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日本人として日々の暮らしの中で思うこと、知りたかったこと

国内での感染拡大を防ぐために必須のこと

2020-02-28 06:11:49 | 時事
2月27日11時半現在、新型コロナウイルス(COVID-19)について、それぞれの国の国内感染者の数と死者の数をみてみると、

中国での感染者7万8497人、死者2744人(中国政府による発表)
韓国での感染者1595人、死者13人(注:27日16時現在1766人に増加)
イタリアの感染者453人、死者12人

日本国内での感染者数(19都道府県の合計)189人、死者4人、
クルーズ船の感染者705人、死者4人、

イランの感染者139人、死者19人
シンガポールの感染者93人、死者0人
香港の感染者91人死者2人
米国の感染者は60人、死者0人など。


隠蔽体質の中国の数字は恐らく過少申告だろう。


日本でも全数検査ではなく、軽症者には検査を行っていないように、「感染者数」はあくまでも感染を疑って検査を行った結果、陽性だった人の数に過ぎない。


「インフルエンザ様肺炎」で1万4000人の死者を既に出している米国は、インフルエンザ陰性の肺炎患者に対してこれまで全くCOVID-19の検査を行っていなかったし、検査を実施しているのは現在でも検査体制をもったCDCが連携している5つの都市に過ぎない状況なので、米国内のCOVID-19の感染者数が僅か60人、死者0人という数字は全く当てにならない。


参考:




画像元: AFP(2月27日11時半現在)


引用:



■問題は重症者への治療が難しいこと
問題なのは、厚労省によると、感染者の内、今までに重症から軽~中等症へ改善した者は1名のみということで、つまり重症化した場合の治療が難しいことが問題。


27日現在で、国内重症者が52人(クルーズ船36人、国内16人)という状況らしいのだが、どうやら重症者に対しては「アビガン」の投与が既に始まっているらしい。


今回の新型コロナウイルス肺炎の治療薬として期待されているのはインフルエンザ治療薬の「アビガン」(富士フィルム富山化学)と米ギリアド・サイエンシズ社が開発中のエボラ出血熱治療薬「レムデシビル」の2つ。


「アビガン」は条件付きで国内での承認が下りているが、「レムデシビル」は国内未承認で、現在、国立国際医療研究センターを中心として研究(=治験?)が行われている段階らしく、ギリアド社もアジア地域で1000人規模の治験を始めるらしい。


加藤勝信厚労相は22日の記者会見で、新型コロナウイルスに感染した患者の治療のため、国内の医療機関1カ所で同日から「アビガン」の投与を始めたと発表。


「アビガン」はウイルスの増殖を抑制する効果があり、2カ所の医療機関で投与の準備を進めて、投与は患者の同意や医療機関内での手続きなどを経て、本来とは違う治療薬を使って結果を分析する「観察研究」の一環として実施した、などとある。


「アビガン」は一般には流通しておらず、新型インフルエンザ発生に備えて国が200万人分を備蓄しており、治療時は国が医療機関側に提供するそうなのだ。


引用:



■国内感染拡大を抑え込むための障害
東京五輪・パラリンピックを無事に開催に漕ぎつけるためにはこれ以上の感染拡大を防ぐことが大切であるが、ここで防疫上問題となるのは、COVID-19の感染者の内、無症状のいわゆる不顕性感染者の存在。


2月27日現在の患者167例(国内事例156例、チャーター便帰国者事例11例)の内、無症状病原体保有者が19例(国内事例15例、チャーター便帰国者事例4例) いることが判っており、単純計算で、11.3%が症状のない感染者だったそうだ。


感染拡大を食い止めるためには感染経路が不明な国内の2次感染者を増やさないことが肝心である。


感染源不明の2次感染者の感染源は、おそらく検査を受けていない活動的な不顕性感染者で、そうした人々が例えば新幹線や地下鉄、バスなどの公共交通機関や大勢が利用する駅のトイレ、エレベーターを利用し、つり革やエスカレーターの手すりなどに触れながら知らず知らずのうちにウイルスをスプレッディングしいる状況があるから感染経路不明の2次感染者が出てくるのだ。


対策としてやるべきことは確率論的に、実際の感染者数×11%の未検の不顕性感染者が潜在的に多くいる感染拡大地域からの日本への渡航者を厳格に制限することなのだ。


政府観光局の発表によると2020年1月の訪日外国人は266万1000人。
内訳として、
中国92万4800人(伸び率22.6%)
台湾46万1200人(伸び率19.0%)
韓国は「NO JAPAN」を叫んで訪日自粛の傾向であったが、それでも3番目に多い31万6800人(伸び率-59.4%)
米国からは11万7300人。

困ったことにCOVID-19のホットスポット国ほど訪日渡航者が多い国々なのだ。


引用:


