12人の優しい日本人を読む会(YouTube)
2020/5/12
・陪審員に選ばれた12人の日本人が、被告人の有罪無罪を話し合う話。
・初演が1990年。一番最近の上演で2006年(wiki参照)。
・裁判員制度が始まる前に「もし日本に陪審員制度があったら」という仮定のもと、作られている。
・映画は見たものの、舞台はダイジェストでごく一部しか見ていない。
・とは言え、東京サンシャインボーイズの作品は何度も何度も見ているので(映像だけど)、なつかしの面々が同じ画面上に集まっているのはただただ感慨深い。
・ZOOMを使ったリーディングを配信。
・たまに音が割れたり途切れるものの、聞いていて不安になるような間の壊れかたはなかった。
・各人の自宅からアクセスしていると思われるので、最初のうちは背景に生活感を感じたりする。
・それでも始まってしまえば、見た目は多少変われども、声が記憶と完全に同じですぐに気にならなくなる。
・相原一之さんと宮地雅子さんが「勝った勝った」「勝ってない」と強めに掛け合うシーンが感慨深さのピーク。懐かしかったり、時間の積み重ねを感じたり。
・「~を読む会」と言うものの、ただの読み合わせにとどまらず、狭く区切られた画面の中で各人が過不足なく演技をしている。
・時々、目線が下がることはあっても、露骨に本を見るようなことはない。
・セリフがない時間帯もずっと演技をしている。各人の話を聞いているときの演技が楽しい。
・近藤芳正さんの表情の作りこみ方が激しい。
・吉田羊さんが人形のよう。おそらく5号の性格を反映した演技なんだと思う。
・三谷幸喜さんが本気で笑わそうとしている。笑っちゃダメな役の人、つらそうだった
・動きの少ない作品とは言え、小物の受け渡しや移動など、リーディングだけでは伝わりにくいところを、実際に小道具を用意したり、体の向き、座り方、画面を切るタイミングまで使って細かく作り込んでいる。
・舞台作品のただの代替品ではすまさないという気概を感じる。
・演出はアガリスクエンターテイメントの冨坂友さん。三谷さんらの一回り以上年下。
・半ば古典化した戯曲と熟練の演技を最新の技術とセンスでより魅力的に見せる、理想的な若手とベテランのコラボ作品だった。
配役(12人の優しい日本人を読む会チャンネルより)
『12人の優しい日本人』
作:三谷幸喜
演出:冨坂友
出演:
1号…甲本雅裕
2号…相島一之
3号…小林隆
4号…阿南健治
5号…吉田羊
6号…近藤芳正
7号…梶原善
8号…妻鹿ありか(Prayers Studio)
9号…西村まさ彦
10号…宮地雅子
11号…野仲イサオ
12号…渡部朋彦(Prayers Studio)
守衛…小原雅人