遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

yhs「プリンセス・チェリー」

2012-03-24 23:37:19 | 演劇を見てきた
2012/3/24

・時間ぎりぎりに到着。会場係の人に前がいいか後ろがいいか聞かれたので、前と答えると一番前のド真ん中の席。恥ずかしい。なぜそこだけ空いていたんだろう。
・鶴屋南北「桜姫東文章」を現代劇にリメイクした作品。
・ツイッター上でさんざんエロスエロスあおられていたので、エロスと下世話の受信アンテナを最大にして見る(だから前の席を選んだ)。原作は歌舞伎だし。
・「ひあわせ」
・チンピラたちのチンピラ然としているところと、曽我さんのとっちらかってるとしか言いようのない演技がよかった。
・展開はかなり危ういが、リアリティのレベルが作品中ずっとキープされていたので、不自然さをあまり感じない。このあたり、間接的な歌舞伎らしさを感じる。
・「悪の校長とその手下たちが赤ん坊を奪いに来る」という構図に直接的な歌舞伎らしさを感じる。
・無理やり現代劇に置き換えているところがわかると、ニヤニヤしながら見ることができる。整合性の高さ=面白みとはかぎらない。
・なので、原作を知らない人は、ウィキであらすじを確認してから見たほうがたのしいはず(自分はあとで読んだ)。
・エロスに対しては心の準備をしすぎたかも。
・あと、いくら歌舞伎とは言え、直前にポッドキャストで吉田豪の遠藤ミチロウ話を聞いて下世話感への期待値が意味なくあがっていた。客としてよくなかった。
・ああいう二階建て装置にあこがれる。
・幽霊がちゃんと死んだ人に見える。そして笑える。
・床はいいのだろうか(幽霊といえば)。
・ヒロインのキャラクターとセリフが混沌としすぎて超たいへんそう。原作の重要なところらしいので、ここは引き受けてやりきるしかない。
・役者さんはほぼ全員好演なのではないか。平均値が高い。
・理屈は割とどうでもいいジャンルの芝居なので、歌舞伎らしいケレン味のようなものがもっとあるとたのしいかも。現代劇に置き換えてるので難しいのかな。
・過程の作品という感じ。作家を追いかける上でポイントになるかもしれない。またリメイクものを見たい。
・そしてリメイクじゃないのも見てみたい。やれるのではないか。
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ビリー・ワイルダー監督「翼よ! あれが巴里の灯だ」

2012-03-22 22:53:41 | DVD・VHS・動画など
翼よ!あれが巴里の灯だ [VHS]
クリエーター情報なし
ワーナー・ホーム・ビデオ


2012/3/21

・最近読んでる本でよく題名が出てくるので、見てみる。
・リンドバーグが「スピリット・オブ・セントルイス」号に乗って大西洋を単独飛行で横断する話。
・監督はビリー・ワイルダー。リンドバーグ本人と面識があったらしい。
・33時間飛行機に載っているという話。どう考えても退屈そうだったので、見るかどうか結構迷った。
・2時間10分強の話で、実際に飛行機が飛び立つのは1時間10分くらい。
・飛ぶまでは、プロジェクトX風。「翼よ、あれがパリの灯火だ! 大西洋上空 ドサ回りパイロットの孤独な闘い」という感じ。
・1927年時点の話なので、飛行機のアナログ感がいい。
・灯油ストーブに灯油を入れるような感じで、飛行機にガソリンを入れている。
・話中盤まで「鳥人間コンテスト」感が強くなってくる。
・「スピリット・オブ・セントルイス」号を作っているところ。翼は木製だったり、キャンパス地だったり。
・エンジンのついた鳥人間。
・腹巻風革財布がオシャレ。オシャレかな。どうかな。
・飛んでからは特に見せ場ないような…。
・常に睡魔と闘っている状態なので、回想シーンがたくさん入る理由はあるんだけど、面白いかというと…。
・ハエの工夫はいいけど…。横光利一をちょっと思い出した。でも、大西洋横断が成功しているのはみんな知ってることだし…。
・クライマックスでは、飛行士が睡魔と闘う。見せ方がうまいし、ハラハラはするけど、地味。
・リンドバーグと一緒に、見ているこっちも睡魔と闘うハメになっちゃったよ。
・のちにワイルダーが語った、リンドバーグの童貞喪失エピソードが加わったらもっとよかったのに。
・リンドバーグが苦労してヒーローになったという単調な話以上にはなっていないような気がする。
・他の登場人物に悪人が出てこなかった。こういう話なら少しくらいいてもよさそうだけど。
・最後のお祭り感。「魔女の宅急便」の最後のほうのシーンからほのぼの要素をすべて奪った感じ。
・人より飛行機がかっこいい。

