何故、バチカンによって大統領選挙が盗まれたのか?
2017年以降、全米各地のカトリック教会やバチカン総本山でこれまで起き、「人々が見て見ぬふりをしてきた」多くの子供達や女性信徒に対する忌まわしい性犯罪に対し捜査のメスが入り、聖職者の逮捕と被害者救済とが始まっていた。
司法のメスは全米に広がり見せ始め、総本山であるバチカンにも及び、どす黒い闇に光が当てられ始めていた。
以下の記事は実際に発覚した教会で起こっていた性犯罪の数々を引用元の記事からそのまま引用してご紹介。
■ペンシルベニア州で発覚したカトリック司祭300人以上が1000人以上への児童性的虐待
(2018年8月30日)
ペンシルバニア州では、カトリック教会で300人以上の「肉食聖職者」による性的虐待が発覚。1000人を超える被害者が特定された。14日の大陪審の報告書で明らかになった。
報告書はペンシルベニア州のカトリック全8教区のうち6教区における児童の性的虐待について、目撃者数十人の証言と約50万ページの教会内部文書に基づいてまとめられた。これまでで最も包括的な内容とされているが、新たに起訴できる事例の件数は今のところ明らかになっていない。
大陪審は記録が消失した、または名乗り出る勇気のない子どもがいることを考慮すると実際の被害者は「数千人」規模と推定している。教会の隠蔽により、ほぼすべての虐待事例は時効により起訴できないが、報告書はこの10年間に少なくとも2人の司祭が児童を性的に虐待したとしている。報告書によると被害者の大部分は少年で、多くは思春期前だった。アルコールやポルノで操られた例もあるという。
「口腔性交、膣性交、肛門性交を強要されていた子もいた。しかし、州内のあらゆる所で、何にもまして虐待者や教会組織を守ることを選んだ教会指導者たちによって、虐待された子供たちは全員黙殺された」「聖職者たちは小さな男の子や女の子をレイプしていた。彼らの責任を負うべき聖職者たちは、何もせず、全てを隠蔽した」ある少年は、教区司祭館にあるベッドの上に立たされ、全裸にされ、聖職者たちのために十字架上のキリストのポーズをとらされた、と火曜日に行われた記者会見でシャピロ司法長官は語った。聖職者たちはその後被害者の写真を撮影し、「その写真を、自分たちが教会の敷地内で制作し共有していた児童ポルノのコレクションに追加したのです」2018年08月30日
■イリノイ州の500件以上の性的虐待疑惑を隠蔽するカトリック教会
(2019年01月20日)
■メキシコ
カトリック系修道会「レジオン・オブ・クライスト(キリストの軍団)」は、創設者マルシアル・マシエル司祭(故人)を含む聖職者33人が、未成年者175人に対し性的虐待を繰り返してきたとする調査報告を明らかにした。このうちマシエル司祭は、12歳の少年を含む60人に虐待を行っていたという。
2008年に死亡したマシエル司祭は、ローマカトリック教会でおそらく最も悪名高き小児性愛者だった。二重生活を送りながら、少なくとも2人の女性に極秘出産させた自らの子供たちにも虐待を行っていた。
報告書は1941年から2019年の間に、聖職者33人が未成年者175人に対し性的虐待を行ったと結論付けている。被害者の多くは11歳から16歳の少年だった
報告書は1941年から2019年の間に、聖職者33人が未成年者175人に対し性的虐待を行ったと結論付けている。被害者の多くは11歳から16歳の少年だった
(2019年12月24日)
■総本山のバチカン
バチカンで、警察がこれまでで最大規模の児童ポルノコレクションを発見 (2017年7月25日)
■ワシントンにバチカン外交官として勤務していた、イタリア人のカルロ・アルベルト・カペッラ神父が児童ポルノ所持により禁錮5年の判決。
(2018年6月24日)
■ローマ法王、フランスの司祭が修道女を性奴隷にしていたと認める
(2019年02月6日)
■バチカンの財務長官の性犯罪
児童性的虐待で有罪のヴァチカン前財務長官ジョージ・ペル枢機卿(78)の控訴棄却。ペル枢機卿が1996年に当時13歳だった2人の少年に性的暴行を働いたとして有罪評決を下し、今年3月に6年の禁錮刑が言い渡されている。
