5月1日から音声定額プランを打ち出したウィルコム。音声通話の利用時間や、新規加入ユーザーのアンケート結果について明らかにした。
「今まで、皆さんこれだけ話したかったんだなぁと。我々の見込みが甘かったことを知りました」
「ワイヤレスジャパン2005」の基調講演で、ウィルコム社長の八剱洋一郎氏はそう話した。
5月1日から、月額2900円でウィルコム端末同士の音声通話無料、メールも無料、という音声定額プランを始めたウィルコム。プラン発表前には、他社のデータも参考として調べたという。「他社(の携帯キャリア)さんは平均、2時間半前後の通話時間。我々はそれより少し多く、平均通話時間が3時間程度、ウィルコム同士は20分程度と少なめ」だったため、音声定額の導入後には“通話無料になれば、もっとたくさん話そうと思うだろう。ウィルコム間通話は今の10倍、200分くらいになるだろう”と予想していた。
5月1日に音声定額を開始、輻輳(ふくそう)を心配して当初は技術者が徹夜でネットワークを監視するなどしていたが、ほとんどネットワークに影響がなかったため、5月中は特に監視もしないでいたという。1カ月が経って5月の実績を取るってみたところ、1ユーザーあたり平均16時間以上、ウィルコム端末同士では予想の30倍強、10時間程度通話していたことが分かった。
収益的には「儲かっているサービスとは言えないが、収支とんとん」(八剱氏)。1回線あたりの売り上げ平均は4000円強、そのうちウィルコム内でかかっているコストが40%程度、残りがアクセスチャージだと説明。「ウィルコム間通話のアクセスチャージがかからないよう、ITXへの置き換えで収益アップが見込める」とした。
ITXとは、NTTの交換局に設置する、NTT地域網をバイパスする装置のこと。NTT地域網をバイパスすることにより、NTT地域網をバイパスすることにより、NTTへ支払うアクセスチャージが発生しなくなるため、コストを下げられるようになる。
ウィルコムでは、音声定額プランに加入したユーザーに対し、アンケートを行っている。講演ではその集計結果も示された。
アンケートによると、「主な通話の相手先」は、恋人・友人が52%、家族が28%、仕事16%、その他が3%。また、携帯電話と併用して利用している“ダブルホルダー”が54%、ウィルコム端末を単独で利用している人が46%。「これまで携帯電話にいくら払っていたか」という問いには1万円以上と答えた人が42%、5000円以上1万円以下が34%、3000~5000円が18%、3000円以下が6%となっている。「携帯電話にたくさんお金を払っている人は、ウィルコム端末と併用することで通話料金を節約しよう」「恋人や友達など、よく話す相手と一緒にウィルコム端末を持とう」というマーケティング戦略が成功していたことが分かる。
ユーザーの不満点は「エリア」。エリア状況についてのアンケートでは、「かなり不満」10%、「やや不満」25%、「まあ満足」53%、「非常に満足」12%となっている。
しかし総合的な満足度は高く、「絶対に勧める」23%、「勧めたい」39%、「勧めてもいい」32%、「あまり勧めない」6%、「絶対に勧めない」1%。エリアに対して「かなり不満」「やや不満」と答えたユーザーのみを抜き出しても「あまり勧めない」11%、「絶対に勧めない」2%と答えた以外のユーザーは肯定的。「エリア的に不満な人でも満足度が高いのは、複雑な気持ちだがうれしい」(八剱氏)とした。
音声定額で、通話時間が30倍に伸びた──ウィルコム
やはり長電話とかの利用者がWILLCOM定額に飛びつき、顧客満足度も高いという結果のようだ。
毎月利用者が着実に増えているだけに、音声通話定額の対象者がさらに増えて便利になるし、口コミでますます評判が広がるわけで、好循環となりそうだ。
ただし、このアンケートでは端末に対する満足度は調査していないと思われるので、本当はその辺も知りたいところだ。サービスには満足していても、端末の性能や機能には決して満足していないはずだ。せっかくサービスの評判がいいのだから、携帯電話と比べてもあまり遜色のない端末を発売してもらって、ますます人気を高めて欲しいところだ。
一年以上前に発売された端末がほとんどなのに、これだけ好調なのだから、人気を集めるような端末を発売すれば、月間10万台どころか、15万台くらい実現できるかもしれないという夢を見てしまいそうだ。
