80. 東京に行った話①
数年前、福子さんと二人で東京のある神社へ行きました。
その神社は12月の冬至から節分までの期間限定で通称「金持ち札」というものを授与されるというので、その前の年にお誘いいただいて、初めてお参りすることが出来ました。私はあまり遠出をしませんので、ご縁をいただき本当にありがたいです。
そしてその一年間は新たな始まりの年となりました。ですから、二度目はお礼参りという気持ちでした。
でもこの二度目こそが私にとって大きな転機となったのです。
二度目は福子さんと二人でした。住んでいる場所が離れているので1回目と同様に、同じホテルに泊まれるように手配して、現地集合となりました。
私は前回と同じ一泊二日です。一度目は飛行機で行ったのですが、移動の時間が結構かかってしまったので、思いきって新幹線で行ってみました。
ツアーパックに往復3000円追加して、グリーン席に乗ってみました。
やっぱりグリーン席って楽チンなんですね!
乗ったら爆睡して、途中目が覚めたらなんと窓いっぱいに富士山のお姿が!そしてまた爆睡して次に目が覚めたら品川でした。乗車時間は長かったものの、まるで機内泊のようなお得感でした♪
東京駅にお昼過ぎに着きました。前回は皇居に参りましたが、今回は是非とも明治神宮にご挨拶したく、青山通りを歩いて行きました。
神宮内を歩いて行くと、途中に庭園があります。そこには「清正の井戸」というパワースポットがあるのを友人に聞いたことがありましたので立ち寄りたかったのですが、とにかく先ず本殿にお参りしなくてはと歩いて行きました。
するとようやく「南神門」に着きました。
一歩足を踏み入れると同時に太鼓の音が鳴り響き、ビックリして本殿に行ってみると、御神職の方々が何やら儀式を行われていらっしゃいました。
とにかく私も、今回ここに来れたことを感謝してお祈りしておりますと、『よう間に合うたの』と言われました。
81.東京に行った話②
南神門から一歩足を踏み入れた瞬間に太鼓の音が鳴り響きました。本殿にお参りすると『よう間に合うたの』と言われました。
どういう意味かわからず、近くにいらした警備の方に「今の儀式は何ですか?」とお聞きしました。すると「『夕御饌の儀(ゆうみけのぎ)』ですよ。おやつかな。午前と午後にあるんですよ。良かったですね。」とおっしゃいました。後から調べると、毎日朝8時と昼3時に行われているそうです。
ほー・・・何も知らず適当に歩いてきたのでなんだか嬉しかったです。
それから庭園を散策した後、また歩いて地下鉄に乗って、福子さんと新宿で合流しました。
福子さんとは住んでいる場所が遠いので、日頃はお電話だけです。お電話でもとても楽しいのですが、一緒に街を歩くと本当に楽しいです。良いこと探しがお上手で、ドラッグストアでさえテーマパークのようでした!
一緒に餃子を食べて、ホテルでお茶して、翌日は早朝から金持ち札をいただきに長い長い行列に並びました。この間もずーっとおしゃべりしていたので、楽しかったです。
無事に神社でお参りし、お札をいただいた後は境内の縁起物屋さんを見て回りました。去年と同じ売り場の方ともお会いできて本当に楽しかったです。そのお隣のお寺でもお札をいただき、その門前の「幸せの銀杏」をいただいて、仕上げは通りの向かいの天婦羅屋さんで朝食です!
私は一度目の朝にも皆さんと一緒に天婦羅をいただいたのですが、「朝から天婦羅を食べれるだろうか・・」と思ったものの、本当に美味しくてビックリしました。いかに日頃は自分の生活圏の中で、決めつけて過ごしているんだなあと思い、『朝天婦羅』という新しい発見にウキウキしたのでした。
だから二度目ももちろん天婦羅です!
めっちゃ美味しかったのはもちろん、そのお店で、何十年もその神社に通うおばあちゃんにお会いしました。
福子さんはその場にいらっしゃる方々とも気軽に交流されます。そして思いがけないお話が聞けたりするのだそうです。
たった二度お参りした私も、おかげさまでそのおばあちゃんに出会えました。長い時間行列に並ぶので、お札をいただいた方々全員がまるで戦友?のような気分です。大先輩とご一緒できて、ますますご利益を授かった気がしました。
その後、浅草、スカイツリー、柴又に行きました!
82.東京に行った話③
天婦羅をいただいた後は、浅草をウロウロしました。そこで私はガチャガチャをしました。神田明神の提灯でした。欲しいものと違ったのでちょっとがっかりしていると、福子さんが「明かりを照らすからね~」とおっしゃってくださいました。とたんにハッピーになりました。帰って調べてみると、なんともありがたい神田明神の提灯でした。大感謝です!
次に「スカイツリーに行ってみよう!」となり、タクシーで移動しました。まだ見たことなかった私はタクシーを降りてびっくりしました。
そしてスカイツリーの売店で福子さんが小物を買うと、とっても素敵な紙バッグに入れてくださいました。それはもうとても賑やかな可愛い紙バッグで、福子さんにとってもお似合いでした!