ペル枢機卿は、性的暴行で有罪となったカトリック教会の聖職者としては最高位。控訴が認められればこの日に釈放される可能性もあったが、控訴が棄却されたことで、枢機卿は仮釈放が認められる2022年10月まで服役する。
(2019年08月21日)
ペル枢機卿は、性的暴行で有罪となったカトリック教会の聖職者としては最高位。控訴が認められればこの日に釈放される可能性もあったが、控訴が棄却されたことで、枢機卿は仮釈放が認められる2022年10月まで服役する。
(2019年08月21日)
■36年前行方不明になっていた15歳の少女の事件
ヴァチカンの隠し扉の内側から数千の骨が入った壺が発見された。現在DNA鑑定中とのことなんだが、1983年当時15歳の少女が行方不明になった事件との関連を捜査中とのこと。
法王が2020年の米大統領選挙を盗み、トランプ大統領を引きずりおろしたかった理由がおわかりになるだろう。トランプはDSを恐れなかったからだ。
■1月10日のバチカンの逮捕劇を実際に報道したカナダのメディア
カナダのサイト「保守的ビーバー」には「バチカン逮捕劇」が実は報道されてありました。以下のような内容です。
「報告:教皇は人身売買、詐欺の罪で80件の起訴で逮捕された」
教皇フランシスコが今朝ツイートしたようだが、「保守的なビーバー」は教皇フランシスが彼の投稿をスケジュールするソーシャルメディアチームを持っていることを確認した。そしてこれは事前に計画されていた。ツイートをクリックすると、TweetDeckが投稿のスケジュールに使用されたことがわかる。教皇フランシスコはまだイタリアの連邦管理下にあるため、彼はビデオで見られていない。情報筋によると、FBIが尋問に向かっている。軍の将校、イタリアの警察、および彼らの性犯罪ユニットはバチカンの教皇の家に行き、彼らは彼と他の何人かの高官を逮捕。彼ら全員を無事に逮捕した。現場近くの人々は銃声を聞いたと報告したが、警察は彼らが武器を発砲したものであるかどうかを確認していない。教皇フランシスコは現在、どこかの刑務所に収容されており、イタリアとインターポールに勤務している連邦捜査官からの尋問を受けている。伝えられるところによると、その尋問が終わり次第、FBIがその次に彼に尋問する準備をしているらしい。イタリアの反マフィア検事長であるジュゼッペ・ガバナールは、バチカン内の教皇フランシスコと他の人々の捜査について早い段階で呼ばれた。同氏は、この人身売買に関係しているグループは「過小評価」されているのだが、国を超えて(ビジネスを)拡大し、(次の国に)侵入する能力があるため、特に危険であると述べた。「これらの個人は本当に社会で最悪の最悪です。私はあなたに約束することができます。バチカンとイタリア、そしてヨーロッパ周辺の国々でのこの卑劣な貿易をやめるまで、人身売買を対し私たちの検挙は続きます。私はイタリアの主任検察官ですが、私の部署は市民、特に私たちを最も必要としている子供たちを保護するよう努めます。」(ジュゼッペガバナーレ)逮捕するために、警察と軍のエージェントはバチカンの権力を遮断し、ライブカメラを暗くしなければなりませんでした。これは、バチカンで何が起こっているのかをすぐに疑うようになった「ウェブ探偵」によって(停電と)気づかれました。
今は原文が以下だけになって本文が削除されています。
REPORTS: Pope arrested on 80 count indictment for Child Trafficking, FraudA conspiracy theory has been circulating around the internet, claiming that the Pope was arrested for “child trafficking, fraud” among other allegations. The source of this theory is not clear. “Fact-checkers” were quick to shoot this article down, most without any sufficient counter-evidence.
