F902iSを選んだ3つの理由
私は、富士通製の携帯電話を使うのはこれが初めてです。F902iSに惹かれた理由は大きく3つ。1つは、WMAに対応していること。Windows Media Player 10から楽曲を転送できるデバイスは持っていないので使ってみたかったことに加え、特に、秋から始まるナップスタージャパンの定額制音楽配信サービスが使える携帯はこの機種だけ! というところがポイント高いかな、と思っています。
もう1つは、“閉じたままオーディオプレーヤーっぽく使える”のは本当かどうかを試してみたかったから。この記事でも触れているように、F902iSはオーディオプレーヤーを連想させるラウンドイルミネーション+サイドボタンで「閉じたまま操作」できるのがポイントとなっています。特にオーディオプレーヤー関連の機能は閉じたままで全て操作できるようになっているはずなのです。実際の使い勝手がどうなのか、気になるところです。
そして3つ目が、閉じたままで使える指紋センサー。かつて私は「P901iS」でおサイフケータイ機能を使っており、FeliCaチップのロック(ICカードロック)を顔認証で解除する、ということにチャレンジしてみたのですが、私の結論は「実用的とは思えない」でした。記事にも書きましたが、レジで並んでいる間に携帯を開けて、顔認証のメニューを呼び出して、自分の顔をインカメラで写して……なんてやっている間にレジの順番が来てしまうため、せっかくのセキュリティ機能もとても使う気にならなかったのです。
しかし指紋センサーで、しかも閉じたまま使えるなら、もしかして今度こそセキュリティ機能を使おうという気になるかもしれない……そんな期待を胸に、F902iSを購入したのです。
パッケージの中身に感心
家に帰ってきてさっそく箱を開けてみると、F902iS本体のほかに「FOMA F902iS用CD-ROM」が付いているのはもちろん、“試供品”という断り付きで「USBケーブル」と「マイクスイッチ付きイヤフォンジャック変換アダプタ」も入っていました。なんて親切なんだ……。
以前やはりP901iSを買ったときに、P901iSとPCを持っているだけではダメで、別売りの「FOMA USBケーブル」または著作権対応のSDカードリーダー/ライターを買い、さらに「平型ステレオイヤフォンセット P01」を買ってきて、ようやく音楽を携帯で聴くことができたのでした。そのときのことを思い出し、思わず「わぁ親切……」とつぶやいてしまった、という次第。試供品なので無料修理保証の対象外ではありますが、最初からUSBケーブルと平型コネクタの変換アダプタが付いているので、あとはPCとminiSDカード、手持ちのイヤフォンがあればOKです。
ちなみに、富士通は現在F902iSの購入者全員を対象にminiSDカード(64Mバイト)、ヘッドフォン、500円分のMusicカード、専用ポーチなどをプレゼントするモニターキャンペーンを行っています。この商品が届くのを待てば、あとはホントにPCさえあればいいという太っ腹ぶり。私もキャンペーンに応募してアンケートに答えてみたので、いつ商品が届くか楽しみです。
F901iSとちょっぴり比較
以下はおまけの話なのですが……。購入翌日、たまたまF901iSユーザーの友人と会いました。F902iSを触ってもらってみたところ、一番驚いていたのがレスポンスが明らかに速くなっていた点。もちろん、私のF902iSにはまだほとんどデータが入っていないのに対して、約1年間使った友人のF901iSにはたくさんデータが入っているハンデはある(データが増えるほどレスポンスが遅くなるため)ものの、メールフォルダを開く、アプリを立ち上げる、文字入力をするという操作一つ一つのスピードが全く違うのです。見ていて私も驚きました。
もう1つ驚かれたのが、暗いところで写した時のカメラ性能です。暗めの室内で、F901iSとF902iSで画像を撮り比べてみたところ、F901iSでは顔が真っ黒につぶれてしまい、顔が判別できないほどだったのに、F902iSでは充分誰だか分かる写真が撮れていました(比較画像がなくてごめんなさい)。
F902iでは記録400万画素のスーパーCCDハニカムだったのが、320万画素CMOSに撮像素子が変更されてたF902iS。ロードテストの中で、カメラ機能についても触れていきたいと思います。
F902iSを選んだ理由
FOMA90xシリーズの中でもすっかり印象が薄くなってしまい、販売ランキングでもあまり人気がなく、最近の富士通端末と言えば唯一好調な「楽々ホン」という印象が定着してしまった。
それでも富士通は地道にコツコツと改良を続けて、F902iSがオールインワンパッケージ音楽ケータイに最も近づいているのはとても好感が持てる。
富士通は指紋認証が一番有名だが、カメラの性能・画質ともシャープに迫るレベルにあるのはあまり知られていない。私はF505iから始まって、F506i、F900iC、F901iSとそのカメラの高画質にはとても満足して使っている。ずっとAFを採用している数少ないメーカーでもある。
しかし、F902iからハニカムCCDに変更になってしまってからかなり落胆していた。ところが、F902iSからは200万画素のハニカムCCDをやめて、320万画素のCMOSになり、暗所での感度が向上しているらしいと聞いて、喜んでいるところだ。
さらにF902iで不満だったバッテリー側に移動したカメラ位置が再び液晶の裏側に戻ったのも嬉しい。ただし、背面液晶がモノクロになってしまった点は残念だ。
D902iのような爆発的な人気というのは難しいだろうが、F902iSももう少し人気が出るのを期待したいところだ。富士通端末はカタログスペックではなく、使ってみると良さがわかる端末だと思う。