上の写真は先日のG20大阪のときに、インテックス大阪で撮影された世界経済の主要37の国と機関のトップの集合写真。中央が今回のホスト国である安倍総理で、右隣にいるのが次回開催国サウジアラビアのムハンマド皇太子。左隣が前回開催国アルゼンチンのマクリ大統領 。
ムハンマド皇太子の隣がトランプ大統領(米国:任期2017年1月20日~)、エルドアン大統領(トルコ:任期2014年8月28日~)、ジョコ大統領(インドネシア:任期2014年10月20日~)、マクロン大統領(フランス:任期2017年5月14日~)、ボルソナール大統領(ブラジル:任期2019年1月1日~)
マクリ大統領の隣がプーチン大統領(ロシア:任期2000年5月7日 - 2008年5月7日、 2012年5月7日~)、習近平中国国家主席(任期:2013年3月14日~)、文在寅大統領(韓国:任期2017年5月10日~)、ラマボーサ大統領(南アフリカ共和国:任期2018年2月15日~)、メルケル首相(ドイツ:2005年11月22日~)
つまり中央はホスト国の元首または首相で、その両脇が前回と次回の開催国の元首または首相となるが、1列目は主に大統領など元首の肩書を持っている人が並び、(大統領や国王などの元首より下の)首相はその外側。1列目がいっぱいになれば2列目と移るのだそう。英国のメイ首相やインドのモディ首相は元首ではないので2列目、韓国の文在寅氏は大統領(=元首)なので1列目ということらしい。
インドには任期5年の大統領が首相とは別に就任しており、概ね形式的・象徴的な存在であるとされている。
プーチン大統領はこのメンバーの中で実は最も長く大統領というロシアの国家元首の座におり、同時に世界の国家元首お金持ちランキングのトップも実はプーチン大統領。その資産は400億~700億ドルと推定。
ウクライナ問題による求心力から国民の支持を受けて上昇していた支持率が、その後のロシア経済の成長率の減速低迷や、最近ではロシア国民の反発が強かった年金改革(年金受給開始年齢引き上げ)によって、プーチン氏の支持率は顕著に低下(30%とも)。方式を変えて再調査したら70%だったと発表されたものの、これは数字を操作して支持率低下という実態をごまかしたとみるべきで、「プーチン王朝(第二次王朝)」の行方や如何に。
因みに国家元首のお金持ち第2位は、G20メンバー国ではないもののタイ国王のラーマ9世(純資産300億ドル超)で、意外にもエリザベス2世=グレートブリテン及び北アイルランド連合国王は第15位(フォーブスによれば4億5000万ドルと推定)なのだそうだ。
北朝鮮の金正恩最高指導者は元首としては第8位の資産家で世界中の銀行に別名義で40~50億ドルほどの金額を預金しているといわれており、北朝鮮の国民一人当たりのGDPは1800ドルで、その資産を 国民のために使えよという話なのだが、現在国連の経済制裁で凍結されているらしい。
引用:
ロシア経済については、Nusiness insider japanに「ロシア経済に関する13のショッキングな事実」(全部で13項目)という記事が全体像としてわかり易いと思ったので、主要な8つを転載しながらその中身をみてみることに。
引用元:
1. ロシアでは人口が毎日700人ずつ減少
2013年から2015年にかけて、ソ連崩壊後、新生ロシアになってから初めて人口が0.2-0.3%増えたが、1991年以来ロシアの人口は減り続けていた。2017年再び0.9%減少したとタス通信は伝えている。そしてその傾向は続いていると思われる。
「ロシアの人口は減少し続けるだろう」と人口統計学者セルゲイ・ザハロフ氏は確信しているのだそうだ。
アメリカのジェームズタウン財団の「ユーラシア・デイリー・モニター」によると、ロシアの人口は1日あたり約700人、1年に25万人以上減少!
