遂にと言えば、「遂に」だが、過去の栄光はどこへ…と言っている間もないうちに、日本航空が会社更生法を申請して、事実上、「倒産」した。
日航、会社更生法を申請 再生機構が支援を決定(朝日新聞) - goo ニュース
沈み行くJAL株を眺めながら【山崎元コラム】(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース
まさに、「坂を転げ落ちる」様に、株価は下がり、ストップ安を2日連続で記録した。
株価が「2円」という「紙くず」同然になったその終いに、会社更生法を申請した訳だ。
上のリンク先の記事も、頷けるものがあるけれど、朝日新聞の1月20日の『天声人語』は、もっと辛辣だ。
以下、全文を引用して紹介する。
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曇り空の下、技術陣の気がかりは離陸や巡航ではなく、着陸だった。ジャンボ機の初飛行である。あの巨体が無事地上に降りるのか、との疑念が航空専門家の間にあったからだ。
開発リーダーのジョー・サッター氏が自伝(堀千恵子訳)に記す。〈威風堂々とした外洋航路船ばりに滑走路に降下してきたかと思うと、静かに滑空し、それはそれは見事な着陸をやってのけた……いまや真の飛行機が手に入り、成功もどうやら夢ではない〉。
空の旅を大衆化した立役者は明日、就航40年を迎える。ロングセラーの最大の顧客が、法的整理に入った日本航空だった。リストラの一環として、効率の悪いジャンボ37機をすべて退役させるという。一つの時代の終わりを思う。
評論家の佐高信氏は「役所と民間の悪いところを合わせたような会社」と辛辣(しんらつ)だ。政治に弱い体質に大企業病が宿っていた。ジャンボの大量購入も、対米配慮と無縁ではあるまい。空港を乱造した政治家、天下り官僚の責任は不問で、また税金が投入される。
日航でジャンボを長く操った田口美貴夫氏は、着陸より離陸が難しいという。高度も速度もゼロから燃料満載の400トンが突き進む。整備から操縦まで、すべてが完璧(かんぺき)で初めて機体は舞い上がると、著書『機長の700万マイル』にある。
国家管理という空港に不時着し、会社更生法の格納庫で身軽になる日航。初めての着陸に固唾(かたず)をのんだジャンボ開発陣のように、納税者は再びの離陸を厳しく見守りたい。天候がどうであれ、今度はしっかり飛んでもらう。
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本当に、「一時代」を終えた…と言っても、もはや過言ではあるまい。
その「過去の栄光」の極みが、これだ!。

そう。
拙ブログでは、過去に再三取り上げた、堀 ちえみ扮する、「ドジでのろまなカメ」の松本 千秋が主人公で、ある意味「スポ根ドラマ」とも言え、大映テレビ制作ドラマの大傑作である、『スチュワーデス物語』である。
因みに上の画像は、劇中に日本航空をPRする場面のものである。
このドラマ、以下のエンディングテロップが示す通り、客室訓練部英語専門教官が自ら出演もしているなど、日本航空の全面協力があってこそ成立したと言っても良いだろう。

ダメ押しは、劇中で松本 千秋が属する478期が、お揃いでTシャツを作ってダンスをする、第2話のエンディングテロップ。それが、これ。

こういうところまで、きっちり「宣伝」している訳だから、それ相当のスポンサー料が動いている事は、想像に難くない。
だが、このドラマの与えた社会的影響力は当時絶大で、これを視聴した女性達の「憧れ」になった事は、言うまでもない。私自身も、14歳の中学2年生で、リアルタイムでこのドラマを視聴していた。
色々な意味で「大きな存在」だった、日本航空。
何処で、道を違えたのだろうか。
もはや、「翼の折れた」日本航空は、未来は何処へ「着陸」するのだろうか。
私が存命である限りは、その「着陸」を見守っていきたい。
日航、会社更生法を申請 再生機構が支援を決定(朝日新聞) - goo ニュース
沈み行くJAL株を眺めながら【山崎元コラム】(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース
まさに、「坂を転げ落ちる」様に、株価は下がり、ストップ安を2日連続で記録した。
株価が「2円」という「紙くず」同然になったその終いに、会社更生法を申請した訳だ。
上のリンク先の記事も、頷けるものがあるけれど、朝日新聞の1月20日の『天声人語』は、もっと辛辣だ。
以下、全文を引用して紹介する。
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曇り空の下、技術陣の気がかりは離陸や巡航ではなく、着陸だった。ジャンボ機の初飛行である。あの巨体が無事地上に降りるのか、との疑念が航空専門家の間にあったからだ。
開発リーダーのジョー・サッター氏が自伝(堀千恵子訳)に記す。〈威風堂々とした外洋航路船ばりに滑走路に降下してきたかと思うと、静かに滑空し、それはそれは見事な着陸をやってのけた……いまや真の飛行機が手に入り、成功もどうやら夢ではない〉。
空の旅を大衆化した立役者は明日、就航40年を迎える。ロングセラーの最大の顧客が、法的整理に入った日本航空だった。リストラの一環として、効率の悪いジャンボ37機をすべて退役させるという。一つの時代の終わりを思う。
評論家の佐高信氏は「役所と民間の悪いところを合わせたような会社」と辛辣(しんらつ)だ。政治に弱い体質に大企業病が宿っていた。ジャンボの大量購入も、対米配慮と無縁ではあるまい。空港を乱造した政治家、天下り官僚の責任は不問で、また税金が投入される。
日航でジャンボを長く操った田口美貴夫氏は、着陸より離陸が難しいという。高度も速度もゼロから燃料満載の400トンが突き進む。整備から操縦まで、すべてが完璧(かんぺき)で初めて機体は舞い上がると、著書『機長の700万マイル』にある。
国家管理という空港に不時着し、会社更生法の格納庫で身軽になる日航。初めての着陸に固唾(かたず)をのんだジャンボ開発陣のように、納税者は再びの離陸を厳しく見守りたい。天候がどうであれ、今度はしっかり飛んでもらう。
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本当に、「一時代」を終えた…と言っても、もはや過言ではあるまい。
その「過去の栄光」の極みが、これだ!。

そう。
拙ブログでは、過去に再三取り上げた、堀 ちえみ扮する、「ドジでのろまなカメ」の松本 千秋が主人公で、ある意味「スポ根ドラマ」とも言え、大映テレビ制作ドラマの大傑作である、『スチュワーデス物語』である。
因みに上の画像は、劇中に日本航空をPRする場面のものである。
このドラマ、以下のエンディングテロップが示す通り、客室訓練部英語専門教官が自ら出演もしているなど、日本航空の全面協力があってこそ成立したと言っても良いだろう。

ダメ押しは、劇中で松本 千秋が属する478期が、お揃いでTシャツを作ってダンスをする、第2話のエンディングテロップ。それが、これ。

こういうところまで、きっちり「宣伝」している訳だから、それ相当のスポンサー料が動いている事は、想像に難くない。
だが、このドラマの与えた社会的影響力は当時絶大で、これを視聴した女性達の「憧れ」になった事は、言うまでもない。私自身も、14歳の中学2年生で、リアルタイムでこのドラマを視聴していた。
色々な意味で「大きな存在」だった、日本航空。
何処で、道を違えたのだろうか。
もはや、「翼の折れた」日本航空は、未来は何処へ「着陸」するのだろうか。
私が存命である限りは、その「着陸」を見守っていきたい。