電気通信事業者協会(TCA)の発表した2005年2月末現在の携帯電話・PHS加入者数によると、ボーダフォンは2ヶ月連続で大幅な純減を記録し、ツーカーも純減で、7千人純増のWILLCOMが2ヶ月連続でDoCoMo、auに続いて3位となった。
2月末の契約者数、ボーダフォンが2カ月連続で純減
やはり、冬のV3Gでユーザーを引き留められなかったボーダフォンは2ヶ月連続の純減となった。日本のユーザーのニーズを正確に把握ぜに、無理矢理国際標準の名の下に海外の操作性や海外メーカーの低スペックな端末を押し付けようとした姿勢がユーザーの反感をかったのが一つの原因だろう。慌てたボーダフォンは先月下旬に2G(PDC)のハイエンド機となるV603シリーズを2機種投入したが、それだけでは今の状況を巻き返すのは難しいかもしれない。
ユーザーはボーダフォンの度重なる改悪に嫌気がさしているので、料金プランの見直しやサービスの充実(家族割引の特典等含む)やハッピーボーナスを強制しないなどに至急取り組まないと取り返しのつかない状況に陥りそうだ。もう残されている時間はない。
ツーカーはツーカーSの新機種効果も薄れ、お年寄りの需要も一巡した様子で、純減となってしまった。待望の東芝の新機種TT51の投入がいつになるのか注目されるが、他社が最新鋭機をどんどん投入しているだけに、TT51一機種だけではとてもツーカーの状況が好転するとは思えないので、今後も厳しい状況が続きそうだ。
一方、WILLCOMは堅実に順調を続け、ツーカー、ボーダフォンを抑えて、2ヶ月連続で3位となった。今こそ、新端末を投入して、さらに勢いをつけたいところなのだが、なかなか次の動きが見えてこないのが残念でならない。新生WILLCOMに軽快なフットワークで機敏な対応を期待していたのだが、DDIポケットの頃の体質まではなかなか変わらないようだ。
3位グループの争いは今後も熾烈で余談を許さない。V603シリーズの売れ行き次第ではボーダフォンが3位になる可能性もあるが、これも不発に終わると、3ヶ月連続で同じ順位になる可能性も高い。例年三月は新入学シーズンの需要で盛り上がるだけに、その時期に各社はいかに魅力的な端末を揃えられるかがポイントになりそうだ。