そもそも、ロシアの面積は17.1百万平方キロメートルという世界最大であるにも関わらず人口は1億4,600万人で世界で8番目に過ぎない。例えばバングラデシュは大きさはロシアの118分の1であるが、人口は1億6,400万人で、ロシアより1,800万人多い。日本はロシアの45分の1の大きさだが、2,000万人少ないだけ。
ロシアの人口が少ない理由は以下の3つの要因で説明されている。
理由①極寒
人口のほとんどは、面積では23%を占めるに過ぎないヨーロッパ・ロシアに集中していて、他の人々は南部のアジア地方に住んでおり、北部シベリアの巨大な森林地帯は、ほとんど無人のままで、クマが住み、タイガが広がっているだけ。
理由②戦争のエコー
ずばり、第二次世界大戦のトラウマ。いくつかのデータによると1941年から1945年の間にソ連は2,500万~3,000万人もの人を失った(公式な発表では2,660万人)のだそうだ。
ずばり、第二次世界大戦のトラウマ。いくつかのデータによると1941年から1945年の間にソ連は2,500万~3,000万人もの人を失った(公式な発表では2,660万人)のだそうだ。
世代の欠落がどの世代にも(およそ25年周期で)繰り返しあらわれているのおり、1940年代初頭に亡くなった人は子供がいなかったため、その生まれてこれなかった人の子供の世代も1960年代に欠落したのだ。
そして1990年代の世代もまた同様で、ロシアは今戦争の3回目のエコーに面しているということのようだ。
理由③世界の状況
ロシアが次の「戦争のエコー」からなんとか回復し、出生率が上昇したとしても、人口が増加しはじめるという訳でもないらしい。ヴィシィネフスキー氏によれば、家庭が「再生」するには、1組の夫婦が少なくとも2人の子供を作らなくてはならないのであるものの、「今は、ヨーロッパであろうと、アメリカであろうと先進国の中では世界中どこを見ても、平均で2人の子供を持っている国はない」と専門家は言う。理由はいくつかあるが、教育費や医療費の高騰、先進国における若い世代の考え方の変化などだそう。
引用:
そして1990年代の世代もまた同様で、ロシアは今戦争の3回目のエコーに面しているということのようだ。
理由③世界の状況
ロシアが次の「戦争のエコー」からなんとか回復し、出生率が上昇したとしても、人口が増加しはじめるという訳でもないらしい。ヴィシィネフスキー氏によれば、家庭が「再生」するには、1組の夫婦が少なくとも2人の子供を作らなくてはならないのであるものの、「今は、ヨーロッパであろうと、アメリカであろうと先進国の中では世界中どこを見ても、平均で2人の子供を持っている国はない」と専門家は言う。理由はいくつかあるが、教育費や医療費の高騰、先進国における若い世代の考え方の変化などだそう。
引用:
2. ロシアには4600億ドル以上の外貨準備がある
ロシアには4600億ドル(約51兆5000億円)以上の外貨準備があり、その対外債務は国内総生産(GDP)の29%、輸入カバー率は15.9カ月だそう。
外貨準備高は世界で6位。トップは中国の3兆1680億ドル、2位は日本で1兆2700億ドル、3位はスイスで7870憶ドル・・・というような順位。
引用:
3. ソ連崩壊の前後10年間でロシアの経済生産は45%減少
1989年から1998年の間にロシアの経済生産は45%減少した。2000年まで、ロシアのGDP(国内総生産)はソ連崩壊前の水準の30%から50%の間で推移。
ソビエト崩壊は1991年12月26日。しかし次のようなことが言われています。「ソ連崩壊の日はよく知られている。 それは『ベロヴェーシ合意』(ソ連の消滅と独立国家共同体(CIS)の設立を宣言)の日でもなく、1991年の8月クーデターの日でもない。それは1985年9月13日だ。サウジアラビアのアハマド・ザキ・ヤマニ石油鉱物資源相が、サウジアラビアが石油減産に関する協定を終了したと宣言し、石油市場におけるシェアを拡大し始めた、その日だった」
こう書いているのは故エゴール・ガイダル。ソ連崩壊後の1990年代の急進的な経済改革を主導した人物で、ピョートル・アーヴェン氏も、こうした説を支持。彼はロシアの新興財閥(オリガルヒ)の「アルファ・グループ」の最高幹部で、ガイダル内閣でロシア連邦政府の対外経済関係相を務めた人物なのだそうですが、「1986年に原油価格が下落したことが大きな転機となり、(ソ連にとって)収益を生み出すためのあらゆる可能性が崩れた」と述べている。
