島の陽は遂に南中に至る。
今夕から明日にかけて、砂糖黍の豊作を祝うカーニバルがあるというので、ホテルの滞在客の多くは、岬の向こう、3マイルほど離れた港町へ早々と繰り出してしまったようだ。
リゾートととは言え、赤道に近いこの島では、炎天下の元、暑い日盛りにホテルのプールで泳ぐ者は普段でもまばら。ついに今日の昼下がりは独り占め状態で、それが、むしろ爽快に感じられる。
南国の果実に飾られた、足の長い大きなグラス ----- そのブルーの飲み物のアイスキューブが見る見る溶けていくのを気にしながら、果たして今夜、カーニバルにひとりで行ったものかどうか、いまだ決めかねてはいるのだが...。
【Tony Rivers & Harmony Grass / I Remember】
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