遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

エレイン・マクミリオン・シェルドン監督『ヘロイン×ヒロイン』(2017年)

2017-09-30 23:45:07 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

Heroin(e) | Official Trailer [HD] | Netflix

2017/9/30

それぞれの立場から麻薬中毒と戦う三人の女性の活動を追った短編ドキュメンタリー。

原題は『HEROIN(E)』。邦題を見たときにひどい韻の踏み方だと思ったけど、わりと原題に忠実だった。

ウェストバージニア州のハンティントン市。

消防署長が自動車を走らせながら「どっちを見ても死体の出た家ばかり」。

「肉体労働者→怪我が多い→処方薬の依存症→ヘロインなどに手を出す」という仕組みらしい。

でも、それだけなら他の街も中毒者だらけになってしまいそう。他に理由あるのかな。

「薬物専門裁判所」の判事が、ユーモアを交えながら中毒者たちと向き合う。

厳しいことも言うけど、ユーモアとキレイゴトを忘れない。

正論は息苦しいけど、ユーモアとあわせると力を持つようだ。

最近は本音が喜ばれる傾向があると思うけど、絶望的な現場だからこそ、そういうキレイゴトも重要になる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス第26話『さよならシルバーフォックス』」

2017-09-28 09:57:25 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス第26話『さよならシルバーフォックス』」

2017/9/27

新入社員研修で、地上300mから滑落しそうになったシルバーフォックスが、最後の最後で田々南と気持ちを通わせる話。

落ちる落ちないの間際で、本音を吐露する少年マンガの王道展開。ベタだけど、いい。

落ちる見せ方もかっこいい。

あのアイテムは最初のほう見てないと意味がわからないな…と思って検索したらYouTubeに公式のアーカイブがあった。

鬼瓦教官は、家族の弁当のためにこの大仕掛けを組んだということでいいのか。

あと、悪いのは鬼瓦一人であって、阪急電鉄ではないから、企業イメージ的には問題ないという考え方でいいんだろうか。

ほんとに仕方ないんだけど、この話を選択する時に次の話のタイトルが見えてしまい、完全にネタバレになってしまっている。

リアルタイムで見て、他のお客さんと一緒に笑いたかった。

《登場人物》田々南徹 シルバーフォックス 鬼瓦教官 雲雀丘花屋敷(漢字は音からの推定)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジム・ギレスピー監督『ラストサマー』

2017-09-26 23:34:56 | DVD・VHS・動画など

 

ラストサマー (字幕版)
クリエーター情報なし
メーカー情報なし

2017/9/26

・人を轢き殺したという秘密を共有する二組の男女が、ちょうど一年後の独立記念祭で何者かに追い詰められていく話。

・サスペンスなんだけど、先にYahoo!!映画の情報をチラっと見ると、ついている感想がヒロインのおっぱいのことばかり。

・見始めたころには忘れていたけど、思い出してからはおっぱいが気になってしょうがない。

・シリアスなシーンで完全にノイズになっている。

・作り手のほうもわざとやっているとしか思えない。

・驚かし要素と痛そうな要素とおっぱい要素がフックになっていて、クライマックスに向けてどちらもインフレしていく。

・鉤爪をあごの下から刺して、マグロのように引きずるのがほんとイヤ。

・まごうことなきB級サスペンスなんだけど、脚本家の三宅隆太さんが著書で構造分析のサンプルに選んでいるだけあって、意外と凝ったシーンが多い。

・夢と自信に満ち溢れた高校卒業からたった一年で、みんなとても残念なことになっているところ。

・事故の影響というより、社会に出たことのある若者なら誰でも経験していること。共感を煽ってくる。

・過去の栄光の象徴であるパレードを目の前にしてやられるところ。

・「過去の話よ」「私は今も」のやりとりも切ない。

・「おまえ、フットボールやるんじゃなかったのかよ」というバリー。

・真っ先にフラれるマックスがかわいそう。

・自分がこの映画の登場人物だったら彼のポジションになると思う。

・独立記念祭の山車が全部魚類で気持ち悪いけどかっこいい。

・遺族のお姉さんが怖い。複雑な感情を押し殺している感じ。屠畜作業も板に付きすぎている。演技がすごく巧い人なんだと思う。

・敵が鉤爪一本で頑張っている。

・どうやって人を殺そうかと思ったときに、自分が一番信用できる道具を武器に選んだところも健気。

・続編どうやって作るんだろう。

・正直、謎解き部分は一回見ただけだとよくわからなかった。

・何か問題があるのか、何度か見直して検討したい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス第25話『バビロンの空中電車』」

2017-09-24 22:34:17 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス第25話『バビロンの空中電車』」

