グランハート

日常で精神世界を探究しています。精神世界とは誰もが持っている心の世界です。日々の気づきや学びについて書いております。  

グランハート(15・22・28)『青いカールの話、他』

2022-08-06 15:10:45 | エッセイ

15.青いカールの話

青い塩味のカールをご存じでしょうか?
カールは子供の頃はポテトチップスやかっぱえびせんと並ぶスナック菓子の代表選手でした。うす味、チーズ味、カレー味が定番といったところです。

子供の頃、と言っても確か小学校高学年か、中学1、2年かはっきりとは
覚えていませんが、その頃だったと思います。兄のお使いでサッポロポテトバーベキュー味というスナック菓子を買いに行きました。
近所のスーパーです。スナック売り場に行くと、ある棚一面に端から端まで青いカールが並んでいたのです。
「あ、新発売だ」と思いました。味はしお味です。
でも、頼まれたのはバーベキュー味だし、お金も一つ分しか持っていませんでした。私は言われた通りの買い物をして、帰って兄に見てきたことを話しました。すると兄は「そっち買ってくれば良かったのに」と言いました。

確かにそうです。私は気になって2、3日後にもう一度スーパーに行きました。けれど、青いカールはどこにもありませんでした。
「新発売だから売り切れたのだろうか?」
やはりどうしても気になって、電話帳でスーパーの番号を調べて尋ねてみました。すると「そういう商品は扱ったことはありませんよ」というような返答でした。
それ以上確認のしようも無く、でもずっと気になっていました。

その数年後、クラスメイトが読んでいた情報誌の記事が目に入りました。
「カールの塩味 京都で限定販売」というような内容でした。
「やっぱり塩味は出たんだ!あれは予知だったのかも?」と一人密かに
ドキドキしていました。

近頃ネットで調べてみると、1982年に確かに塩味は出ているんですよね。あれは本当に新発売の売り出しに出くわしただけなのかもしれません。
でも、その後どこの売り場でも見かけた覚えがありません。
あまり人気が出なかったのでしょうか。

私はあの日の青いカールを買わなかった事がずっとどこかに引っかかっていて、「あの時青いカールを買っていたらどうなったんだろう?」とふと思うことがあります。
買えていたら、それはただの新発売ですよね。

これを思い出すたびに「私はまだこんなことを覚えているのか」と、何とも言えない気持ちになります。
そろそろ、青いカールは手放そうと思います。

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22.『今何時?』の話

数年前、デパートのイメージを見ました。
私の行きたいフロアは7階の宝飾品のフロアです。
でも私はまだ3回の手芸屋さんのところでした。
そろそろ7階へ上がろうとエスカレーターに乗っていると、4階で何やら
お客さんが賑わっています。
何があっているんだろう?バーゲンセールか、実演販売、何かのイベント?とても気になるのですが、ふと時計を見るともう5時です。
迷った挙句、やはり7階に行くことにしました。
どうしても7階に行きたかったからです。

そこでハッとしました。
これは人生の例えです。
デパートの営業時間は夜8時までです。今日の営業日は今世。
次の営業日は来世だとすると・・・

私はゾーッとしました。
夕方の5時だとすると、デパートが閉まるまであと3時間しかないのなら、
誰かの用事にいつまでも時間を取られていたり、試食のためにいたずらに
物産展を巡ってみたり、知人に付き合って興味のないフロアをウロウロしている時間はありません。
「せっかくデパートに来たからには、自分の行きたい階に行かなきゃ!」と強烈に思いました。
きっと、前世は時間切れで後悔したのでしょう・・・
でも最近は、たとえ目的地に着かなくとも、自分が納得したならそれでいいんじゃないかなと思っています。

デパートのイメージは当時の焦っている私の状態を暗示していたのだと思います。進んでいない時ほど焦るのかもしれませんね。
ただ肉体がある以上、この肉体で過ごせる時間が有限なのも事実です。
魂は不滅だとはいえ、この肉体で今のご縁の中でやりたいことをやり遂げたいなと思っています。

ところで、あなたの時計は 今何時ですか?

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28.宇宙樹の話

二年位前に、急にペタペタといろんな物を貼り始めました。
出来上がると、キラキラした木のようでとても嬉しくなりました。
すると言葉が始まりました。

『お空が曇ると見えないよ  いつも照ってるお日様も
 お目目が曇ると見えないよ こんなにきれいに咲いてるお花
 心が曇ると見えないよ   胸にそびえる私の樹
                  
                   ほら、あなたの胸にも』

その夜ウトウトしながら、「私の胸の中に小さな木があるのかな。」と想像していると、急に胸の真ん中から直径12、3センチの丸太がぐんぐん垂直に伸びていく感じがしました。その先は宇宙に届いているかのような感じがしてびっくりしました。
胸の間からズルズルっと丸太が現れる感触はしばらく消えず、今でもたまにリアルに思い出す時があります。
先生にお尋ねすると、「宇宙樹やね。苗木やね~」と言われました。

苗木・・・そりゃあ、宇宙樹ともなれば想像もつかない大きさだとは思いますが、あの丸太の感触や伸びる感覚からして、私にとっては苗木といっても大木でした。
これが格の違いというのでしょうか。
思いがけず、先生との距離を改めて思い知ったのでした・・

でも、宇宙樹です!
宇宙樹というのは宇宙の真理を知る方便として、昔から使われるもので
「植物という形を借りた宇宙的な知性のあらわれだ」と表現されたりもします。一つの例え話です。
私はまだ全然わかりませんが、いつか読み解きたいと思っています。

普段は忘れていますが、地球も宇宙の星の一つで、私達も宇宙に住んでいるんですよね。
これを思うといつも不思議で、なんだか楽しくなってきます。
宇宙樹の苗や種というのは、これまた象徴的ですが、きっといろんな形で誰でもどこかに持っている、あるいは手に入れることができるものではないでしょうか。
宇宙の一員としていつか知る宇宙の英知を、はるか昔の方々もいつか手に入れたいと、宇宙樹に例えて語り継がれてきたのだと思います。
ロマンですね。

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