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KGBの男-冷戦史上最大の二重スパイ

2021年02月06日 | 読書

邦題は「KGBの男-冷戦史上最大の二重スパイ」ですが、

原題は「The Spy and the Traitor: The Greatest Espionage Story of the Cold War」

   「スパイと裏切り者:冷戦の最強スパイ物語」です。

ロシア人エージェント、オレーク・ゴルジエフスキーがどうしてソ連と同僚、家族、

妻と娘を裏切りイギリスへの二重スパイとなったかについて

本人と各方面の方々をインタビューとうして解き明かして行くノンフィクションです。

大変分厚本で、492ページもあり最初は戸惑いましたが、どんどん吸い込まれていきます。

やはり本当の話なので、息をのみ込みます、最後の脱出はまるで映画のシーンの様でした。

本を通じて冷戦下でKGBの組織と活動が分かりやすく書かれていて、

資本主義国家を弱体化させることが主たる目的でそのためには利用できる物は誰であれ、利用していく。

でも官僚社会なので上層部のご機嫌ばかり伺、何もしていなくても成果を誇示することに勢力を使い、

硬直化した組織であることが分かります。

このことが発覚した時に責任を取らされたのは中間幹部でトップは誰も責任をとりません。

それは今のロシアも同様です、国民を監視し、言論を統制し、

反体制派を取り除くことは主導者が元KGBのプーチンであることが良く物がたっています。

日本の官僚社会も同様にトップは誰も責任を取りません。

しかし二重スパイ活動は何時か発覚します、「今日の見方は、明日は敵」であることを読じつに物語っています。

 

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