アーヴェン氏の指摘によれば、原油収入は、穀物の購入に必要な資金をもたらした(ソ連における穀物の17%が輸入されていた)原油収入は、ソ連が西側から消費財を買い、エリート層に使わせるのにも当てられた。つまりそれは、実質的には「エリートへの賄賂」でもあった。
アーヴェン氏の指摘によれば、原油収入は、穀物の購入に必要な資金をもたらした(ソ連における穀物の17%が輸入されていた)原油収入は、ソ連が西側から消費財を買い、エリート層に使わせるのにも当てられた。つまりそれは、実質的には「エリートへの賄賂」でもあった。
原油価格の下落は、経済の減速と軌を一にしており、それは1960年代に始まった。この長期的な傾向は、原油収入の減少でさらに悪化し、ソ連の経済モデルの崩壊をもたらしたのだと指摘。
一方でアメリカの社会学者、故ウラジーミル・シュラペントフは以下の様に述べている。「…なるほど、(ソ連時代)の最後の数十年には、経済成長率は確実に低下し、商品の品質は悪化し、技術の進歩は鈍化した…。だが、これらすべての欠点は、かなり慢性的な性質のもので、致命的に重大ではなかった。病に侵された人間や社会は、ときに長い間生き続けることがある…」
確かにソ連の公式統計によると、国内総生産(GDP)は、1990年に、つまり崩壊の1年前に初めて減少しているのである。
一方でアメリカの社会学者、故ウラジーミル・シュラペントフは以下の様に述べている。「…なるほど、(ソ連時代)の最後の数十年には、経済成長率は確実に低下し、商品の品質は悪化し、技術の進歩は鈍化した…。だが、これらすべての欠点は、かなり慢性的な性質のもので、致命的に重大ではなかった。病に侵された人間や社会は、ときに長い間生き続けることがある…」
確かにソ連の公式統計によると、国内総生産(GDP)は、1990年に、つまり崩壊の1年前に初めて減少しているのである。
引用:
4. 原油と天然ガスがロシアの輸出の59%(約6割)
ロシア経済は天然資源に大きく依存している。ロイターによると、2018年のロシアの原油生産量(バレル/日量)は史上最高の1116万バレルだった。
世界銀行によると2017年、原油と天然ガスはロシアの輸出の59%、財政収入の25%を占めた。
5. ロシア人の13%以上が貧困状態
プーチン大統領は2018年の年次教書演説の中で、現在、人口の13%以上を占めるロシアの貧困層を半減させると誓った。アイリッシュ・タイムズ(Irish Times)によると、ロシアの公的な統計は1930万人以上が貧困線以下の生活を送っていることを示している。
それでもロシアの貧困率はソ連崩壊直後の約35%から大きく低下しているのだそうだ。
ところで、日本も子供の貧困率は13.7%(7人に1人)といわれており、これは日本にとってまさに克服すべき課題。
6. ロシアには、ビリオネアが70人以上いる(最新のデータでは96人)
ロシアの経済格差は大きく、首都モスクワはたびたび世界で最も多くのビリオネアが住む都市に名を連ねていて、ロシア全体では70人以上のビリオネアがいる。その多くは1990年代にその財を築いたのだそうだ。
新興財閥「オリガルヒ」はロシア政府に対して大きな影響力を持ち、西側諸国にも投資し始めている。ビリオネアで、NBAのブルックリン・ネッツのオーナーでもあるミハイル・プロホロフ(Mikhail Prokhorov)氏もその1人だそうだ。
最新の調査では、「国ごとのビリオネア数」のランキングは1位はダントツで米国。そして以下のように続くのだそうだ。
1位.米国(680人)2位.中国(338人)3位.ドイツ(152人)4位.インド(104人)5位. スイス(99人)。
6位以下はロシア(96人)香港(93人)英国(90人)サウジアラビア(62人)アラブ首長国連邦(UAE、62人)と続く。
因みに日本人の資産額1位はソフトバンクグループの孫正義氏(資産額は2兆2930億円)で世界では39位にランクインで。2位がファーストリテイリングの柳井正氏(2兆210億円)。3位がサントリーホールディングスの佐治信忠氏(1兆8850億円)、4位がキーエンスの滝崎武光氏(1兆8430億円)と続くそうだが、それでも日本の富豪たちは、世界と比べると規模が違う。
世界トップの資産家は米Amazon.comのジェフ・ベゾス氏で資産額は1330億ドル(14.5兆円)。中国のトップは、中国ネットサービス大手Tencent(テンセント)の馬化騰氏で、453億ドル(4.9兆円)。
