黒いメルセデス…☆

フォーミュラ１…世界最高峰の自動車レースカテゴリー、世界選手権がようやく開幕。
オリンピックが延期になるくらいだものね…今年は全てにおいて異様な様相を呈しております。

普段なら夏休み〜前半戦折り返しで各チームの勢力図が出来上がっている頃なのに、こっから日程短縮・無観客と、いろいろな例外事例の下、ようやく開幕したわけだ。。。
もちろんレースの内容も気になるところですが(ホンダ！なんとかチャンピオンシップに絡んでほしい…！)今回の内容は「黒いメルセデス」。

フォーミュラ１…通称「F１」の世界では、ここ数年、世界的にもおおきな勢力を誇っているドイツのメーカー〜メルセデスが、他を寄せ付けない強さで席巻しているのです。
そして、ドライバー〜ルイス・ハミルトン氏…イギリス国籍の褐色肌。人種差別に苦しんできた歴史を持つドライバーが、今世界のトップなのです！

フォーミュラ１や自動車レースという文化は、そもそも白人の世界から始まっているわけで…いまでは世界各国のさまざまなチームやドライバーが走っているけれど。
そんな中、かのミハエル・シューマッハ氏の記録に迫ろうという勢いで現代最高のドライバーとの評価を確立しているルイス氏が、世界に向けて人種差別問題に立ち向かおうとメッセージを発信し続けており、当然とは思うのだけれども…メルセデスというトップチームはこれを全面的に支持。そしてその意思表明も込めて、今年のニューマシン、長年シルバーで塗られ「シルバーアロー」の呼び名で親しまれてきたメルセデスのレーシングカーのカラーリングを、黒に統一。

素晴らしいことだと思ったよね。

だって…白人文化の象徴のようなカーレースの世界で、世界のトップを牛耳るメルセデスが、こういった意思表明を明確に打ち出すということは、とても勇気の要ることだと思うのです。。。

ルイス氏のようなスーパースターが世界に与える影響は計り知れない。
そしてそれを(おそらくさまざまな意見があったであろうけれども…)チームも一丸となってサポートする…
世界中の若者たちは、きっとこのメッセージをとても真摯に受け止めてくれるはずだと思うよ。
こんなつまらなく悲しい事件がいまでも起こり続けているということを忘れないためにも、そして、これからの世界がよりよくなってゆくためにも。。。

日本の文化とはだいぶ違うわね。
影響力のある人ほど、本当の気持ちを言えない環境に押し込まれてゆくというね(笑)。


「黒いメルセデス」


そもそも…環境問題とは真逆の(苦笑)ガソリンを撒き散らしながら発展してきたこのスポーツ。
電気自動車によるシリーズが立ち上がったり、ここへきて、様々な変化も迫られているとても微妙な局面ではあると思うけれどもね。
それでも。
彼らしかいないのだ、いま、こんなメッセージを掲げられるのは。
そして世界中に発信しながら、駆け抜けてほしい。