※ネタバレ含みます。そして本作が好きな人は不快になる可能性があるので、自己責任でお願いします。
2018/8/20
・映像監督が、様々なトラブルを乗り越えて、生放送ワンカットドラマの撮影をやりきる話。
・最初にそのワンカットドラマを見て、後からそのドラマの舞台裏を見せる構成。あとでネットで確認してみたら、最初のドラマは37分あったらしい。
・ものすごくカメラが揺れる。他愛なく酔ってしまい、げんなりする。ずっと見ているのがとにかくしんどい。
・途中退出するよりはマシだと思って、できるだけスクリーンから視線をそらして、音と節目のシーンだけ見て、どうにか話を追う。
・『サイタマノラッパー3』の長まわしシーンもそうだったけど、カメラぐらぐら系は文字どおり生理的にあわない。
・思わせぶりなシーンやセリフが沢山でてくるので、このあとにネタばらしがあるのはわかるんだけど、ドラマ部分だけ観ればただの安っぽいゾンビ物。37分間ひたすら困る。
・『ラヂオの時間』の現実を突きつけられたような気分になる。どんな裏で面白いことが起きてても、現実はこれだぞという。
・ドラマ部分が終わった時点で完全に体力が底を付く。
・そのワンカットドラマの舞台裏を見せる後半では、ドラマ中にあった前フリを回収していく。
・身勝手な役者やクセのあるスタッフも『ラヂオの時間』の人物造形にかなり寄せている感じがするので後半部分も作り物っぽく見えてしまい、こっちも劇中劇構造なのかなと邪推してしまう。
・調整タイプの監督が、役に付いた途端に鬼監督になって、めんどくさい俳優にキレているところは笑った。
・妻が大暴れしているところ、遠心力に負けてすっころぶスタッフの躍動感、ヒロインの女の子がどんどん真に迫った表情になっていく様子、それぞれかっこいい。
・笑ったところも多いんだけど、完全に周回遅れで楽しんでいる感じ。
・あれだけ皆面白いって言ってるんだから、酔うほうが向いてないんだと思う。
・世の中で自分ひとりだけがそんなに楽しめていないような気がして落ち込む。
・ただ、ツイッター見てたら、松本幸四郎さんが納涼歌舞伎で「カメラを止めるな」と叫ぶシーンがあったらしく、ほのぼのする。そりゃ、芸能の一族がああいう作品見たら嬉しいはず。
・評判を先に聞いて、ものすごく期待値の高い状態で見たのも良くなかった。
・次は10~100倍くらいの予算で、ぐらぐらしない作品を作ってほしい。