きみの靴の中の砂

ふるさとの夏の思い出





 『冷や汁』というと宮崎県の郷土料理として有名です。ところが、同様に呼ばれるものは、レシピは異なりますが埼玉県や山形県にもあります。
 先日、埼玉県北東部(久喜市付近)に伝わるものをご馳走になりました。

 夏、食欲がない時、あるいは調理に時間をかけられない時、さらに昔で言えば戦の時など、一度に沢山の人に配食の必要が生じた時に重宝されたようです。大根、沢庵、胡瓜や茗荷など手近にある季節のものなど、あれやこれやを刻み、前夜に残った味噌汁と合わせ、それをお冷やご飯に掛けて食べる、たったそれだけのこと。

 調べたところに寄ると、やはり、お盆の時期に作られることが多いようで、『一度に沢山の人に配食の必要が生じた時』というタイミングにピッタリです。

 お盆に帰省し、法事のあとにみんなで食べる『冷や汁』 ---- ふるさとの夏の思い出の端緒とする人は、きっときっと多いことでしょう。


 

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