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高校生や学生のころ。
山北町に住んでいた僕は御殿場線を使って通学していたのですけど、
1時間に1本、あるかないか?っていうくらいの電車を駅でひたすら待つなんて
ちょっとバカバカしくて。よく周辺を歩いていました。
寒田神社は駅から歩けばすぐのところにあって、居心地もよい。
そのうち、電車なんてどうでもよくなって、とにかくまずここにきて、
買ってきた本を読んだり、買って来た . . . 本文を読む
幼い頃に見ていた夕焼けの景色と一体化していた唯念名号碑。
夕方遅くなるまで、友達と自転車で走り回っていたあたりに立っているものなのです。
大野山からずっと歩いてきて、この日は二つの唯念名号碑を見つけたわけですが、その二つともが自分の幼い頃によく眺めていた風景にとけ込んでいたっていうことに、数十年経って気づかされたのでした。
まわりの風景はだいぶ変わってしまっているし、また、昔の思い出 . . . 本文を読む
三島や沼津、御殿場、小山に多く分布しているらしい唯念上人の名号石碑。(参照:2年前に撮影した大名号碑。)
僕が育った山北町にも、あちこちに残されています。
先だって、大野山を登った時に気づいて撮っておいたのですけど、「そういえば、ここにもあったな」と。
昔の記憶のままに、そこに立っていたのでした。
唯念上人の名号碑の分布はかなり広範にわたっていて、その数も数百におよぶそうなのですが、特 . . . 本文を読む
かつて、「オトタチバナヒメノミコト」を祀っていた橘神社が旗山崎にあったといいます。それは、神社と呼ぶには少しばかり粗末な石の祠のようなものであったと聞いています。
走水神社にあった説明によると、その祠も「軍用地として買収されたため、明治四十二年、この神社に祭られた」とのこと。
橘神社があったとされる旗山崎は、あるいて5分とかからない場所にありますが、明治も終わりに近づいたころに、こちらの走水神社 . . . 本文を読む
古事記に限ったことではないけれど、神話の記述というのはどうにも「あっけない」というか「素っ気ない」というか。。。書き起こされた文章を読んだだけでは「いったいなんのことやらさっぱり」といいたくなることがママあります。
世に知られている「オトタチバナヒメ」の話などもそうで、古事記での扱いはいかにもあっさり。記述の素っ気なさの方に悲しくなります。
其處からおいでになつて、走水の海をお渡 . . . 本文を読む
夜になって、一気に涼しくなってきました。
暑いのには本当にうんざりしているので、ようやく秋らしくなりそうな空気に、だれかれかまわずつかまえて「おつかれさまでした~」と言いたくなります。
今年の猛暑は暑さだけの問題ではなかったですし。道行く人のだれもがなんらかのカタチで節電に協力をしていたはずで。逼迫した電力事情を背中に感じながら、みんなが暑さと向き合っていたのだなぁと思えば、「おつかれさ . . . 本文を読む
分け入っても分け入っても 青い山
種田山頭火の有名な俳句ですが、これを評して素人登山家の我父曰く、
分け入っても分け入っても 山
これのほうがよいと言って、断固、主張を曲げなかったことがありました。
どうしても「青い」が余計だというのです。
ちょっと変わってますでしょう?
僕の父はたまにこういう変なことを突然いい出すところがあります。
父が余計だとい . . . 本文を読む
矢倉岳山頂に建てられた石の祠。
ハイキングでやってきた人は振返りもしませんが、僕以外にもひとり、お父さんが熱心にこの石の祠を覗き込んでいました。
現在の足柄神社は幾度も遷座をしています。
はじめ「足柄明神」は「明神ヶ岳」に祀られていたそうですが、それが峠づたいに「足柄峠」、「矢倉岳」へと遷っていき、鎌倉時代の末期にこの山頂から遷って、現在の場所に落ち着いたとされています。
この日は山 . . . 本文を読む
足柄峠を実際に歩いてみると、現在の登山道、ハイキングコースとされている道だけを見ても幾筋にも分かれています。地図を見れば、峠を中心にしたネットワークが張られているかのよう。
古事記に見られる「足柄之坂」はそのうちのどれかひとつ。。。ということには、どうもなりそうにありません。箱根から小山まで連なる足柄の山々は人の足にはやはり広大で、「足柄之坂」はそのすべてを総称する呼び名であったことを考えれば、古 . . . 本文を読む
足柄峠の西側、唯念大名号碑からさらに上に登っていくと赤坂古道と呼ばれている道があります。馬で越えるにしてもちょっと急なのでは?と思える坂道は、かつてもやはり難所であったそうです。そこに馬頭観音像が据えてあります。
頭の上にちょっととぼけた雰囲気の馬の顔がのっかっています。
よくよく眺めていると、馬というよりも子牛の顔のようにも見えます。
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足柄の坂の西側、JR足柄駅から峠を目指す道すがらに、唯念大名号碑はあります。
小学校の遠足で僕らが登った山道は大きく削り取られてしまって、今は立派な広域農道(県道78号線)が走っていますが、かつての足柄古道沿いにこの大きな碑は建っていて、薄暗い森の中で独特の存在感を示していました。
遠足の途中休憩で、みんなでこの碑をしばらく見上げていたことを思い出します。
今見ても大きいのだけど、その時は仰ぎ見る . . . 本文を読む