二百十日の風
二百十日の風。 突然、空が高い。 【Supertramp - It's Raining Again】
無花果 —— この秋の実り
夏の初めの頃、可愛げな淡い緑の実を付けた庭の無花果は、いよいよ秋に至り、熟して、色濃い赤紫になった。 飛ぶ鳥に露呈せぬ位置に実を結ぶのは進化の証か。熟れ加減を見極めなが...
微妙なところ
「緑が枯れていくのって、どこか名残惜しげで寂しげよね」とイチ子が思い出したように...
ぼく達のホームビーチ
ぼくとイチ子さんが最初に暮らしたのは、湘南茅ヶ崎の東海岸近く、一中通り裏のモータープール付き米軍ハウスもどき ...
面影をひとつ残し...
南中の陽射しが僅かに高度を落とす —— そうか、季節は面影をひとつ残して、もう『秋』に振れているのか...。 ...
旅の画帖
『四月に収穫の秋を迎え、十月に春の花咲く国がある』という堀内茂男の一節を冒頭に掲げた一冊の画帳 ...
地中海、その鄙びた小島にて
その島を地図で適確に指し示すのは、イタリア人にもたやすいことではないらしい —— 詰まると...
いつの時代の話をしているのか
欧州を旅すると、どこへ行っても狩猟民族の実力を目の当たりにします。 例えば西班牙の市場では肉屋の店先に、兎や鳩が何気なく吊されて売られていますし、脳味噌をオーブンで...