中国は既に北京や上海でも多数の感染者が出ているわけだし、このところの韓国での爆発的な感染拡大の傾向をみれば、今後は地域限定では収まるとは到底思えず、つまり大邱など一部の感染地域に限定するだけの入国制限では潜在的に、感染者のおよそ11%ほど存在する不顕性感染者を遮断することは防疫上不可能なのだ。


これらの国々において現在感染縮小傾向になく、感染拡大していることを考えれば、中国、韓国への渡航自粛と入国制限はいうに及ばず、愛知県の感染者にとり、COVID-19の感染源となったハワイはもとより米国本土へも渡航自粛と入国制限が防疫上必要なのだ。


現に中国のみならず韓国に対して多くの国々が地域を限定せず全面的に入国拒否しはじめている。


日本は5月下旬までの国内での状況次第で東京五輪の開催の可否を検討されるということなので、開催国として責任からも、今、待ったなしの決断をしなければ、五輪開催に問題のない感染の沈静化には漕ぎつけられない。


既に北京やソウルにも感染者が出ている状況であるように、表向き感染拡大地域とされていない米国についても、インフルエンザではなくCOVID-19をハワイで感染して帰国後に愛知県でスーパー・スプレッディングを引き起こした事例を深刻に受け止めて、中国の湖北省、浙江省や韓国の大邱などに限定せず、中国、韓国、米国については日本人の渡航自粛と日本への入国制限をしなければ、これらの国々での感染が終息しない限り、持続的1次感染者の侵入を食い止めることにはならない。


これは確率論的問題だが、日本以外の国はクールに判断している。


「韓国外交部によると、2月27日午前10時現在、韓国人を全面的または部分的に入国禁止としているのは21カ国・地域で、27日の午後6時から4カ国・地域が追加された」などと報じられている。


「インドは韓国とイラン、イタリアから入国する場合や、2月10日以降にこれらの国を訪問したことがある場合は14日間隔離することがあると発表。」


「ベラルーシ、チュニジア、モロッコ、パナマ、パラグアイ、フランス領ポリネシアなども韓国人入国者の健康確認書や検疫申告書を要求したり、14日間地域の保健当局に健康状態を報告させるなど、入国手続きを強化した」そうだ。


この判断は防疫上正しい判断であり、嫌韓やコリアフォビアなどではなく、自国民を守ることを最優先に考えれば当然の判断なのだ。


中国人や韓国人の訪日客の多い日本がいまだに決断できない理由として、これらの国からの訪日外国人客の減少でつぶれる観光業者が出てくることを懸念するのであれば、特別にこれらの観光業者に対して消費税を減免するなどの救済措置を講じたり政府系金融機関や銀行が低い金利で貸付補助を行うなどすればよいと思う。


これらの国の人々には自国が感染終息した後にわだかまりなく心をおきなく日本に再び来てもらえばよいのだが。


不幸に五輪が開催ができなくなったときにその責任追及で政権はもたないかもしれず、そのときになってこれらの国々を恨まなくてよいように、今こそ決断すべきなのではないだろうか。


