分に繰り下げる。池田では35分も停車して、15時27分発を16時15分発に繰り下げる。厚内~音別、音別~白糠まで両方とも24分かかっていたのを、信号所での交換待ち見直しで両方とも14分に短縮、つまり厚内~白糠まで48分かかっていたのを28分に短縮することになる。豊頃での5分待ちもなくなったので、新車による時間短縮も含め、池田~白糠まで115分かかったのを83分に短縮する。
白糠場面では17分繰下げだが大楽毛で5分停車するようになり、釧路着17時59分を18時15分に繰り下げる。池田~釧路間での時間短縮は30分以上だが、帯広~釧路間での時間短縮は3分だけだ。
帯広発16時33分は16時42分に繰り下げるが、池田発17時30分は改正前と変わらない。白糠での13分停車は16分停車に拡大するが2分繰り上げ、釧路着は20時06分から19時59分に繰り上がる。
帯広発18時00分は17時57分に繰り上げ、池田発18時47分も18時31分に繰り上がるが、 昭栄信号場で5分停車となるため、十弗では11分の繰り上げとなる。上厚内信号場での10分停車がなくなった代わりに、厚内での8分停車は13分停車に拡大、直別信号場での7分停車はなくなっている。結果、池田から白糠まで116分かかっていたのが、17分短縮の99分となっている。厚内発20時04分は19時42分に繰り上げ、直別信号場での交換待ちがなくなり、音別発20時27分は19時56分に繰り上げ、釧路着21時18分は20時43分に繰り上げとなる。時間を短縮したが厚岸行には8分のタッチ差で接続しない。これを接続させたら、上尾幌での交換列車に影響が出るが、その交換する上りも白糠行最終に2分のタッチ差で接続しない。需要がないとはいえ、調整した方がいいのかなと思う。
20時00分発、20時33分発の池田行は、19時41分発、20時19分発に繰り上げて、運転間隔を調整する。といっても17時57分の普通からは100分以上開く。19時41分発は幕別での交換待ちがなくなるので、池田までの所要時間を34分から24分に短縮するが、20時19分発は札内で4分停車するようになったので、27分から28分と増えている。それ以降の列車は交換列車も少ないためか、H100形投入による時刻修正程度になっている。
厚内発6時06分は6時09分に繰り下げ、池田まで50分かかったのを44分に短縮する。池田での停車時間を20分から27分に拡大して、池田発7時16分から7時20分に繰り下げとなるが、帯広着7時46分は改正前と変わらない。
釧路発5時43分の新得行を見ると、白糠まで3分の短縮を図っているが、白糠での停車時間を3分から5分にして短縮分を帳消しにしている。その先も10分以上かかる駅間で2分短縮しているが、一部駅で停車時間を2分長くしている。音別の発着時間は改正前と変わらないが、帯広発は2分繰り上がる。帯広発を1分繰り下げることで、西帯広発着は改正前と変わらないが、新得着は5分繰り上がる。交換箇所が長いのに特急がスジを変えなかったから、時間短縮分を停車時間で調整せざるを得なかったのだろう。ただ、交換相手の特急が遅れるなどした場合は、遅延を回復しやすくなる。
釧路発10時11分は10時25分に繰り下げ、10時着の釧網本線からの接続に余裕を持たせる。西庶路での『おおぞら』との交換は東庶路信号所に変更するため、庶路、西庶路へは4分増となる。その先の時間短縮分は厚内、浦幌での停車時間を2分増やしてリセット、豊頃での『おおぞら』との交換は新吉野に変更する。そのため、新吉野までの時間短縮は2分しかない。その先も数分の時間調整だけで、帯広着は13時19分から13時17分に繰り上げる。なお、改正前は13時14分の新得行にタッチ差で接続しなかったため、14時40分まで待つ必要があったが、改正後は帯広スルーの新得行に変更している。
釧路発14時10分は14時20分に繰り下げる。白糠までに5分短縮するが、4分停車でほぼ帳消しにする。音別~厚内間は信号所12分待ちは28分かかっていたのが、6分待ちの20分に短縮、厚内着は改正前より2分繰り上げとなる。その先もH100形の性能による時間短縮で池田着16時24分だったのが16時14分に所要時間は134分から114分に短縮する。改正前は池田発16時37分だったのが、停車時間見直しで16時16分に、札内での9分停車もなくなるので、帯広着17時15分から16時41分に繰り上げ、釧路からの所要時間は185分だったのが141分と40分以上の短縮となる。
