説経節「をぐり」のはじめのはじめ、小栗出生について語りはじめる段は、一種の呪術めいた空気に満たされているようにも読めます。それは仏教的というよりは、仏教以前の山岳信仰のような、古い起源に由来する日本の土着的な思考風土に根ざしているように思われて仕方ありません。
「土着的」な「思考風土」とはいっても、それを傍証してくれるような確実な資料が手もとにあるわけではないのですが、これは「をぐり」に限った印象 . . . 本文を読む
先週土曜日は特に目的地を定めずにドライブに出かけました。
すこしずつ足をのばせる距離も長くなってきたこのごろ。
週末のお出かけが、お彼岸を過ぎてようやく「お出かけ」らしくなってきたかな?なんて思いながら。
運転しながら「道志道あたりでもちょっとドライブしよか」なんて話していたのだけど、何かを話しているうちにいくつも曲がり損ねた道があったらしく、クルマはなぜか相模湖の方へ。。。あれれ?なんでこうい . . . 本文を読む
春先のことです。
小栗判官と照手姫ゆかりの土地を歩いてみようという計画を立てて、まずは近場からということで、藤沢は六会日大前駅で下りてみました。
南に向かって歩きはじめてすぐに見つかるのが「地神社」。平らな台地、亀井野にあって小さく盛り上がっている土地の上に建てられている小さい神社。こちらの境内には「山の神」と彫り込まれた碑が建てられています。
丹沢の山のふもとで育った僕ですが、この「山の . . . 本文を読む
南足柄方面から足柄峠に登る際には拠点と呼べるような場所に建っている地蔵堂。
すぐ近くにはバス停もあるし、わりと多くのクルマが停められる駐車場もある。僕らが足柄峠を目指すときにも、ここからスタートしました。
足柄古道を通じて東から西へ向かう人にとっては、ここは足柄之坂の入り口であると同時に東のおわりの地であったはずで、古代でも、中世でも、大きな意味を持つ通過ポイントだったのではないか?と思います。
. . . 本文を読む
「折口信夫」と言うと、濃密さがありながら、ところどころに遠さと冷たさを感じる独特な文章を思い出します。ですが、これは単純な僕の感想なので世間でどう評されているかは知りません。僕にとっては「死者の書」や「身毒丸」のイメージが強すぎるからではないか?と思っています。
活字だからということもあると思うけど、よくよく考え抜かれているくせに、ササッと読ませてしまうところがある。詩人歌人としての文才か、書くこ . . . 本文を読む
姥川と相模線の線路に挟まれた細長い緑地帯があります。
夏に自転車で市内をくるくる回っているときにも見かけたのですけど、蚊がぶんぶん飛び交っているのでそれ以上奥にいくのは断念したこともありました。上溝駅から姥沢地区に至るまでのこのあたり一帯は、照手姫伝説にまつわる土地でもあるそうです。
ちょっと歩いてみたっていうだけで、いまのところ照手姫伝説についてはとくにこれといった収穫はありません。写真もちょ . . . 本文を読む
本当に小さい神社で、中央に見える小さなヤシロが社屋ということになります。地元自治会が支えているらしい。
注目すべきは境内の榎。異彩を放っています。
明治に植えられたということで樹齢は百年ほどですが、この榎にはいわれがあって、その二代目ということで大切にされている様子。
照手姫の伝説にまつわる榎なのです。
相模原に伝えられる「伝説」として、おそらく一番有名なのが照手姫と小栗判官をめぐるお話だと . . . 本文を読む