今朝 の朝日新聞、
天声人語からの抜粋です。
103歳の母親を、
妹と看取った女性からの投稿。
母は最後に、弱く手を握り返してきた。
何かの合図だったかと、
あとで母の日記を開いてみたら一枚の紙が出てきた
感謝の言葉に続き、こうあった。
「あの世で長いこと私を待っている、
大事な人に電報を打ってあります。
待ちかねて迎えに出ていることでしょう。
喜びも半分、不慣れで心細さもありますが、
待つ人に会える楽しみもあります」
たくさんの別れ、老いに病。
風雪を抜けて
たどり着いた透明な境地であろう。
うらやましい去り際である。
誰もが鮮やかに旅立てるわけではないが、
終わりの日々をどう満たすかは
万人の関心事だ。
~中略~
次の世界に移る大切な心の作業
それぞれの人生を背負った終末に模範解答はない
温かく見送る人たちに囲まれて、旅人の荷は軽くなる
(中略以下のは、私の心に残った一文章だけを抜粋)
人から、
「うらやましい去り際である」
とはナカナカ言われまい。
けれど、
自分自身で 「いい去り際だ」と
ボソッ(笑)と言えるぐらいには、
なりたいものだ。