
3月2日より新宿のペンタックスギャラリーにて開催していた、山岳写真同人四季の写真展が終了した。山岳写真同人四季はモノクロームの山岳写真にこだわり、毎年写真展を開催している。
カラー写真が一般的に普及してから、もう四半世紀以上も経過して写真が白黒であったことさえ知らない世代が増えたのに、なんで今更モノクローム写真なのか・・。自分でも疑問に思う事もしばしばあるが、それでも作品を見てみると納得する。山岳自然という景観風景を、色という邪念を除いて写し撮ってみると、新鮮さやグラデーションの表現が何ともいえない魅力なのだ。6日間という短い期間ではあったが、37人の作家のそれぞれの山岳風景は来場者にも感動をあたえたようである。
そんなモノクローム写真であるが、今回は初めてデジタルカメラで撮った作品を発表した。こういうと、えっ!、未だフイルムで写真を撮ってるの・・・という方もいるだろうが、山岳写真同人四季でのメインは銀塩フイルムで、どれも多くがブローニーサイズ以上の大きなサイズで撮っている。今回のモノクローム写真展では、2点のみがデジタル写真で、90%以上が銀塩フイルムカメラでの作品であった。作品自体のプリントは、銀塩フイルムであり、来場者にその違いが分っていただいただろうか?
モノクロームのフイルムの場合は、プリントする現像所も少なくなり、自分で現像や引き延ばしという手間をかけて作品を作り上げる。それが、デジタルになると、パソコン上で出来るようになるのだ。デジタルモノクローム写真の魅力が銀塩フイルム並に表現できるのか、または銀塩フイルムに出来ない作品が出来るようになるのか、これから楽しみなことである。

