虹と白砂に彩られた、どこか遠い国
風邪をひいたことにして、夏休みの部活を休んだ。いや、サボった。 水泳部は —— ...
誰の歌だったっけ...
連休中の晴れた午後、庭の木陰に座り、イタリア製の同じデザインの軽登山靴を三足並べ、久し振りの手入れ。三十年程前に最初の一足を買って以来、その後買い足しつつビブラム...
何事も手遅れになる前に
今年最後のメイストームかもしれない —— 春一番から数えて何度目の嵐だろう。 *...
グリンデルワルト
歳を重ねて長いものを読む根気がなくなったと言うべきか、小仕事のせいで読書向きの時間を巧い塩梅でとれないと言うべきか...。昨今の読書傾向は、好き好んで書くもの同様...
遙か遠い南太平洋の、例えば...
夏が来る度、昔、訪れた島の風景が思い出される。 * 『島で道に迷ったら、風が吹いてくる辻の方角が南だ』。 ぼく達...
日本的なひとつ上の『美』
西洋には『廃墟画』という分野が確立されていて人気がある。西洋人は、そこにあ...
三番目のタイプ
人には、功名心の『ある人』、『ないかほとんどない人』、それと『あるにはある...
落葉松の林のはづれに家を建てよう
伊藤整に『林で書いた詩』というのがある。これを知って、もう随分になる。 潜...
初めの一歩
表現形式は別にして世界最古の『男と女の間の出来事』について書かれたものは、...
せわしない音を立てて通り過ぎていく
明治政府が欧米にならい大陰暦から太陽暦に改めたため、それ以来暦が凡そひと月...