日本にビリオネアが少ない理由として「ビッグスケールの世界企業を創業・発展させた存命者が極めて少ない」といったものや、インターネットなどの意見では、「日本はみんなで仲良くしようとする国」「村社会の日本では『出る杭は打たれる』から」またその原因は戦後にまでさかのぼり、「GHQによって財閥が解体され、農地が解放されて再分配されたりした過去が背景にある」という意見なども。
やはりなんといっても、累進課税という所得税制や相続税の税率などがその要因なのでしょうが、日本では今年の7月(一部は1月)からは相続に関係する法律(相続法)の改正が施行され、実に1980年以来40年ぶりの大改正となるそうです。さて今後はこの辺り、どうなっていくのでしょうか。
引用:
7. ロシアの通貨ルーブルの価値は、この10年で半分になった
ロシア経済は2014年から2017年の経済危機で大きな打撃を受け、ルーブルの価値は半分になった。
2014年12月1~15日に、原油価格(北海ブレントの下落(13%も下落)からRUBは23%も急落し、ロシア中央銀行は14年に政策金利引き上げ、ロシア財務省が通貨介入を行ったものの通貨防衛はことごとく失敗。
ロシアはサウジアラビアに次ぐ世界第2位の産油国であり、GDP(国内総生産)の75%を石油と天然ガスに依存。ウクライナ問題に伴う米欧からの経済制裁も、ロシア経済を締め上げ、14年夏以降、原油価格が下降線を描くとともに、比例してルーブルも下落を続けてきたのだ。
その後、2015年以降GDP成長率はマイナスに転じているが、これはインフレによる実質賃金の減少で個人消費という内需が縮小したことも要因と見られている。
ロシア経済には原油価格の動向と、西側諸国による経済制裁(ウクライナ情勢後の)によって影響を受けるという側面があるのだが、2017年の成長率は1.5%(前年比)、2019年は減速傾向で1.3%。(尚、IMFが10月9日に発表した世界経済見通しによると、2018年、2019年のロシアの経済成長率はそれぞれ1.7%、1.8%)
因みに日本の経済成長率は2017年が前年比1.7%、2019年は0.8%に下方修正。高度経済成長期の成長率は10%で「人手不足」だったのが、現在のような1%前後の成長率の日本で「人手不足」となっている原因は
①農村から都市に労働力が移動していたのが、移動しなくなった
②機械化による労働生産性の上昇が緩やかになった
③産業構造が変化した
④少子高齢化が進んだ
などが挙げられている。
このようなことは先進国で共通の要因なのではないだろうか。
8. ロシアの平均月給は670ドル
ロシア人の平均月給は4万2413ルーブル、つまり670ドル(約7.5万円)なのだそうだ。とはいえ、2016年の437ドルから50%近く増えているとも。
因みに日本人の平均月収は給与所得者(約4,869万人)の平均年収が421万6千円であることから手取りを330万円として、月で割って27.5万円だそう。
2018年の国民一人当たりの名目GDPの国別順位で、日本は26位で39306USドル、ロシアは65位で11327USドル。因みに米国は9位の62606USドル、人口の多い中国は90位8682USドルとなっている。
引用:
今の日本は高学歴社会ですので単純労働はしたくありませんから、高い給与で福利厚生が行き届き週休2日制など労働条件がよい職場で、自分のやりたい仕事を選択するのが当然です。
労働条件がキツイ福祉・看護や製造などの単純労働の職種は極端に労働力不足になるのだと思います。
だからといって外国人労働者を多く受け入れない方がいいと思います。
たとえば、ドイツは移民の受け入れにより職種によっては「弱者の脅迫」を招き、結果として労働者を送り出す国の立場が強くなってドイツ人が失職し社会不安要因となりました。
そうした国にはなりたくないですね。
だからこそ、少子高齢化とその先にある人口減少に対して即効性のある方策を早急に行うべきだと思いまます。EU諸国のような移民受け入れに舵をきってしまって「カオス状態」に陥ってからでは遅すぎますし、共同体としての安心安全感の高い日本のままであってほしいですね。
共産主義や社会主義とは、財産を共同所有することで平等で公正な社会をめざす思想でしょう。それがプーチンにしろ金正恩にしろお金持ちとは矛盾しています。
思想と現実が乖離していますから、力で民衆を押さえつけるしかないのですね。
ロシアは「プーチン王朝」という言葉に表れているように、貧富差のひどい社会のようです。
北朝鮮は既に「配給制」が止まってしまい、軍や朝鮮労働党幹部への「分け前」すら与えられなくなってきているため、このまま経済制裁が続けば体制崩壊も起こる可能性が出てきたようですね。