中国で、8人の子どもの母親が首に鎖を巻かれた状態で、村の小屋に閉じ込められている映像が表面化し、ネットで怒りや衝撃が広がっている。中国東部・江蘇省徐州市にいるこの女性を訪ねた男性が動画を撮影し、動画アプリ抖音(ドウイン)に28日に投稿した。ドウインは動画アプリTikTok(ティックトック)の親会社。動画からは、撮影した男性が目の前の状況に衝撃を受けている様子が伝わってくる。
男性は暖かい衣服を女性に渡すと、いくつか質問をしている。だが女性はちゃんと答えられない。
女性はぼんやりした様子で、寒くないかと男性が繰り返し尋ねても、問いかけが理解できないように見える。
冬の凍えるような気温の中、女性は少ししか重ね着していない。
女性の現状をめぐる議論も
この動画は中国のネチズン(ネット市民)の間で急速に拡散され、当局に支援を求める声が沸き起こっている。中国の遠隔地では女性が虐待され、一部の権利しか認められていないとの指摘も出ている。動画の女性が8人の子どもを産むに至った状況を問題視する人もいる。
中国で厳しい産児制限がなされてきた中で、今回の事案になぜ当局が気がつかなかったのか問う声もある。
当局が誘拐を否定動画が投稿されて以降、中国の寒村における人身売買をめぐって、熱い議論が繰り広げられている。ただ、今回の女性については詳細がほとんど明らかになっていない。
多くの人が2007年の中国映画「盲山」になぞらえている。若い女性が誘拐され、奴隷として売られる物語だ。
当局は28日、誘拐の憶測は当たらないとする声明を発表。女性のラストネームはヤンで、徐州市豊県の地域の出身だとした。
当局はまた、女性はドンという名の男性と1998年に結婚しており、精神的な病気だと診断されていると説明した。夫とされる男性の家族は、女性がいきなり暴力的になることがよくあったと、当局に話したという。
新たな声明
こうした当局の説明は、ネチズンの怒りに油を注ぐこととなった。女性が拘束され、鎖が使われ、福祉面で問題と思われる状況にあることを、当局は無視しているとの批判が出た。
これを受けて当局は31日、2つ目の声明を発表。家族のこれまでについて、より詳しい情報を提供した。
現地メディアによると、新たな声明は、当局が女性の夫について調べていると説明。「ドンは法律に違反した疑いがある。治安当局が調査を始めた」としている。
声明はさらに、女性は現在、病院で治療を受けており、子どもたちは公的ケア施設に収容されたと報告。女性は最近、統合失調症と診断されたとしている。
「人であり物じゃない」新たな声明も、ネチズンの怒りを鎮めることにはつながっていない。現地当局にもっと責任を取らせるべきだとの声が上がっている。
「彼女は人で、物じゃない。20年間で8人を産んで、やっと今日知られることになっただと? 関係のある政府部局や司法当局の誰もが潔白ではない」と、あるネットユーザーは書いた。
今回の問題が28日に初めて話題となって以来、オンラインでの議論は厳しく検閲されている。当局は、人身売買に関する多くの投稿を削除。「徐州市の8人の子ども」というキーワードについて検閲している。
しかし、「子どもが8人いる徐州市豊県の女性に関する当局の声明が公表された」と題されたトピックは維持されており、1億9000万回以上閲覧され、31日だけで約5万6000件のコメントが寄せられた。多くは現地当局の対応を批判している
中国のSF小説家・韓松氏が6日、中国のSNS「微博(ウェイボー)」に中国国内ではびこる誘拐と人身売買を批判する文章を投稿し、話題を呼んでいる。
韓松氏は投稿において、江蘇省・四川省・貴州省などでの女性に対する虐待や人身売買の事例を列挙。四川省の事例については「四川省の曹小青さんという女性は誘拐されて売られ、15年も内モンゴルの洞窟に閉じ込められていた」とし、「(彼女は)4回にわたって売られており、最後は劉姓の兄弟に6千元(約11万円)で買われて兄弟の『共有妻』にされたことが分かっている」などと指摘した。
その上で「このような『ニュース』の前に、ロボットや宇宙人が戦い合うようなSF小説など全く無意味だと感じる」とし、「(SF作家として)恥ずかしい限りだ」とつづった。
韓松氏は中国を代表するSF作家。多くの作品が英語や日本語でも翻訳されている。
このほか、中国のジャーナリスト・長平氏も人身売買の問題に関連して「The Voice of Germany」中国語版に文章を投稿している。
彼は1999年に同僚が広東省の山間部における女性の人身売買を取材した結果、その地域での「買われてきた嫁」の割合が50%以上だったと告白。
その上で「中国において、罰を受けるのは誘拐・人身売買を行ったブローカーではなく、犯罪を告発した者である」と批判している。
長平氏はさらに「中国の法律においてはオウムの不法購入に対する刑は5年とされている。
それに対し、女性1人あるいは数人を不法購入した場合の刑は最高で3年となっている。これは20匹のヒキガエルを不法購入した時の刑と同等である」と指摘し、「つまり、中国の女性はオウムほどの価値もなく、せいぜいヒキガエル程度でしかないわけだ」と、中国の人身売買の現状に警鐘を鳴らしている。
調査報告によると、北京オリンピックでは120万立方メートルの人工雪を使用しており、そのために必要な水の量は2億2300万リットル、さらに3つのポンプ場と8つの冷却塔、130台の発電機を使用した降雪機も必要だと報告にはつづられている。(中略)人工雪を溶けにくくするため、水には化学物質が混ぜられており、これは人工雪の下に存在する植物や、溶けた水が流れた先に深刻なダメージを与えると研究者は述べています。また「溶けない雪」は植物や動物を混乱させるほか、降雪機の騒音が野生動物に影響を与える可能性もあるとのこと。
アスリートへの影響については、「人工雪は30%が氷、70%が空気でできており、これは『10%が氷で90%が空気』という自然の雪と大きく異なる」と指摘されいる。人工雪を使った斜面は物理的に硬く、アスリートが斜面を下る速度が速くなります。雪の上で行う競技において、多くのアスリートが自然の雪で練習を行います。このような環境の差異はアスリートのパフォーマンスを落とし、また事故が起こった時にケガがより深刻なものになる、と研究者は述べました。実際に、すでに2022年北京オリンピックではいくつかの事故が報告されている。