■バチカンの逮捕劇の前に判った驚愕の事実
1月6日には上院ジョージア州の2議席の投票があったため、選挙には敢えて、同じシステムを使わせ、リアルタイムで「前回のようなバイデンジャンプ」が起こったことも、世界中の人が目にしました。
これは、敢えてリアルタイムにどこでハッキングが行われているのかを捜査するのが目的だった。
そして、この囮捜査の結果、ドミニオン電子投票機の集計のハッキングは、イタリアのバチカン所有の軍事衛星「レオナルディ」を経由したものであったこと、つまり、ローマのイタリア大使館とバチカンが2020年の米国大統領選挙に不正に関わっていたという驚愕の事実が判明したというのは事実のようです。
■罪は暴かれ、裁かれて、今後は和解金を支払うことになった
朝日新聞 2018年9月19日付
「カトリック教会の性的虐待、和解金31億円NYの教区」(「ブルックリン教区は4件の性的虐待事件について2750万ドルの和解の一部」という)教会の聖職者らによる子どもへの性的虐待問題で、米ニューヨークのブルックリン教区は18日、被害者4人に対して計2750万ドル(約31億円)の和解金を支払うことで合意した。1人当たりの和解金は約7億7千万円で、この問題で最大規模という。米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。同紙によると、被害者の男性らは2003~29年に教会の宗教教員だった男に繰り返し性的暴行を受けたという。被害者は当時8~12歳だった。被害者の1人の親が通報して発覚。男は09年に逮捕され、禁錮15年の刑に服しているという。カトリック教会での性的虐待は02年、米マサチューセッツ州で130人以上が被害を受けたと米紙が報じて表面化。世界各地で問題が発覚し、米ペンシルベニア州最高裁判所は今年8月、神父ら少なくとも300人以上が虐待を行い、1千人が被害を受けたとの報告書を公表した。フランシスコ法王も問題を放置したとして批判されている。
ニューヨーク・タイムズによると、ブルックリン教区では時効を迎えた数百件の虐待事件について和解の作業(慰謝料の支払い)が進められている。
2018年10月24日付の「クーリエジャポン」より
米国カトリック教会の性的虐待被害者弁護士に聞く「聖職者による性的虐待はなぜこんなに多いのか」
ようやく教会に世俗権力の介入米国ペンシルベニア州で1940年代以来、少なくとも300人の司祭が1000人余りの子供たちを餌食にしてきたと結論づけた起訴陪審報告書を受け、ニューヨーク州とニュージャージー州検事総長らは、カトリック教会の性的虐待に対する捜査を開始すると発表。ミズーリ州、ネブラスカ州、イリノイ州も州レベルでの調査を始めており、さらなる州がこれに続く見込みだ。ニューヨーク州は、州内全8教区に民事召喚状を発行するまでにいたった。ニュージャージー州は特捜班をつくり、7教区を調査している。いずれも、虐待事件の扱いに関わる教会内部文書の開示を要請するものだ。諸教区は、捜査に協力するうえでの透明性を誓約している。この公的捜査の波は、米国カトリック教会の、目も当てられないほどスキャンダルまみれの2018年夏が終わった直後に押し寄せてきた。ペンシルベニアで発覚した凶悪事件に加え、元ワシントン大司教セオドア・マカリックが、ある10代の少年やほかの未成年、成人の神学生たちを性的に虐待したと訴えられて聖職を解かれ、枢機卿会からも退任した。教皇フランシスコは、この一連のゴタゴタに公式にまだ参戦していない。とはいえ、反対勢力の大司教から、教皇はマカリックの行動を感知していた、だから教皇の座を降りるべきだと責められ、揺さぶりをかけられている。教皇自身がなにを知っていたか知らなかったか、いつ知ったかで刑事告訴を受けることはほぼないだろう。だとしても、私たちは前代未聞の時期のただなかにいるようだ。