2017/9/22

地上300mに宙吊り状態にされた列車の中で、田々南たちが、自身の生き残りをかけてクイズに挑む話。

完全に新人研修の範囲を超えてしまっているけど、主人公側も理不尽な奥義を身に着けてしまった以上、仕方ない。

遠近法を用いた舞台装置が秀逸。

やってることはただのクイズなのに、4人の登場人物を演じ分けながらやっているので、序盤からフィジカルが問われる展開。

クイズで語られるウンチクがまったく頭に入ってこない。

せっかく張り切りだした桑田くんがあさっての方向に活躍するのがおもしろい。

中盤以降は、4人の演じ分けに加えて、列車から落ちる落ちないのアクションシーンが続く。

演者の限界が問われる。この展開、どうやってたたむんだろう。

そして、虎に食われた新人も助かっていたんだろうか。

《登場人物》田々南徹 雅恵ちゃん シルバーフォックス 桑田くん 鬼瓦教官

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

笑の内閣『名誉男性鈴子』

2017-09-23 23:03:59 | 演劇を見てきた

2017/9/24

・男社会の縮図のような地方都市で、女性活躍の象徴として市議会議員を勤める「黄川田鈴子」が、自身の偏見と差別思想を垂れ流しながら市長選挙に挑む話。

・観劇三昧で同じ演目を楽しく見ていたけど、重複している役者さんが少ないので、期待半分、不安半分で見に行く。

・前説は作演出の高間響さんによる京都話。注意点の案内というよりは、ゆるい語りで会場の緊張をほぐそうとしている感じ。

・劇場は選挙モード。舞台上だけでなく、鈴子の選挙ポスターがあちこちに貼ってある。

・ポスターとのぼり、壁にかけてある家族写真の鈴子がまったく同じ表情なのがちょっと面白い。たぶん別の写真だと思うけど。

・悪趣味なウォーホルのようで「これからやばいものが見られる」という期待感をあおってくる。

・高尚な芸術作品を鑑賞するというよりは、危険生物を見物するサーカス小屋に入るような気持ち。

・随所にベタベタなギャグを挿入したり、そこまで訓練されているように見えない歌や踊りをあえて入れているのも、題材の硬さをほぐす目的なんだと思う。

・差別と偏見をテーマにして、最低限の正しさを確保しながら、堅い話にならないところがすごい。ちゃんとリラックスして見られる。

・鈴子の危険思想に対して、娘が適切な距離からツッコミを入れて中和している。そのへんの安全管理はかなりしっかりやっている。

・とはいえ、ただの正論マシーンにならないように調整するのはたいへんそう。

・話が進んでいくと、鈴子が不快な思想を垂れ流していくのが、だんだん楽しくなってくる不思議。

・現市長の登場シーン。「みんながイメージする地方都市のガハハ政治家」像の体現の仕方がすごい。

・パンフのスペシャルサンクスが豪華で見ごたえがある。

・歌うなら、うまいかうっとりしているかどちらかにしてほしい。

・地獄で生き抜くためには鬼にならなければならないというラスト。

・それでもこの作品世界内では少しだけ進歩したんだと信じたい。

・あと、ここまで大きなテーマを扱ってちゃんと風呂敷をたたんでいるところがえらい。

・あいかわらずテーマ曲の圧が強い。不意に出る鼻歌として定着しそうだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ルネ・クレール監督『ル・ミリオン』(1931年)

2017-09-23 00:22:23 | DVD・VHS・動画など
ル・ミリオン [DVD]
クリエーター情報なし
紀伊國屋書店

2017/9/20

ヴォードビルって、実際にはどんなもんなんだろうと思って見てみる。

貧乏画家が、高額当選した宝くじを奪還しようとする話。

タイトルは「100万」という意味。露骨。

歌あり踊りありのドタバタコメディ。

銃を取り出した時の効果音も「ピョーン」なので、緊張感はあまりない。

もともと借金まみれだった男が宝くじが当たったとたんに豪遊するところは、ヴォードビル版「芝濱」という感じもする。

借金を取り立てる人たちが、しかめっ面のまま、きちんと整列して陽気な歌を唄ってるのがかわいい。

盗賊チームがきちんとしてて逆に軍隊っぽい。

劇中、バレエのシーンがある。当時の舞台の雰囲気がぼんやりわかって得した気分になる。

紙吹雪を上にスタンバイしたおじさんが手でふらしているのは、ほんとにあんな感じだったんだろうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス第24話『和敬清寂』」

2017-09-22 00:05:40 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス第24話『和敬清寂』」