※見たのはVHS。ひさしぶり。
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エルンスト・ルビッチ監督「天使」

2012-03-21 11:14:37 | DVD・VHS・動画など
天使 [DVD]
クリエーター情報なし
ビデオメーカー



2012/3/20

・三谷幸喜が尊敬するワイルダーが尊敬するエルンスト・ルビッチの監督作品。
・たしか立川談志もこの作品を褒めていたはず。
・ルビッチ作品を見るのは「極楽特急」「生活の設計」に続いて3作目。
・イギリスの外交官の妻マリアはパリでホルトンという男と出会い、一目ぼれされる。しかし、彼は夫の古い友人だった。三角関係の話。
・序盤。ホルトンが、マリアを一生懸命誘うやりとりが知的。こじゃれている。
・こじゃれてる感じが不自然じゃないのは、その加減が絶妙なのと、ハイソな舞台設定が関係しているのかな。
・最初はよくわからなかったけど、構図がシンプルで作り方が丁寧なのでだんだん引き込まれていく。スロースターター。
・浮気時の出来事を夫に夢の話としてするマリア。怖い。
・外交官夫婦が住む家の豪邸ぶり。ドアが厚すぎ。なんだか旨そう。
・意味をあんまり理解できなくても、間でなんとなく笑ってしまう。あまりにさりげないので笑ったところがあってるかどうかわからない。
・執事が電報をマリアに渡したあと、「渡してよかったのかな?」という感じでくるりと回るのがおもしろい。
・執事たちはかわいい。
・どのへんがいわゆる「ルビッチタッチ」なのかよくわからないけど、好きな描写はいろいろあった。
・ホルトンがマリアの正体に気づくところ。すごく慎重に描いている。
・最後に選択を迫られる夫の表情。ドアを開ける前とあけた後でがらりと変わっていて目を引く。
・セリフ「時間通り来るのは待つ価値のない女」。ちょっとした間を、いちいち気の効いたセリフでつないでいる。大人。
・下品な修羅場には絶対しないという作り手の決意めいたものを感じる。それでいてちゃんと緊迫感もある。大人。
・各登場人物が最後にとった選択が、はっきり正解かどうかはわからない感じ。大人。
・ラストに後味を残さない感じ。大人。
・とにかく「大人感」がハンパない。
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お知らせ

2012-03-19 22:53:27 | 報告!
現在、普段使っているほうのケータイがつながらない状態です。

ただし、最近ちょっとツイッター中毒気味だったので、
ちょうどよいかなとも思っています。

連絡を取りたい人は、PCメール(endowriter@yahoo.co.jp)か、090-9432-6031まで。

そんなに急がない人は、ツイッターかmixiのDMでもご連絡いただければ。
一日一回以上は必ず確認しておりますので。


遠藤雷太
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花村えい子「落窪物語―マンガ日本の古典 (2)」