フランシスコは、四面楚歌の米国カトリック教会指導者たちと9月13日に面会予定だと報じられているが、議題についてはほぼあきらからだろう。すなわち、最近開始された一連の捜査によってどれほどの性的不正行為がなされてきたか知られる新しい時代に入り、アメリカはこれから先、隠蔽、不祥事、教会ヒエラルキー全般の仕組みについて多くを知るだろう、ということだ。しかし、これはいったいどこへ向かうのか。さらなる醜聞、多くの高位神父たちの失職以外で、アメリカのカトリック教会にとって「最悪の筋書(ワーストケース・シナリオ)」とはなにか。(中略)なぜ司祭たちの性的虐待は放置されてきたのか──ペンシルベニア州の「爆弾」レポートが出たあと、ミズーリ州検事総長は同様の捜査を開始すると発表し、セントルイス大司教区は全面的な協力を誓いました。その後、ニューヨーク州とニュージャージー州の検事総長も同様の捜査を始めました。こうした度重なる集中捜査と諸教区の協力的姿勢という構図は新しいものなのでしょうか?このスキャンダルはいくつかの段階を経て発展してきました。第一はやはり、1980年代後半のギルバート・ゴーセ事件です。ルイジアナの神父で、数えきれないほどの子供たちを性的に虐待しました。それが実質的に最初の発覚でした。それから、1992年のジョセフ・バーナディン事件です。さらに、ダラスのルドルフ・コス事件が起こり、この評決は大きいものでした。それから、1997年のオリバー・オグラディに対するストックトン評決が、大きく報道されました。2000年代初期、私の訴訟依頼人で、性的虐待被害者のひとり、ライアン・ディマリアは、520万ドル(6億円弱)という多額の和解金を勝ちとりました。それから、もちろん、2001、02年のボストンがあります。それがロサンジェルスでの発覚を引き起こし、ロジャー・マホニー枢機卿に関する膨大な量の報道もありました。これらの事件と今回はなにが違うかと言えば、これまでの展開では、性犯罪司祭(プレデター・プリースト)を告訴する努力が実際には皆無だったことです。
たとえば、警察はマホニー逮捕まで目前で、彼を起訴し得たのです。しかし、当時ロサンジェルス郡地区検事長だったスティーブ・クーリーはそうしませんでした。クーリーがそうしなかったのは、教会、つまり教会ヒエラルキーがまだ強い影響力をもっていたからだと思います。
ときが経ち、公職に就く人たちが教会と接触することもどんどん減り、教会の政治的権力も30年前よりはずっと弱まった、ということなんだと思います。教会の政治的影響力がいまや薄れ、法的介入を止められないというだけです。
ぶっちゃけ、もしあなたがペンシルベニア州検事総長だとして、こうした告発の連絡を受けはじめ、ことの大きさを理解したなら、捜査しないなんてことあるでしょうか? ガチの犯罪性があり、しかも前代未聞のスケールですよ。
カリフォルニアでは2000年代半ば、教会が和解金として10億ドル(1120億円超)を支払っています。ある教区は破産しました。
加害者の数が問題というだけではありません。本当の犯罪的陰謀、本当の犯罪性は、それを覆い隠し、自分たちの運営方針の問題として秘密にすることです。
ペンシルベニアで起こったようなことを例外と思いたい人はたくさんいるでしょう。例外どころか、これが標準なんです。どの教区も同じです。その理由は、教会が階層的な組織で、トップダウン型で運営されているからです。
──米国ではこれから実際どんなことが起こると思いますか。ほかの州もどんどんこれらの州の動きに続くでしょうか。
そう思います。州検事総長たちの発言ひとつとってみても。そして、これは公衆衛生の問題だと人々がようやく気づいたんだと思います。
刑務所、薬物更生施設、アルコホーリクス・アノニマス(AA)の集会に行ってみてください。どこに行っても、司祭たちによる児童虐待の被害者に出会います。
