年代物
ブローティガンは49歳で亡くなったから、残っている写真はそれよりも若いことになる。でも、この写真は還暦過ぎといっても疑うものはあるまい。 うしろのフォードとタイプラ...
人生の時間
私達の『人生の時間』は銀行貯金のようなもので、若くて、残額が多いと無駄遣いしがち。ところが、歳をとって残金の底が見えると処分計画の再考を迫られる ...
こんなことを続けていて一体何になるんだろう
突然、創作を放棄した作家なんて何もArthur Rimbaudだけじゃないから、その理由を炙り出すためのサンプルを収集するのに問題があるとすれば、それは、それに関わる労...
スコッチ・ブロス
ぼくでもイチ子さんでもキッチンに立つと、普段から比較的よく作るスコットランド料理のスコッチ・ブロスという具沢山のスープがある。彼の国ではいち年を通じて最もよく食べられる...
きっといい思い出になる
さて、八月が近づいて、実のところ、この夏の無計画がいくらか気になりはじめている。 イチ子さんの意見では ...
鉄道の一日旅
容量1リットルの保温水筒を買った —— 中央本線を諏訪へ —— 各駅停車で日帰り旅を計画したのだ。 座席が対面式の...
文鎮ほど重宝なものでもない
持っているだけで満足する本がある —— 例えば富永太郎の詩画集(求龍堂 1972)などなど。当然、精読したことはない。しかし、後年考...
挙げれば切りがないが...
『いつまでも変わらずにあって欲しいこと』は挙げれば切りがないが、所詮、それらは...
現実とは別なところ
現実とは別なところで夢に生きているような幸せそうな人 —— はた目にはそう見える —— を稀...
その先の200メートルとスケートボード
夏の岬は、西南の風が吹く。 * 簡易舗装こそされてはいたものの、その先の緩い上り坂は道幅が狭く、父のコテージの前庭...