しがない公務員の大阪通信

大阪在住、在職の公務員が大阪の過去、今、そして未来を考えます。

大阪市営地下鉄と敬老優待乗車証

2011-02-25 | 大阪都構想を考える2018
「二重行政」の話の前に、
大阪市議選の焦点のひとつを見ていきたいと思います。
 
大阪市営地下鉄、
平成22年度にはついに累積欠損(赤字)が解消されるという、
うれしい悲鳴が起こりました。
 
当然建設債はあるものの、
きっちり赤字を解消してのはものすごいものです。
 
そんな市営地下鉄、
何度も民営化の話が出ては消えてきました。
 
私は、
個人的には民営化してもいいと思っています。
 
その理由としては、
・路線計画を自らが考えることができる。
・経費の考え方を公営的な考えを持たなくてもいい。
・利益を追求しやすくなる。
などがあげられます。
 
いままで、
路線計画はできる限り大阪市全域に広げようとして、
結果(ニュートラムを含めて)9路線133駅約138キロにまで広がりました。
 
また、
公営企業という看板の名の下に、
地下鉄でありながらバリアフリーに対するインフラをいち早く取り組んで、
エレベータはすでに全駅についています。
 
こういったことは大阪市の財産として誇るべきものであると思います。
 
ただ、
そのことが時には財政の足かせとなっていました。
 
黒字になったとはいえ、
いまだに敬老パスや障がい者パスをはじめとする大阪市の補助があっての黒字です。
 
民営化に踏み切れない大きな要因がここにあります。
 
今回橋下知事も民営化を訴えています。
 
してもいいとは思いますが、
そこにどうも理念がないような気がします。
 
市営地下鉄があるから、
東京みたいに私鉄との相互乗り入れがなく発展しないとか、
公共交通は大阪市だけの問題ではないとか、
どうも御託を並べているだけのような気がします。
 
そして、
都構想が実現して、
大阪都が管理しても、
敬老パスは各区で考えればいいとか頓珍漢なことまで言い出しています。
 
敬老パスは、
市営交通が市営であるがゆえにできる施策であることは明白なのに、
そんなことを言ってしまうのは、
後ろでブレーンが操っているとしか言いようがありません。
 
あともうひとつ、
市バスのことを一切考えていないということが大きな問題です。
 
何回も言いますが、
地下鉄は民営化してもいいといいましたが、
バスは民営化できないと思っています。
 
橋下知事はそのことについては一切触れていません。
 
市営交通は地下鉄とバスが合って成り立つもの、
いったいとしてどうするかをもっと言ってもらいたいものです。
 
ちなみに、
敬老パスも障がい者パスも、
市営交通があるがゆえ、
府営交通になったら無料パスではなくなります。
 
高齢者はともかく、
障がい者にとっては本当に死活問題になります。
 
それを、
各区で考えればいいという軽い考えを披露するところ、
あきれてしまいます。
 
もっと建設的な提言をしてもらいたいものです。
 
大阪府立体育会館のことを指定管理者の南海電車にまかせっきり、
このことからもうかがえますよね。

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