アメリカのカトリック学校体制は、国内最大の私学体制です。カトリック団体は、米国のどの民間団体よりも不動産を所有しています。巨大な組織なんです。そのうえ、(バチカンと)外交関係までも築いちゃったりしてますからね。
次のステップは、連邦政府の捜査です──そしてそれは実現すると思います。カトリック団体は宗教団体というだけでなく、連邦、州、市町村レベルで寄附や他組織をとおして多額の経済的支援を受けているからです。
そしてなにより、彼らは非課税組織です。もし小セクトの「サイエントロジー」が犯罪性のゆえに非課税の身分を失うとすれば、同じことをカトリック教会にも求めるのが公平な議論ではないでしょうか。
たとえば、もし「ユナイテッド航空」のフライトアテンダント300人が子供たちを性的に虐待していたということが発覚したら、同社はどうなると思いますか。かたや、2000年代初めよりこの虐待行為をした300人超の司祭で解任された者はいないのです。
ほかのどの団体にも適用される基準が彼らに適用されないできた唯一の理由は、彼らが宗教的仕掛けという煙幕を張っているからです。真実は──誰もこんなこと言いたくないですが、真実です──カトリック教会は基本的に、その職員が子供たちを自由気ままに、性的に乱暴することをよしとするひとつの外国政府です。
──しかし教会はほぼ2000年間も無傷できました。連邦政府の捜査が始まるとすれば、米国の一主要制度としての教会に傷がつくということは実際にあるんでしょうか。
今回は違うとは思います。教会は私が死のうがそのあともずっとあるだろうとよく言ってきましたし、それはこれからもそうでしょう。とはいえ、ひどく衰退した制度だと思います。
聖職者がムショ行きにもなるでしょう。ここでほんとうに必要なのが、連邦レベルの、州を超えた捜査です。
教会は世界のどの制度にもまさって、「疑わしきは罰せず」の原則、そして度重なるチャンスの恩恵を受けてきました。
彼らがこれまで示してきたのは、これらのことを引き起こしている根本問題に取り組もうとはしないということです。その問題とは、私が思うに、独身制です。これは機能しません。機能したためしがない。それなのに、この制度についての議論はまったく聞かないでしょう。
──いずれにせよ、ほとんどの場合、時効が成立してしまうんですよね?
そうです。それがだいたい彼らの唯一の防衛方法です。
その意味で渦中にあるケースがカリフォルニア州にあります。ジェリー・ブラウン州知事は、私の見解では、1970年代に最初に州知事になってからいまにいたるまで、ずっと被害者と反対の側に立ってきました。彼はかつてイエズス会の神学生でもありました。
数年前、彼のもとに出訴期限法改革法案が提出されましたが、彼はこれを否決しました。そして出訴期限がいかに重要かを語り、それによってつまりは司教たちを模倣したわけです。しかし彼は、教会ヒエラルキーを傷つけるようなことは決してしない人々の世代に属しています。
対照的に、次期知事候補のガビン・ニューサムはまったく別の世代に属しています。
──ニューヨークなどでの捜査はどれぐらいかかるのでしょうか。
ペンシルベニアのように州大陪審までいけば、たいていは1年以内です。
しかし、ニューヨークのケースはひどいです。すでに多少の情報開示があったのでわかっているんですが。ただその開示は、これから発覚することに比べればたいしたことはないでしょう。
エドワード・イーガン枢機卿らや司教たちは、この問題に蓋をしておくために策を尽くしていました。これがどれだけひどいことか知っていたからです。
ペンシルベニアのケースでひどいとなれば、ニューヨークとニュージャージーはどうなることやら。これらのイタリア系の教区は、とくに20世紀半ば頃ですが、今日のヒスパニック系移民コミュニティと似ているところがあります。彼らの家、コミュニティの中心が教区なのです。そして、そうした教区の多くが「捕食者」の餌場だったわけです。