2012-03-18 22:07:23 | 読書感想文
落窪物語―マンガ日本の古典 (2)
クリエーター情報なし
中央公論社



2012/3/17

落窪物語、超初級編その2。
少将がおちくぼ姫を救出するまでが早い。
単にあらすじをなぞるだけという感じがしないでもないけど、それよりなにより絵があるのが大きい。衣裳と建物の感じは、想像じゃ限界がある。
平安時代の物語をマンガ化したものはたくさんあるけど、顔立ちは現代的な美人という描き方が一般的みたい。
リアルがいいってもんじゃないから、それでいいと思う。
最後の「高貴なご身分となられてなお…」のエピローグはきれいだけど、原典にはなさそう。
あと、兵部少輔がただの不細工としてしか書かれていないのが残念。彼の性格のよさなんかは、むしろ田辺聖子の工夫なのかな。
他には、北の方がずいぶん悪人面で描かれていて、かえって感情移入してしまった。なんか気の毒で。
北の方目線でリメイクしても面白そう。
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3月17日(土)のつぶやき

2012-03-18 02:34:47 | 映画を見てきた
00:15 from ついっぷる/twipple
「無造作ヘアという欺瞞」

00:53 from ついっぷる/twipple
遠藤雷太の攻略法 (1)他人と関わりを持つのが苦手です。(2)地味な容姿ですが、案外元気です。(3)エッチな事が大好きです。とりあえずホテルに誘えばエッチはできます。 bit.ly/wbgmAk [あなたの攻略本ったー] 攻略しがいがないなー。

01:16 from Ustream.TV
Ustreamの「アイスリボン中継「19時女子プロレス」」にチェックイン! ustre.am/ihS3/2

01:17 from Ustream.TV
アーカイブ視聴 ( #19pro live at ustre.am/ihS3/1)

02:07 RT from モバツイ / www.movatwi.jp
あぶねぇ…!まじで…!エンプロの某女優さんに対張るレベルのウッカリだぜ…!クソッ、昨日奮発して、半額の牛肉で野菜炒め作ったばかりなのに…!牛肉…!何か色々劇の事とか書いて宣伝しようとか思ってたのに興奮し過ぎて頭がフットーしそうだよう!今日はいいだろ、ビール飲んで寝ても!ヒギィ!
GJさんのツイート

02:10 from モバツイ / www.movatwi.jp
ただ、レトルトカレーを湯煎しているうちに寝てしまって袋ごと片手鍋と一体化させたことはあったな。みんな一回くらいはしてると思うけど。

13:17 RT from ついっぷる/twipple
今回の事故を見ると30km圏が地元に入らないという政府判断は異常。滋賀県知事の「関西の命の水源の琵琶湖を預かる者として、再稼働と防災が無関係というのは根っこから理解できない」との談話が心に響く。頑張ってほしい。 bit.ly/wzcbxE
sakuragi yoshimichiさんのツイート

14:08 from ついっぷる/twipple
加圧開始。

16:15 from モバツイ / www.movatwi.jp
色々もがいてみるものの、気分あがらず。困ったもんだ。こういうときには人とくだらないことを話すといいんだけど、相手によっては悪化する可能性もある。そもそも誰とも話したくない気分だし、話し相手のあてもない。というわけで本を読む。

16:59 from モバツイ / www.movatwi.jp
北区民センターに小学館の全集あった。

21:06 from gooBlog production  [ 4 RT ]
やまびこ座プロデュース・東区市民劇団オニオン座「おくるくるり」 goo.gl/fuxZ8

22:06 from ついっぷる/twipple (Re: @kyobungonzalez [ 1 RT ]
@kyobungonzalez そうでしたか! やまびこ座は他の劇場と比べて客席の見晴らしがいいので、どこに誰がいるのかわかりやすい感じがします。

by writar on Twitter
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やまびこ座プロデュース・東区市民劇団オニオン座「おくるくるり」

