2019/12/27
・劇団「札幌FEDE」の旗揚げ公演。
・劇団というと、訓練の場だったり、定期的に演劇作品への参加機会を確保するための集まり、というイメージ。
・普通は、劇団の公演を重ねつつ、有望な人には外部の企画や仕事で声がかかるようになっていく。
・札幌FEDEは、すでに他劇団に所属していたり、あっちこっちから声のかかる方たちが集まっている。不思議な感じ。
・メンバーがメンバーなので見るほうが緊張するくらい期待値が高い。
・始まってみると「すごい芸術作品作ってやるぞ!」というより「肩の力抜いて楽しんでってね!」という感じ。
・フラッシュモブ受注会社の落ちこぼれ部署に配属されたダメ社員が、配属当日に死んでしまう話。
・「フラッシュモブは場に溶け込む仕事→悪目立ちする人は閑職へ」という理屈で登場人物全員味付けが濃い。
・オカルト漬け、動物使い、常に銃刀法違反という、悪目立ちというより、まともな社会生活が難しそうな人々。
・フィクションラインが高すぎてふわふわしている。もともと、どのへんの空気感を想定していたんだろう。
・たぶん、個の力が強い団体の特徴に合わせた意図的な題材選択。
・フラッシュモブをメイン商品にしながら、こんなお荷物部署を抱えて存続できている会社もすごい。
・みんなで存在しているフリをしていれば、存在していることになるんじゃないかという、どうかしている理屈。
・深浦くんの本なので、熱と文字数で強引に成立させられるのかなと思ったけど、わりと早い段階で軌道修正していた。さすがに道が狭い。
・本気で死体を隠すならバラすべき。というか、ホントにバラされてたらどうするんだ。
・ラップ音がすごくそれっぽいし、揺れたり抜け道があったりと音や装置の仕掛けが楽しい。
・初日だからか、全体的に全力で前のめりなテンポ。木山くんが出てきて落ち着いた。
・結局、氏次くんのあの特殊能力はなんだったんだろう。
・パンフにも書いているけど、あえて劇団として旗上げする意味は、公演を重ねるうちに見えてくるのかな。
・プロデュース公演と違って、劇団の公演は作品単体だけでなく線で見る要素も強い。今後にも期待。
(2019/12/27 19時の回)