このシリーズ、ここまで続くとは思ってなかったな~
このアルバムからメジャーに帰ってきた大好きなバンドです。
『Love&Groove Delivery Vol.3』
2015/2/27リリース
日本クラウン
CRCP-40393
昨年、一昨年に続き今年も2月にカヴァーアルバムをリリースしたUNCHAIN。これ、恒例になっていくんでしょうか?それはそれで楽しみではあるのですが、オリジナルアルバムも年一で出している状況な訳で、その創作意欲には驚かされます。
前作は邦楽のメジャー曲が大半だったので、今回はどんな感じだろうと期待と不安半々で聴き始めたんですが、実にイイ感じのバランスで楽しめましたね。
今回の収録曲はこの様になっております。
01. Love Never Felt So Good(マイケル・ジャクソン)
02. THIS LOVE(Maroon 5)
03. 本能(椎名林檎)
04. HAPPY(ファレル・ウィリアムス)
05. THE SOUND OF SECRET MINDS(Hi-STANDARD)
06. パリの散歩道(ゲイリー・ムーア)
07. 狩りから稲作へ feat. 足軽先生・東インド貿易会社マン(レキシ)
08. ズルい女(シャ乱Q)
09. ROLLING IN THE DEEP(アデル)
10. LOCKED OUT OF HEAVEN(ブルーノ・マーズ)
11. やさしさで溢れるように(JUJU)
12. KIDS RETURN(久石譲)
※カッコ内はオリジナルアーティスト
洋楽のヴォーカルナンバーが5曲、邦楽が5曲、洋邦のインストゥルメンタル(ゲイリー・ムーアは語りがありますけどねww)が1曲ずつという配分でヴァラエティに富んだ選曲になっています。
彼らの魅力は、シンプルな音で多彩なグルーヴを醸し出すアレンジ力、谷川くんのヴォーカルのフックの強さ、演奏の上手さ等々あるんですが、今作はそこらへんが全て堪能できるかなと。あ、彼らのソングライティング能力は言うまでも無く素晴らしいですが、それはオリジナルアルバムの方で楽しんで頂ければ(笑)
個人的には、冒頭の4曲の流れが素晴らしかった。マイケルの「Love Never Felt So Good」は軽やかなギターと柔らかい谷川くんの歌が心地良いポップグルーヴに仕上げ、マルーン5はオリジナルよりテンポアップしてドライヴ感を演出。このシリーズを象徴する椎名林檎ナンバーは相変わらずの相性の良さを見せつけメロウにグルーヴィに。ファレルの大ヒット曲はインタヴューで語っていた様に『N.E.W.S.』に影響を与えた曲を真っ向からカヴァーで返すという自信を見せつける。
ハイスタはワタクシ好きではないので(苦笑)言及しませんが、オリジナルがダメだった私でもすんなり聴ける軽やかなナンバーに仕上げています。
ゲイリー・ムーアの「パリの散歩道」は羽生くんのお陰で若い方にも知名度が上がりましたね。レスポール使ってオリジナルと真っ向勝負なアレンジ。象徴的なロングサスティーンもイイ感じ。
レキシのカヴァーは誰もやった事ないんじゃないかな?そのチャレンジングな姿勢が素晴らしいです。ミドルテンポで身体を揺らすグルーヴと、ゲストの木下航志くんの鍵盤が溶け合った心地良いメロウチューン。
シャ乱Qに関しては、良くも悪くもつんく♂のメロディのクセの強さ(笑)が・・・・・・ただ、好き嫌いを別にして彼は1990年代後半から2000年代前半のJ-POPを語る上で欠かせないキーパーソンなんだと再認識させられる。
アデルのこの曲はね~申し訳ないけど、アレサ・フランクリンの方を先に聴いちゃったからな~そっちの方が頭に残っちゃってて(苦笑)もちろん、谷川くんの歌もアデルに対するリスペクトに溢れててイイんだけども。
ブルーノに関してはオリジナルに思い入れが無いので何とも言い難い・・・・
JUJUの「やさしさで溢れるように」は思った以上に好きな感じだった。特にBメロからサビ突入寸前の辺りとブリッジ部が非常に好みでした。谷川くんのファルセット気味な切ないヴォーカルが染みます。
「KIDS RETURN」は山弦を思わせるアコギがグッとくるナンバー。苦労したみたいだけどアコースティックギターのイイ音色が染みる曲に仕上がってます。
とりあえず彼らのカヴァーアルバムはオリジナルアルバムへのフィードバックという好循環を生み出す存在だと思っているので、可能な限り続けていって欲しいなと思います。
オリジナルもレコーディングしていると思うので、早く聴かせてくれると嬉しい♪