daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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昆布ロードから沖縄を想う

2022-07-11 | 故郷の話

沖縄は昆布の消費が多い県のイメージがあり、テビチの煮物とかクーブイリチーなどの料理にいっぱい使われているし…

そんな風にずっと思っていたのですが、ここ最近は一世帯当たりの消費が減っているそうで、これは若い世代の昆布離れ?(下の図は沖縄県のHPを参照しました)

その昆布、昔は北海道から北前船で大阪を経由し、はるばると旅をしたのだそうです。北海道からまで沖縄3000キロといいますが、海の上の昆布ロードはもっと長い旅だった事でしょうね。

 

私の故郷は軽種馬生産と昆布で有名な太平洋岸の海辺の町で、採れる昆布の種類は産地名で言うと日高昆布。海藻としての分類はミツイシコンブです。

採れる場所で種が違い、道南の川汲で採れるマコンブとか、羅臼で採れるオニコンブなど、代表的なもので5種類ほどあって、更に道東の方で若いうちに採る「竿前昆布」という、採る時期による言い方もあったりするので、普段馴染みが無い方は混乱しそうですが。

それぞれ特徴があり、京料理の出汁にはこれ…とか、昆布巻きとかに柔らかいのは?などと、色々用途別に使い分けるのですが、ミツイシコンブは、煮上がりが柔らかく食べやすくて、出汁も良く出てと美点が一杯。沖縄料理には打って付けでは無いかな?と、思っているのですが。

自慢ついでに言うと、同じミツイシコンブでも採れる場所により市場のランクがあり上浜や並浜とかに分けられ、価格もそれに応じ差があるのですが、私の生まれた町はその中のただ一カ所、「特上浜」があり、続く「上浜」まある所でした。

そこで採れる最高の昆布を、毎年送ってくれる友人がいるのはありがたい事です。

 

さてこの日、近くのCOOPで珍しくパイカ(豚バラ軟骨)が並んでいて、札幌では普段見かけ無いので、早速買い求めました。ソーキ風の軟骨煮込みを作って、この日は泡盛で一杯飲ろうと言う訳です。

レシピは普段はながめるだけの「沖縄の元気料理」を参考に、自慢の(?)日高昆布を水で戻し、昆布の方は結び昆布に、戻した汁は煮こむ時にと、まさしくこの料理にうってつけの昆布です。

軟骨は米のとぎ汁で10分程下茹でし、長ネギの青い部分や生姜、ニンニクと豚肉にはお馴染みの食材に醤油に泡盛。

少し甜麵醬を足しておきます。これは普段の醤油が沖縄風の少し甘めの醤油になるようにという、まあ気やすめなのですが。

これで軟骨煮込みは完成。自分で好みの味付けをするので当然ですが、味最高。

泡盛は、松藤が好きなので、これの1.8ℓのパックを買って来て来ました。

料理と晩酌にはちと余る?ので、一部を南蛮焼きの瓶に詰め、2年位寝かせて置くつもり…なのですが、さてそんなに待っているかは、自信が無いのですが…

 

もう2年以上も沖縄に行っていないのですが、こうして大好きな沖縄風の味と、自分の故郷の昆布が生み出す味とを、じっくりかみしめています。

一杯呑んだら後は煮汁を使って煮卵を作りましょう。また泡盛が進みそうですが。

 

【関連した過去ブログより】

2014/08/23 昆布干しに"でめん"がいた頃 

2009/07/04 日高路の海栗と海藤花