仙台のMTBショップDimensionの日記

雪の栗駒山


かねてより予定していた栗駒山にファットバイクで行くことができました。
栗駒山は独立峰のため環境が非常に厳しく、冬に登るバカはほとんどいない山です。
蔵王がダメになった現在、宮城県の山で最も魅力的な山は栗駒山でしょう。

ただし、冬にこの山に近寄るのは相当厳しいのです。
登山道入り口であるいわかがみ平までの舗装路も雪に閉ざされてしまうので延々雪山を登って行くことになります。
厚いところで積雪はまだ5m程度ありました。
雪崩もあちこちで発生した跡があり、ルートは慎重に選ばなければなりません。
このために事前に雪崩講習を受けております。ただ、スキー場で働いていたことがあるので雪山の知識と経験はそれなりにありますのでできる限り安全に登りました。
いわかがみ平からは登山道です。しかし当然ながら雪に埋もれてはっきりとしたルートはありません。
事前に等高線からゆるいルートを割り出していたのでそこを登ります。
登山道は夏場は木々や草がないのでそこを登りますが、今は全て雪の下ですので雪原を一直線に走ることができます。
勾配はそれほどきつくないので乗って登ることができるところが多いです。

しかし、本日の気温は低く、山頂付近でマイナス6度だったため、雪面が完全に凍りつきアイゼンなしでは一歩たりとも登れなくなってしまったので、残念ですが最後の300mくらいが登れませんでした。
目の前に山頂があるのに登れないのは精神的にきついです。
独立峰であるため風が無茶苦茶に強く、風だけで滑ってしまうほどなので雪面もパッキパキになってしまうのが問題ですね。
森林限界を超えた最後の部分が問題です。来年はアイゼンとピンスパイクで行きたいと思います。

山頂にたどり着けなかったからといって楽しみが半減したわけではありません。
重要なのはこの山の斜面の特性です。
とにかく広いのです。
そして緩い。
その斜面をバイクで自由に走ることができる。
そんな快感他にはありません。

動画はFacebookに載せてありますのでぜひ観てください。スキー場じゃなくて自然農山でこれが楽しめるんです。
雪山登山は本当に危険で、森林限界付近から上は振り返ると死が目の前にいるような状態です。
そういう時に人間としての全ての能力のリミッターが外れるような気がします。
基本的にオススメしませんし、スポーツは安全な範囲で楽しむべきだと思いますが、こういうこともできるという話かなと思います。あくまでもバカな自転車乗りがバカなことをしているということですね。
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