腸の働きは?
と聞かれると食べ物の消化吸収って答える人が殆どです。
一般的にも栄養の消化、吸収から排泄までと言われますが、腸内細菌に助けられて、もっと様々な働きをしています。
腸内細菌が発酵して毒素を分解解毒したり、短鎖脂肪酸、ビタミン、体内酵素、体内ホルモン、免疫物質の生成、造血など20種類以上の働きをしています。
一般的に血液は骨髄で造られると言われていますが、昔から腸管造血説という理論があります。
千島学説、森下敬一学説と言われ、赤血球は腸管で造られるという理論です。
多くの医者がそんな馬鹿な事と言われていましたが、2018年の研究で、腸を移植した患者の血液にドナーの血液(白血球)が混じっていることが確認されています。
腸は単なる管ではなく、「第2の脳」と呼ばれるほど複雑な組織です。
表面が絨毯の毛のような「腸絨毛」5000万本に覆われています。
表面積は皮膚の200倍(テニスコート1,5面分)で、体の外に接しています。
腸の中には内容物がありますが、血管はありません。
だから体の外なのです。腸には、全身の毛細血管の55%、リンパ球の60%、脳以外の神経が50%集まっています。
腸は最大の免疫組織、最大の末梢血管組織、最大の神経組織なのです。
そして、脳内ホルモンのセロトニンは90%が腸に集まっています。
血小板に8%、脳にはわずか2%しかありません。
セロトニンは脳内ホルモンというより、腸内ホルモンですね。
元々は腸の伝達物質ともいわれます。
特に腸は十二指腸から小腸の機能が重要です。
大腸は1.5mで水分吸収と排泄に関わっています。
小腸は長さ5~6m(十二指腸、空腸、回腸)に分かれていて、様々な働きをする場所で重要です。
その大事な小腸にも病変が見つかっています。
421人のダブルバルーン内視鏡検査で、215人何と51%の人の小腸の病変が確認されています。
その中に小腸癌が7例見つかっています。
抗生物質、痛み止め、風邪薬、アスピリンなどによるキズ、ただれの炎症性腸疾患が増えています。
特に痛み止めの鎮痛剤による炎症が多いようです。
農薬や添加物などの化学物質、高脂肪、高蛋白の食事による「腸内フローラ」の乱れも原因の一つと考えられます。
血液検査の異常や病気も毎日の食事と腸の機能低下が大きな原因です。
健康維持を考えて運動その他、実践する事も大事ですが、健康維持の基本は毎日の食事と食べ物の受け皿、小腸と腸内細菌のバランスを良好にする事です。
昔からの郷土料理など和食中心で、高温調理と油物を控えて、発酵食品をしっかり食べる事です。
特に外食だけでなく、ご家庭の料理も発酵食品と食物繊維、ミネラルの摂取量が不足しています。
このご時世、野菜が少ないと思ったら食前のサプリも活用すべきです。
腸の働きが気になる方は、みそ汁、酢の物、漬物、梅干など毎日食べてください。
塩分が気になるという方もいますが、ご飯を食べれば塩分は薄まります。
また、これから暑くなり汗をかけば塩分も排出出来ます。
その他、カリウムの多い夏野菜は塩分の排出を促進してくれます。
糠漬けなどの発酵食品には乳酸菌発酵の「乳酸菌生産物質」が微量含まれています。
これは小腸の働きを助けます。
大腸のビフィズス菌には「オリゴ糖」がおススメです。
お料理の甘味料としてお砂糖代わりに使うには純度55%の「フラクトオリゴ糖」シロップ。
その他ヨーグルトやパンに塗ったり少し甘みが欲しい時は純度95%のフラクトオリゴ糖95というシロップがあります。
フラクトオリゴ糖95は、市販されているオリゴ糖シロップの中でも一番純度が高いです。
もっと高純度で甘くないオリゴ糖は純度99.5%、糖質0%のビオネ・ビートオリゴがお勧めです。
ビオネのビートオリゴは、市販されているビートオリゴやラフィノースよりも純度が高いです。
腸内細菌は腸の部位により棲んでいる菌が違います。
小腸の乳酸菌には乳酸菌の発酵食品、大腸のビフィズス菌にはビートオリゴ、大腸の酪酸菌には食物繊維が必要です。
和食は日本人の腸内細菌バランスを健康にしてくれます。
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