釧路発15時17分は15時40分に繰り下げる。白糠までは6分、厚内までは12分短縮され、厚内着16時33分は16時44分に繰り下げとなる。浦幌での特急待避による30分停車は厚内での25分停車に変更、新吉野~豊頃間で改正後のH100形のスジが改正前のスジを追い抜く。つまり、23分の時間短縮となる。その先も時間短縮して、帯広着18時34分は18時26分に繰り上げ、釧路から帯広までの所要時間は197分だったのが31分短縮の166分となる。帯広での停車時間を拡大するため、帯広発は19時04分と変わらない。
釧路発17時03分は17時07分に繰り下げ、時間短縮で厚内での発着時刻は改正前と同じになる。浦幌での7分停車見直しで、18時47分発が18時37分発に繰り上がる。池田着19時19分は19時04分に繰り上げ、池田での8分停車も見直し、帯広着19時56分だったのが19時30分に繰り上げ、釧路から帯広までの所要時間は173分から30分短縮の143分となる。。新得行への接続は21時27分までなかったのが、19時35分に接続するようになった。あと10分くらい早ければ『とかち』に接続できたのだけど、交換設備が少ないからスジが制限される。
釧路発19時26分は19時23分に繰り上げ、白糠着も20時00分だったのが19時53分に繰り上がる。白糠の先の信号場で下り普通と交換ようになったため、音別は3分繰り上げ、浦幌着は20時55分から20時45に10分繰り上げとなるが、停車時間9分を20分に拡大するため、浦幌発は変わらない。その先は数分の時刻修正程度で帯広着は22時05分から22時01分、所要時間は159分から158分になるだけだ。帯広発も22時36分か22時28分に繰り上げる。
釧路発21時33分の最終は21時37分に繰り下げ、『おおぞら』との交換は、大楽毛での5分停車から新富士での6分停車に変更する。釧路発を21時40分くらいに変更してもよさそうだ。白糠着は2分短縮の2分繰り下げ、終点の音別着は22時29分だったのが22時28分に繰り上げとなり、5分の短縮となる。
根室本線(花咲線)では糸魚沢駅を廃駅にする。花咲線での廃駅は、2016年に西和田~東根室間の花咲駅、2019年に厚床~別当賀間の初田牛駅に続く3駅目になる。
糸魚沢駅の廃駅により、厚岸から茶内までの駅間距離は20.2キロになる。これは落合~新得間の28.1キロに次いで根室本線で2番目の長さだが、同区間は6年前の台風災害から復旧もされずに廃線を待つだけなので、厚岸~茶内間が実質、根室本線での最長駅間となる。厚岸も、茶内も、セイコマがあるくらいの町だけど、その両方から10キロ離れた糸魚沢は郵便局のある集落と牧場しかなく、釧路、根室間バスのバス停もないからな。なお、厚岸まで1分繰下げとなる17時台の下り普通以外は、糸魚沢駅通過による時刻表上での時刻変更はない。
リリースに触れてないが、釧網本線でも最大30分以上の時刻変更を行なう。まず、釧路発6時03分の網走行を6時38分に繰り下げる。標茶での4分待ちは塘路に変更、網走着は9時17分だったのが9時51分に繰り下がる。石北本線への接続には影響ないが、網走駅発9時45分の女満別空港行バス(新千歳便に接続)への乗り継ぎはできなくなる。次に、釧路発16時05分を16時32分に繰り下げる。標茶では新たに12分停車となるが、知床斜里での26分停車はなくなり、浜小清水でも8分停車が5分停車になるので、浜小清水→網走間は改正前と変わらない。
上りは、摩周発5時43分の釧路行を5時20分に繰り上げる。塘路での停車時間を見直し、釧路着を7時08分から6時37分に繰り上げる。根室本線での新規接続列車はない。それ以外は緑発17時58分が川湯温泉まで12分繰上げる以外は、最大7分程度の時刻変更に、網走発18時52分の釧路行最終も18時54分に繰り下げているが、釧路着は22時15分を22時08分に繰り上げている。
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