2017/9/21

研修での田々南のパートナー・智恵ちゃんが自身の生い立ちを語る一方で、シルバーフォックス(あだ名)が窮地を乗り切る話。

「電車を止める仕事」が文字どおり過ぎてびっくりする。

客席からはっきり「ええー!」という声があがっていた。発想の飛躍の仕方がすごい。

トンデモ秘技に無理やり理屈付けして説明しようとする智恵ちゃんと、秘密は明かせないと言っておきながら事細かに説明してくれるシルバーフォックスがかわいい。

少年マンガっぽさが加速しているんだけど、オープニングのあらすじ紹介ですでにわくわくしてしまう気持ちを抑えられない。

「伝説の押し四人衆・風林火山」というパワーワード。

田々南の師匠は「中川恵一」だから、風林火山と関係なさそうだけど、これからフォローあるのかな。

話が中盤に差し掛かり、風呂敷が一気に広がった。

普通のマンガなら能力バトルになるんだろうけど、舞台は実在する企業。どう広がっていくのか楽しみ。

《登場人物》
田々南徹 智恵ちゃん シルバーフォックス 桑田くん ロシアくん(人形)ブラジルくん(人形)ハワイさん(人形)インドくん(人形・推定)ホワイトタイガー 名もない雑魚キャラ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アガリスクエンターテイメント『ナイゲン(全国版)』(観フェス2017)

2017-09-21 00:09:07 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:アガリスクエンターテイメント『ナイゲン(全国版)』

2017/9/19

文化祭前の学生会議で、学校側からの押し付け企画をどのクラスが請け負うか、各クラスの代表者たちが会議する話。

明らかに『12人の~』を強く意識していて、一見朴訥に見える議長や、終盤弁の立つ中心人物が感情的になるところなど、「優しい日本人」のほうが近い。

三谷幸喜作品と言えば、監査委員が「自分を説得しろ」と敵だか味方だかわからなくなるところは、『君となら』のフリースローシーンを髣髴とさせる。好きなのかな。

会議に不慣れな高校生であること、大人という抗うことの出来ない存在がいること、スキャンダルで簡単に票が流れるところなど、宣伝文にあるような「泥仕合」要素でオリジナリティを確保している。

加えて、「優しい日本人」を飛び越えて、今実際に行われている政治と何が違うんだというキツめの疑問を観客に投げかけてくる。

終盤、出席者が一致団結して伏線回収しながらエンディングに畳み掛けるスピード感が最大の見所。 

================メモ================

「エンタメ賞」に投票(投票期間が過ぎたので気持ちだけ)

上演時間:02:08:28

上演時期:2015/11/14

作・演出:冨坂友

配役
議長:甲田守
文化副委員長:鹿島ゆきこ
文化書記:金原並央
監査委員長:沈ゆうこ
Iは地球を救う:さいとう篤史
3148:榎並夕起
おばか屋敷:古屋敷悠
海のYeah!!:斉藤コータ
アイスクリースマス:津和野諒
ハワイ庵:細井寿代
花鳥風月:淺越岳人
道祖神:信原久美子
どさまわり:塩原俊之

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第23話「凱風快晴」』

2017-09-20 01:54:46 | 観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス」シリーズ

観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第23話「凱風快晴」』

2017/9/19

新入社員研修のトロッコレースで、田々南と智恵ちゃんのコンビが数々のトラップを乗り越えようとする話。

お客さんを転轍機に見立てる斬新な客いじり。

こういうときに適切なお客さんを選ぶ判断力の高さが大事。

自分が選ばれたら、ものすごく不機嫌な顔をしてしまいそう。

仕込みだったりするのかな。

人形なのにいつの間にか眼鏡をかけているというホラー現象。

「空気人間」という専門用語が初耳。

あれだけ色んな奥義を使えるようになったのに、土壇場で醜態を見せてしまう田々南が残念。

それさえなければ、主人公っぽかったのに。

最後の舞台演出の凝りよう。

きちんとエンディングのテーマ曲とあわせて、引きの強いラストにしている。

これは来週も見たくなる。

《登場人物》田々南徹 智恵ちゃん 金髪の女

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

久保茂昭・中茎強監督『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』

2017-09-19 00:29:07 | 映画を見てきた

【初心者必見!!】『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』ストーリー&キャラクター映像

2017/9/16

SWORD地区で縄張り争いをしていた複数のチームが、力を合わせて外敵と戦う話。

…だと思うんだけど、正直よくわからない。USBの扱いとか。

シリーズ過去作も見ていないし、EXILE知識がゼロなので、膨大な数の登場人物を処理しきれない。

ほんとに「敵」と「味方」くらいしかわからない。

ただ、アクションシーンはものすごい。

オープニング、建設現場のようなところを縦横無尽に動き回るシーンからいきなり盛り上がる。

抗争シーンでも、ものすごい身体能力の人がたくさんいる。質と数がすごい。

殺陣にダンス要素入れているので、そこまでリアルに寄せているわけじゃないけど、そのぶんかっこいい。

ブレイクダンス風の動きから、結果的に柔術家がする足取りっぽいムーヴになっているのが好き。

応援上演を選んで見てみたけど、応援でプラスになる要素はあんまりなかった。

音頭取れる人がいたらもっと盛り上がるのかな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする