メスナー原作の「ヒマラヤ 運命の山」が公開され、昨日有楽町の映画館で鑑賞してきた。この原作本が昨年に山と溪谷社より発売されており、私の撮影したナンガパルバートの写真が、表紙と裏表紙に掲載されている。表紙がメスナー兄弟が挑んだルパール壁、裏表紙の作品が下山した朝焼けのデイアミール側である。
映画ではアルプスの麓で育ったメスナー兄弟の少年時代から、1970年に初登頂したナンガパルバートのアタックシーン、更にパキスタンの村々や人々の登場シーンが印象的であった。8年前に撮影で訪れたベースキャンプやラキオット谷らしいシーンも懐かしかった。驚きは40年前の登山スタイルや、とても8000m峰をアタック出来るとは思えない貧弱な装備、ザイルも無く後方の支援も考えないでの頂上アタックなど、かなり冒険的な行動である。