ここへ来て以来、毎晩、ワインをよく飲むので、朝起きてから大して食欲がない。今朝は、昨日の夜の残りの『レンズ豆とソーセージのスープ』とアボガドを半分食べた。
ドタバタした中で日本を離れたので、携えてきた本はたった一冊の日記。書いたのは、もう亡くなってしまったけれど、著作のテーマに労働問題を好んで取り上げ、終生、西海岸で暮らした思想家。労働問題と言うと、なんだか難しそうな人のような先入観ができてしまうけれど、日々の労働の中に自らの存在理由を探ったというだけのことであって、文体は、教養人らしい平易なものを採用している。モンテーニュの影響が濃い。
さて、その彼だが、日本語訳のある著作の中で、『ワニナシを食べた』という訳語を与えられた一行があって、妙なことにそれが記憶から離れない。辞書にはあるのに、日本語に定着しなかった言葉のひとつだ。
ワニナシは鰐梨と書く。体裁は見るからに鰐の鱗板のようで、割ると梨地のようだからであろう。
鰐梨 ----- アボガドのことである。
The Hollyridge Strings / Wendy
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