今日はいい天気だった。
大型連休の真っ最中だから、街はさぞ、活気づいている
ことだろう。
私はまた、この検見川浜にやって来た。
失恋しては、泣きに来た、いわくつきの海。
失恋・・・・・。
恐ろしいことだ。
もうあんな、怖い思いはしたくない。
しかし私の過去の経験からすれば、またやってしまうであろう
ことは、なんとなくわかる。
それが、私の今までの運命だった。
また、この東京に沈む夕陽のように、私は涙を飲む運命なのか。
悪い事ばかり考えてしまう悪癖が、また出ている・・・自分でも
わかってる。
そんな弱気が、悪い運命を呼び込んで来たことも。
帰路、この場所で大空を仰ぐことを忘れていた事に気づいた。
余裕がないな・・・。
はっきりと自覚した。
未来のことは、わからない。もしかしたら幸福な未来が待っている
かもしれない・・・などと楽観的に考える余裕がない・・・。
人生、もっと余裕を持って生きられたら、どんなに楽だろうと思う。
狭い視野、マイナス思考などが災いして、今まで損してきたのだ。
「もう少し、気を楽に持てよ」
夕陽が言ってる。
「未来は自分で作るもの」
などと以前、偉そうに書いたが、本当にそうなのか・・・。
自分に限っては、ダメなのではないか・・・と疑心暗鬼に
なってしまう。
運命を現しているような斜陽に照らされる海を、いつまでも
見つめていたかった。
ちょうど10年前に買ったCDの歌詞が、ふいに口をついて出た。
ピアノに問いかけてみたけど
ピアノに問いかけてみたけど