りゅういちの心象風景現像所

これでもきままな日記のつもり

特別な音楽

2020-05-30 07:42:42 |  音 楽 
わが家にあっては、毎年恒例のイベントの内で、
特別な上にも特別と呼ぶべきことがあるとするなら、
イリーナ・メジューエさんのピアノ・リサイタルということで、
二人の意見が一致する。

もちろん、イリーナさんのピアノを楽しみに
由緒正しいコンサートホールに足を運ぶのはいつだって楽しい。
その日に向けて、いろいろを準備するのだが、
楽しみすぎて、準備をしながら、ときに緊張さえしてしまう。
そのときばかりは、イリーナさんの音楽に恥ずかしくないよう、
祝祭よろしく、ささやかながら身支度を整えるのである。

けれど、僕らが特別な上にも特別と言い切るリサイタルは
それとはだいぶ趣が違っている。

他の会場では、おそらく、(絶対に)ありえないであろう、
音楽との「近さ」がここでは毎年実現しているのである。

あのイリーナ・メジューエワが、公民館の、こともあろうに
会議室を使ってのリサイタルを毎年開催している!
という話を初めて聞いたときには、
これはいったいなんのドッキリなのか?と訝しく思ったものである。
だけど、ひとたび、あの至近距離でのイリーナさんの音楽に触れてしまうと、
もはやその衝撃を忘れるなんてことはできない。
プログラムは本気のイリーナ・メジューエワなので、
他の公演とまったく同じ。
ときに、これはいったい?とこちらがたじろいでしまうほどに挑戦的なプログラムもある。
しかし、イリーナさんの確信に満ちたピアノが響くと
その構成にイリーナさんの音楽の必然性を見ることにもなる。
何度、目を(耳を)開かされたことか?!

音楽のある種の理想が確かに実現しているようにしか思えない。
それが、自宅から歩いていける会場で毎年開催されるのだ。

が。
例年ならば、そろそろ開催されるべきリサイタルなのだが、
今年は手元にチケットがない。
そもそも公演が予定されていない。。。

公民館のアナウンスは、声が小さいせいなのか?
こちらには届いていないし、
とにかく仔細がよくわからないのだが、
そのことで中止のリアリティーだけは示されているような。。。
延期というカタチがこの後に示されるのだろうか?
もし、そうならどんなにうれしいことか!

何物にも代え難いイリーナさんの音楽が、
理不尽を通り越したあっけなさで、
取り上げられてしまった。
いまは、これが本当に残念で仕方ない。







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