古い旅行用トランクの中身
ランボーの『もう言葉なんていらない』を訳したことがあるとイチ子が言っていた...
海鳴りを聞かずに過ごす午後
プレゼントをひとつ買うために、初めは藤沢か鎌倉へ行こうと思っていた。でも結局、元町に来てしまった。 * プレゼントは...
オレンジ系統のパステルカラー
新しいストーリーに巡り会えない日が続くと、気分転換に今までにないモードによるスタイルはないものかと空想して数日を送ることがよくある(そんな日が続くと身の回りのこと...
相当に低いハードル
何十年振りかのクラス会を欠席しても、名前がクラスメートの口の端に上るなら幸せじゃないか!? 死んで魂が川向こうへ移っても、同様に人の話題になるなら、その立派な...
油絵の具よりも遙かに厚い
部屋の片隅 —— 立て掛けた油絵のキャンヴァスがいっぱい —— ほぼ完成というものが僅かに何点かあるが、その...
益々ただ書いて見るだけのこと
絵描きでも物書きでも、普段のペースで仕事ができなくなることがある。よくある、と言ってもいい。そんな時、作家は、人には言わない脱出方法をみんな持ち合わせている。まだ...
なつかしい想い出になる
いつか今日が きっと なつかしい想い出になる 【Chad & Jeremy - Yester...
人目を気にした人生
随分長い間、人目を気にした人生だった。自分で選択したのだから、 なんと言...
なにゆえママンなのか
カミュの『異邦人(窪田訳1954)』の冒頭『きょう、ママンが死んだ』は、なにゆえ...
1979年のアルバム
1979年のアルバム —— やけに古く見える写真もあれば、ついこの間のことのように思い出せるものもある。 ...