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石井桃子著「幻の朱い実」を、ようよう読み終えました。
(以下、小さなネタばれの可能性があります・・・)
とても、分厚い上下巻なので、途中はポツポツと
ところどころ、はしょり気味で、真面目な読者とは到底言えませんけれど。
感想などには、まるでおぼつきませんけれど
気になった言葉を、メモ書きしておきます。
(まだ、お読みでない方は、
読まないでいてくださったほうがよいかもしれません。)
まず、上巻を読んでいて、「あ~~この言葉・・・」
「この文章に、なんとなく石井桃子さんのお気持ちが感じられる・・・」
ような気がするなぁ、と想った場面があります。
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上巻のP283「その朝、明子の胸には心臓大の穴があいていて、
風はその穴を吹きぬけていった。(中略)
それは、足のひょろつくほどの頼りなさだった。(中略)
明子は、後ろめたさにため息をついた。」
そして、下巻に入り・・・
「クマのプーさん」の誕生に関わった友人との死別を経て、
時間は一気に進み
老齢になった主人公が、朱い実を回想しながら、
娘さんと会話を交わす場面で(p362以下引用)
「みょうに気がすんだ気持ちになって歩きだしながら、
彼女は自分がちょっと激しているのがわかった。(中略)
母娘は低く笑うようにして…」お話は締めくくられています。
漠然とですけれど・・・石井桃子さんが、
この「物語」を書かずにはいられなかったお気持ちの一端が
私には、窺えたように想います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/2a/2dda6c86b6f020388b059166639bbbc6.jpg)
(私が、この物語に関しては
細かな人間関係のなにやかやに、あまり興味がないこともあり
相当、荒っぽいコメントになりました。)
ところで、実は、
いま、私がとても気にかかっているのは「後ろめたさ」ということです。
以前、短歌の講座で、
測らずも「後ろめたさ」という言葉をつかったことがあり
このところ・・・なにかの折りにふっとそのことがアタマをよぎります。
なぜなのか・・・そもそも「後ろめたさ」って、なんだろう???
まだ、自分の中でも、掴みきれておりませんけれど。
「オ・ト・ナ」ってつぶやきながら何処となく後ろめたさを誤魔化している