──犯罪性なりが明らかになった場合、高位聖職者たち、たとえば枢機卿たちにはなにが実際に起こると思いますか。彼らは外交官でもあり、スキャンダルが明るみに出た場合、ほとんどの場合はバチカンに引き戻される人たちなわけですが。
興味深い質問ですね。彼らは通常、二重国籍をもっているので、バチカンに逃げることができます。
ネルソン・マンデラがいいことを言っています──「社会の魂は子供たちの扱い方で判断できる」。私たちはあまり上手くやれていないですね。
教会の性的虐待と#MeTooムーブメント──さて、この教会スキャンダルについて、#MeTooムーブメントの文脈で議論したいのですが。「教会サバイバー」は、ほかの権力乱用のサバイバーと比べてある意味でユニークなのでしょうか。教会内の性的虐についてなぜこれほど発覚が遅れたのか、思うところを言います。ややこしい話になりますけど、あなたはカトリック育ちですか?──そうです。私もそうです。カトリシズムがプロテスタント諸派と違うのは、教会の秘跡の生をとおしてのみ救われるという教義に立っていることです。この秘跡の生に十全に与る唯一の道は、7つの秘跡すべてを受けることです。そのひとつが、司祭になることです。司祭たちが典型的に狙う被害者たちは、心底信じている最も敬虔な子供たちです。それから、なにより、司祭はミサで、「実体変化」をとおして文字どおり、実質上、パンを神に変える力をもっています。カテキズムで基本的に教えられるように、その瞬間は、その司祭が神なんです。要するになにが言いたいかというと、こうした子供たちは「神の人」に性的虐待を受けてきたのです。ほとんどの人にとってそれは理解しにくいことですが、もし真に信じているならば、こうした虐待が精神におよぼす影響は甚大です。コーチ、教師、校長による虐待の被害者が感じるような恥の度合いは、はるかにひどいものになります。カトリシズムにはほかのどこにもないような「確固さ」があるんです。私が知っている「司祭サバイバー」たちは、行きたくてもミサに行けません。これほどの遅れと、問題を明確にできない不能さは、教会に固有のものです。#MeTooムーブメントという点では、私たちはなにがあろうと権力者たちに責任を課すつもりです。サバイバーたちにとって、それを知っているのはとても助けられることです。この一連の出来事を、私たちはのちに、ひとつの「マルティン・ルター・モーメント」、ルターのように誰かが教会の扉に論題を釘付けた瞬間として振り返ることになると思います。教会は自壊してしまったと思います。教会はかつてよりこぢんまりした形で存続するでしょう。私はもうカトリックではありません。驚かせてしまったことでしょう。ですが、なにより悲しいのは、貧しき者、囚われし者、弱き者を助けるという、教会のまともな神学が失われてしまったことです。その声こそ、私たちの社会でいままさに必要とされているものです。
──でも、他国での対応と比べて、米国はどうなんでしょう? たとえば、オーストラリアでは司祭たちに告解で聴いたことを明かすよう義務づける法が通り、物議をかもしていますよね。批判的な立場は、司祭たちは告解室の仕切りの向こう側にいるのが誰か知らないことが多いのだから、この法には問題があると主張しています。こうしたアプローチは道理にかなっているんでしょうか。
告解は、子供たちに届く一手段、武器になりうるとは思います。ですが、医療、心理学で守秘義務があるように、霊性においてもあると思います。誰かが告解に行きたくて、深刻な罪を告白したとすれば、私は率直なところ、葛藤を感じるでしょう。彼らには告白する権利があると思うからです。同時に自分のなかには、司祭たちは話をでっち上げるだろうと懸念する部分もあります。
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