「今まで、皆さんこれだけ話したかったんだなぁと。我々の見込みが甘かったことを知りました」
「ワイヤレスジャパン2005」の基調講演で、ウィルコム社長の八剱洋一郎氏はそう話した。
5月1日から、月額2900円でウィルコム端末同士の音声通話無料、メールも無料、という音声定額プランを始めたウィルコム。プラン発表前には、他社のデータも参考として調べたという。「他社(の携帯キャリア)さんは平均、2時間半前後の通話時間。我々はそれより少し多く、平均通話時間が3時間程度、ウィルコム同士は20分程度と少なめ」だったため、音声定額の導入後には“通話無料になれば、もっとたくさん話そうと思うだろう。ウィルコム間通話は今の10倍、200分くらいになるだろう”と予想していた。
5月1日に音声定額を開始、輻輳(ふくそう)を心配して当初は技術者が徹夜でネットワークを監視するなどしていたが、ほとんどネットワークに影響がなかったため、5月中は特に監視もしないでいたという。1カ月が経って5月の実績を取るってみたところ、1ユーザーあたり平均16時間以上、ウィルコム端末同士では予想の30倍強、10時間程度通話していたことが分かった。
収益的には「儲かっているサービスとは言えないが、収支とんとん」(八剱氏)。1回線あたりの売り上げ平均は4000円強、そのうちウィルコム内でかかっているコストが40%程度、残りがアクセスチャージだと説明。「ウィルコム間通話のアクセスチャージがかからないよう、ITXへの置き換えで収益アップが見込める」とした。
ITXとは、NTTの交換局に設置する、NTT地域網をバイパスする装置のこと。NTT地域網をバイパスすることにより、NTT地域網をバイパスすることにより、NTTへ支払うアクセスチャージが発生しなくなるため、コストを下げられるようになる。
ウィルコムでは、音声定額プランに加入したユーザーに対し、アンケートを行っている。講演ではその集計結果も示された。
アンケートによると、「主な通話の相手先」は、恋人・友人が52%、家族が28%、仕事16%、その他が3%。また、携帯電話と併用して利用している“ダブルホルダー”が54%、ウィルコム端末を単独で利用している人が46%。「これまで携帯電話にいくら払っていたか」という問いには1万円以上と答えた人が42%、5000円以上1万円以下が34%、3000~5000円が18%、3000円以下が6%となっている。「携帯電話にたくさんお金を払っている人は、ウィルコム端末と併用することで通話料金を節約しよう」「恋人や友達など、よく話す相手と一緒にウィルコム端末を持とう」というマーケティング戦略が成功していたことが分かる。
ユーザーの不満点は「エリア」。エリア状況についてのアンケートでは、「かなり不満」10%、「やや不満」25%、「まあ満足」53%、「非常に満足」12%となっている。
しかし総合的な満足度は高く、「絶対に勧める」23%、「勧めたい」39%、「勧めてもいい」32%、「あまり勧めない」6%、「絶対に勧めない」1%。エリアに対して「かなり不満」「やや不満」と答えたユーザーのみを抜き出しても「あまり勧めない」11%、「絶対に勧めない」2%と答えた以外のユーザーは肯定的。「エリア的に不満な人でも満足度が高いのは、複雑な気持ちだがうれしい」(八剱氏)とした。
音声定額で、通話時間が30倍に伸びた──ウィルコム
やはり長電話とかの利用者がWILLCOM定額に飛びつき、顧客満足度も高いという結果のようだ。
毎月利用者が着実に増えているだけに、音声通話定額の対象者がさらに増えて便利になるし、口コミでますます評判が広がるわけで、好循環となりそうだ。
ただし、このアンケートでは端末に対する満足度は調査していないと思われるので、本当はその辺も知りたいところだ。サービスには満足していても、端末の性能や機能には決して満足していないはずだ。せっかくサービスの評判がいいのだから、携帯電話と比べてもあまり遜色のない端末を発売してもらって、ますます人気を高めて欲しいところだ。
一年以上前に発売された端末がほとんどなのに、これだけ好調なのだから、人気を集めるような端末を発売すれば、月間10万台どころか、15万台くらい実現できるかもしれないという夢を見てしまいそうだ。