琉球硝子のコップ
静かな午後だ。 厚手で素朴な琉球硝子のコップにモヒートを注ぐ。 前世はコカ・コ...
マージービートが聞こえる
古い歌だ。 「好きだったの?」とぼく。 「うん。大学生の頃にね。リヴァプール・サウン...
細くて長い物
昔なじみの鮨屋が電話をよこしてきて、どうやら今年最後になりそうな『のれそれ』が入...
喧噪も容易には届かない
昼下がり、山門の階段を上ってくる水口イチ子。 ここまでは、街路の喧噪も容易には...
髪飾りには向かない香り
「これで髪飾りを作ると蓮華より見栄えがいいんだけど...」と言いながら、イチ子さんが庭...
その、ある晴れた日の昼下がりのことだ
さて、沈んだような冬の陽射しの印象が漸く薄らぎはじめた四月初旬 ----- その、ある晴...
安息日の午後のことを...
去年の秋、ある思い出の記念に水口イチ子から小さなナイフをもらった。 いつも持ち歩...
エッグ・カップ
小澤書店版『小沼丹作品集 全五巻(1980)』を書棚から久し振りに持ち出してきた。 小沼丹の作家としてのデビューは三十代半ばで、昔のこととしても早い方ではない。英文学...
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