それから寅さんの町に行くことになりました。このスカイツリーから柴又への道中、福子さんが次々とハッピーを見つけます!
スカイツリーの駅は「押上」です。そこからしばらく乗って、「高砂」で降りて金町線に乗り換えます。
「はなさん、押し上げよ~!」「わー!金町線!押し上げて金持ちになるよ~!」
福子さんといると、どこでもハッピー祭りです!本当に「いいこと探し」がお上手で、とても勉強になります。
柴又に着くと、さすが寅さんの町です。子供の頃、居間で親が観ていた寅さんシリーズをチラチラ程度に見ていた私ですが、柴又駅の寅さんとさくらさんの像を見ると感激しました!そしてあのお団子屋さんも、映画のセットみたいでまた大感激!
とどめは奥のお寺です。道路を掃く源公さんと寅さんのやり取りや、すらりとした御前様のお姿がが目に浮かびます。自分で思っていた以上に寅さんの実家風景が意識に刷り込まれているのにビックリしました。寅さんシリーズの凄さを思い知ったのでした。
福子さんとの楽しい道中もあっという間に終わってしまいました。福子さんは飛行機、私は新幹線でしたので、地下鉄での解散となりました。本当に楽しかったです!
そして私は浅草橋のビーズ街で材料を買って、ちょっと早めに東京駅に行きました。日が暮れて明かりの灯った東京駅は本当にロマンチックで、赤いドレスとタキシードを着たモデルさん達のポスター?の撮影などもあっていました。もしかすると結婚式の前撮りかもしれませんね。
それから皇居の公園の方に行ってみましたが、だいぶん暗くなってきたので、駅に引き返していたところ、パッと辺りの雰囲気が変わりました。急にイルミネーションが点灯したのです。「何?」と不思議に思い、大通りから一本細い通りに行ってみました。
すると、光の大洪水!!たくさんの人々が光の大洪水の中に集まっていたのです!!
83.東京に行った話④
皇居に向かう大通りから一本細い道に入るとそこは光の大洪水!!クリスマスイルミネーションの歩行者天国でした。この時期にニュースやドラマでよく見る、あれです!
私は「冬至」ということしか頭に無かったので、びっくりしました。それに1回目は飛行機でしたので、帰りに夜の東京駅には寄らなかったのです。
まさにサプライズ!半ば呆然として歩いていました。すると、そこにいる方々皆さんがとっても楽しそうです。もちろん私も夢の中にいるようでした。
歩き回って少しくたびれて、外のテーブルに座ると言葉が来始めたので急いで書き取りました。
『光溢れる通りに人は集まる。光を灯すと人は心暖まる。
光を下ろせ。光を下ろせ。
自ずと人は集まり、流れに沿っていくだろう。
理屈でなく、理想でなく、ただ己の心の向くままに人は歩み続ける。
闇の中でも明かりが灯れば、人はそちらへ行く。
明かりを灯せ、光を下ろせ。人の心に明かりが灯る。
責めるな、責めるな。人は迷い子。しるべの方へと歩み行く。
光を下ろせ、光を下ろせ。自ずと人は来たり来る。』
『人は皆それぞれの事情がある。皆一丸というのは実はとても難しい。けれどもそれを嘆くのは早い。己の役目を果たすのみ。』
ーー間に合うのですか?
『それはわからぬ。しかし、ずれることは致し方なし。ずれたらずれたでまたその先へ。』
ーーそれでうまくいくのですか?
『流れに任せる。見届けるまで。その都度、形は変わっていく。
それが人の求めた形である。本当に急ぐというのならそのように動くであろう。よいか、形は人が決めておるぞ。大勢の総意である。(あるべき形へと)呼び掛けたとて動くか否かは人次第。
人の世とはそういうことぞ。(形を)決めているのは人だということだ。』
ーー作って渡せなかった物はどうすればいいですか?
『今ではないということだ。形が変わったのなら、変わったようになるだろう。それをどうこういう必要はない。初めと違う形になろうと、それがその形ということだ。形はいずれ作られる。流れに任せよ。』
メッセージを受け取るようになって、どうして世の中が混乱するのか尋ねてみたりもしました。
神様はメッセージはくださるものの、いつも見守ってくださっています。それが正直、じれったく感じることもありました。
でも今回『人の総意である』という言葉を聞いて愕然としました。神様から見るとそうなるのか・・決して見捨てていらっしゃるわけではないのですね・・・いつでも神様は人の自由意思を尊重してくれます。それが例え破滅の道であろうと、ということです。
でも同時に『人は光の道へと集い来る』ということも伝えてくださいます。それが『光至の光』です。
希望も示して、どちらを選ぶかは人の意思に任せるということなのです。神様の御心を理解するには遠く及びませんが、今回何となく今までの疑問が解消されました。
一泊二日の東京旅行は始まりから終わりまで、何とも不思議で楽しく、感慨深い旅でした。滅多に遠出しない私の大切な旅の思い出です。