紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

難しや。軒天工事。

2019年05月16日 | 家のつくり手達(職人さん・設計者)の話

今週もどうもBlogの更新サボりがちで申し訳ございませんが、現場は元気よく進んでおります。

今日は紀の川市のY様家の様子。3回前位まで棟上げ〜野地工事の模様をお伝えいたしましたが、現場は進んで

外部の窓なども取り付き、外部の防水紙(防風透湿シート)も張られて、内部の工事も進んでおります。

ほら。この通り。

けれど今日も内部の話題ではなくて、外。「軒天」のお話です。

「軒天」などと言って分かる人はまず居りません。だってそんな所注目して皆様歩いておりませんものね。お家を建てる・直すとなって初めて興味がわくところ。

屋根の裏側で外部に見える部分の仕上げ。と言えば少しは分かっていただけるでしょうか?(だって内部の屋根の裏は内部天井の上になって見えないですもんね)

ここもなかなか複雑ですが、この下の屋根(玄関屋根)の裏側が綺麗に仕上がっているのが分かると思います。綺麗な角材が何本も並んでその上に綺麗な杉板が見えています。これは「化粧の軒天」などと呼ばれるやり方。

それと比べて、上の屋根の裏側はこのまま見せられるような感じはしないですよね。つまりまだ仕上がっていないわけで、この上(下)にまだ板が張られていきます。

ここが今日の本題なのですが、

はい。これが張っている途中の写真。この張り方、実は普通とは少し違って難しいんです。(そもそも無垢の杉板を張っている時点で普通の既製品の板よりも難易度アップ)さらにこちらのように、角になってくると結構大変。

ナナメにくっついてくる部分をピタッと合わすのも難しいですし、そこの木目や色を揃えたりも、なかなか大変。だから、

作業場で尾崎棟梁が乾燥を十分し、色や木目を吟味してこしらえた上で搬入された杉板を、現場でまた並べて。それから番号ふって角を合わせて十分調整してから、実際軒天に張る。

こんな事やってて大丈夫なのか?って位、手間ヒマがかかっておりますが、「大手メーカーさんもビルダーさんもエラきゃまねてみやがれ!」との気概をもって(笑)

ただ仕上がると、とても美しい。それが楽しみ。さらに、お客様が喜んでくださる事を楽しみに、皆でコツコツやっております。

さて、次回は先日完成したお家のご紹介か、先日カメラマンさんに撮影いただいたお家のご紹介か。ぜひお楽しみに〜

和歌山・大阪「心地よい木の家づくり」 大彦(株)

 

 

 

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