2012-03-17 20:59:28 | 演劇を見てきた
2012/3/17

隣は斉藤ちずさんだった。あいかわらず隣の席の関係者率が高い。
だんご屋の四姉妹のお見合いの話と、「石の国」のお姫さまのムコ探し。
現実とファンタジーの話が平行して進む。
住民劇と言うだけあって、不慣れな感じのセリフ回しにハラハラしながらも、明らかに面白いことを言いそうにない人が、急に面白いことを言うとより面白かったりする。
びっくりしたのは、ある登場人物がメガホンをなくして探していると、そこにいた他の登場人物たちが一斉に「メガホン、メガホン」と横山やすしの「メガネ、メガネ」風にあたりを探したところ。子供が多かったので、わかっててやってる人のほうが(下手したら見てるほうも)少なかったのではないか。腕力強い。
あと、お姫さまのムコとして登場する、札幌市東区のマスコットキャラクター「タッピー」が、ちょっと周囲から浮いてるくらい達者すぎておもしろかった。
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田辺聖子『田辺聖子が語る「落窪物語」』

2012-03-16 23:47:43 | 読書感想文
田辺聖子が語る「落窪物語」 (1983年) (かたりべ草子〈2〉)
クリエーター情報なし
平凡社



2012/3/16

落窪物語、超初級編。
小学生上級から中学生のために書いたというだけあって、ストレスを感じない絶妙の長さ。
面白いところはより面白く書かれているし、わかりにくいところには、必要十分な量で解説を入れている。
よくこんなにきれいにまとめられるものだ。
とても凄い技術を使ってるはずなんだけど、そんなことを一切感じさせない。
ほんとに「うまい」っていうのは、多分こういうことだ。職人芸。
お気に入りは、少将が初めておちくぼ姫を訪ねたあとで、姫と阿漕がおいおい泣くところ。
阿漕のまわりくどい悲しみ方に「その人らしさ」を感じた。いいシーンだと思う。
あとがきで田辺聖子が、「落窪物語は通俗小説である」と書いていた。
自分が芥川ではなく、菊池寛で卒論を書いたのを思い出した。
好みが連鎖していて不思議な感じがする。
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角田光代「これからはあるくのだ」

2012-03-10 20:23:05 | 読書感想文
これからはあるくのだ (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋


2012/3/10

初めての角田光代。
タイトルを見て「これだ」と思って読み始める。エッセイ集。
小説家らしく前半はエッセイというより、なんだか「私」を主役にした小説っぽい。
特に「人を喜ばせるプロフェッショナル」の叔母。決して善人とは言えないけど、憎めないところ。
また、「食卓の記憶」では、「ロシアの貧しい食卓」「新妻の食卓」とテーマを決めて料理を作ること。愛すべきめんどくささがいい。
表題の「これからはあるくのだ」は、作り話のような、悪い夢の話を聞かされているような不安定な気持ちになるのがいい。
読む前は、角田光代っておばさんっぽい名前だなと失礼なことを思っていたが、印象が変わった。
日常の作り方の上手な、よくできる「女子」なのではないかと思えてきた。
自己演出なんだとしたら、それは成功している。
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温故知新音楽劇「シャッポおじさんの写真館」

2012-03-05 21:05:11 | 演劇を見てきた
2012/3/5

ほぼ満席のため、最前列のベンチ席。
登場人物が多くドタバタしている芝居なので、終始目で追いきれない。
なぜか舞台に腰掛ける機会があったんだけど、客席を見ると先週のサッポロショーケースとは対照的に、演劇関係者があまり目につかない(ような気がする)。さすが住民劇。
実際にあった話を脚色してお話を作っているとのこと。
作話上、制約になりかねない部分だけど、実話部分のエピソードをクライマックスに並べることでうまく緊張感を強調していた。条件を活かしている。
どこまで実話なのかは、見た感じの印象なので違うかもしれないけど。
役者さんでは、主役の宮澤りえ蔵さんがとにかくうまい。
特に恋破れた時の動揺ぶりがすごくいい。一緒に失恋した気分になった。
役者さんの中には子供もたくさんいるし、唄うし踊るし、とにかく舞台上がにぎやか。
あの大人数をまとめるのは、大変だったろうなと勝手に作り手側に感情移入してしまった。
コメント (4)
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