五十路男の失敗日記

生涯独身男の青春の挽歌

シンプル84円 シール式切手

2021年11月15日 | その他・趣味
ここ10年くらい、すっかり新切手を買わなくなりました。

シール式切手が嫌い……切手雑誌を見ると、とくに高齢の収集家の話としてよく載っている意見。
なんで嫌いなのか、自分でもわからないのだけど。

穴があいていない、バラしてアルバムに整理しにくい等の理由はあるけど、果たしてそれだけだろうか。

少年の頃に心をときめかせた、何やら怪しげな価値のある小さな美術品、それが郵便切手。
今の新切手には、そういう「怪しい価値」が感じられない、切手に神通力がなくなった。

高度成長期、東京オリンピック、東海道新幹線開通、万国博……等は知らないけれど。

切手ブームさめやらぬ、昭和50年代前期あたりに収集を始めた筆者のような世代も、自分の生まれていない時代への憧れは大きい。
また自分の幼少期の思い出を大切にしていて、切手にそれらを投影するような気持ちがある。
その時代には、シール式切手は存在しなかった。そういうところだろう、たぶん。

切手なんか集めるよりも、ゲームに課金した方が面白い。
あとに何も残らなくても、余計な物が増えて整理や処分に困ることがない。
そういうある意味スマートな現代の風潮も、切手収集絶滅寸前までいった原因なのかも。

それはともかく、今回の「シンプル84円」

 

数字の中に偽造防止の細かい文字らしきものが印刷されていて、結構手間かかってます。

春にも、シンプル84円とシンプル1円が発行されて、やはり買ったのですが。
50枚で1シートというのは、高額で買いにくいので何とかならないものだろうか。
まぁこのシンプルは実用重視だろうから、買い置きの意味合いもあるのでしょうけど。

無闇に500円切手の小型シートを、限定版として発行しまくるのも反感を買う原因だ。

そういう濫発の裏には、インターネットの発達による、郵便事業が苦しい現実があるとは思う。
ましてや、切手ブームの頃に売った切手を今、使われたんじゃ日本郵便もお手上げだろう…

いち収集家として、郵便事業を応援するつもりで、たまに出る「シンプル」を購入するのも良いことなのかもしれない。