国内の学校を休校にすることもよい手だてだが、それより先にまず、みえない感染者を日本に侵入させないことが講じるべき最も必要な措置だと思う。


「選手の食事は自国の食材を持ちこむ」だの「放射能五輪」などと日本を誹謗中傷妨害する国に対しては何の遠慮がありましょうや。


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11 コメント

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こんばんわ (井頭山人(魯鈍斎))
2020-02-28 21:50:39
20世紀初めのスペイン風邪の死者が概数で一億人と言われています。当時でも何等か防疫体制はしていたと思われますが、それでも多くの死者が出た。国別の死亡者数は統計にあるので、ある程度把握は出来ますが、死亡率は大変に高いものであったらしい。流行性のウイルス疾患が出た場合の対策は既に定石の方法があるはずです。つまり時間を置かず、渡航制限を実施すること、「空も海もという事です」。子供にでもわかる事なのですが、利害のある大人は分からないようです。細菌性の疾患はまだ食い止められる可能性はあるが、ウイルスとなると、手立ては渡航制限が第一で、それから患者の隔離です。空気伝染する以上、人の密集地である都市は疾患率が高くなる。娘夫婦も内科と消化器内科クリニックを開業しているので、発症していない患者が調子が悪いと来院した場合、感染する危険性は多くある。とても心配している。もっとも私自身が罹患する事もあるだろうが。ワクチンも今のところは有効とも思えない。矢張り危機管理をすべき政治が劣化していると、政権だって吹っ飛ぶ事が起きます。すべてに於いて能天気な現代ですからね。終息の目安は半年?はかかるでしょう。となるとオリンピックの開催は危ない事に成るでしょう。
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Unknown (kamakuraboy)
2020-02-29 12:39:30
おはようございます。コメントをありがとうございます。20世紀初めのスペイン風邪も14世紀の黒死病も死者が概算一億人と言われていますね。世界の広い地域に流行が及び、まさしくパンデミックでした。今回のcovit-19の流行も世界経済に大きな影響を与える要因となるばかりでなく、中国の弱体化、南北朝鮮の崩壊、EUの崩壊などをもたらしかねない様相ですね。ウイルスを死滅させ得る抗ウイルス薬というものは基本的にないももの、ウイルスの数を減らす効果のある薬剤は幾種類かありますし、医療が機能していればそこまで恐れることもなさそうですが、一度陰性になっても再び陽性化すると重症化するなどの例があるそうで、かなり手強そうです。五輪開催よりもまず1番優先されるべきは国民の生命と健康ですから、いずれにせよ非常事態だという認識で臨むべきですね。
「空も海も」渡航制限をする必要があるのは当然ですね。私共も外来で、発症して症状の殆んどない患者さんが来院した場合など感染する危険性は多くあります。ですが、なるべく日頃の外来業務を普段通りに行っていくニーズはあるので、自分達の感染防御にも気をつけながら、仕事をせざるを得ません。
世界全体での終息の目安は半年以上ということかと。
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こんばんわ (井頭山人(魯鈍斎))
2020-02-29 22:16:36
感染病は初期対応が基本でしたが、その速度が徹底されていなかったですね。クルーズ船などという未知の要素もありましたから。kamakuraboy様も、どうぞお気を付け下さい。とは言っても病人を治療するのが病院の仕事ですから本当に困るのですよね。私は暫くの間は不要不急の外出は出来るだけ控えようと思います。
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こんばんは (kamakuraboy)
2020-02-29 22:42:04
ありがとうございます。井頭山人様ご家族皆様是非ご自愛くださいますよう。
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厳格な措置を (泉城)
2020-03-01 01:06:06
こんばんは
感染者の把握はあくまで濃厚接触者や発症者のみですから、どこの国でも実際の感染者は当然数倍か数十倍多いでしょう。
やっかいなのは、最初からkamakuraboyさんが警鐘されていた不顕性感染者の存在ですね。日本の患者の状況からして1割強の不顕性感染者がいます。症状がないので病人とは違って元気ですから活動的です。
中国では施設の入り口などでこまめにチェックしているものの、体温測定でのチェックですから不顕性感染者を捕捉することは不可能です。中国側の規制措置が緩和されると危険です。
少しでもリスクを少なくして日本国民の生命や健康を守り、さらには世界への日本の姿勢をアピールする上でも厳格な措置をとることが重要ですね。
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>厳格な措置を (kamakuraboy)
2020-03-01 12:49:15
こんにちは。コメントをありがとうございます。外国人の入国に関してや感染国への日本人の渡航に関しても、「厳格な措置」を講じなければ、非常事態宣言の整合性という問題が生じますね。野党からそのあたりを週明けに追及されそうですね。

本当にこの状態だと、観光地はむしろ外国人で占領されてしまうと思いきや、実際はそうでもないようです。姉妹ブログで湯布院の今をご紹介しておりますし、泉城さんにコメントをいただきましたように、現在はむしろ昔のように主に日本人だけになっていました。

結局は日本の観光地が外国人のインバウンドに頼るということが問題なのかもしれませんが、嘗て高度成長期には子供が多くて家族旅行なども多かったし、学生や大人たちがが友人などと旅行する人も多かったのわけですが、現在のように娯楽が多様化し、スキー人口なども減り、国民所得が伸び悩み、消費税増税などで、国民の消費活動は落ちていくばかりで、どうなることでしょうか。

少子高齢化に歯止めをかけないと観光地は日本人だけではもはや成立しなくなっていますし。
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ウイルスと人類の戦い (kamakuraboy)
2020-03-01 12:54:25
「不顕性感染者の問題」とウイルスとは何かという問題は表裏一体のようです。

感染症の専門家が今問題になっている「ウイルス陽性→陰性→再度陽性」となる仕組みを解説していますが、なかなか奥深い話です。そもそも我々の体内には無数の微生物が「宿借り」しているわけで、我々も自然界の中では「宿主」だということですね。

ウイルスがPCR検査で陰性になったからといって、全身のあらゆる組織全てでウイルスが死滅することはそもそもないわけで、ようはウイルスに体を完全に支配されてしまわないよう「医療」はヒトがウイルスを抑え安全に共存できる状態にまでヒトの免疫力を回復させることですし、それにつきるのでしょうか。


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ウイルスと人類の戦い (泉城)
2020-03-02 00:56:42
こんばんは
もともと未知のウイルスに対して即座に適切な対応をとるのは、これまでのウイルスとの戦いをみれば難しいでしょう。
しかも今回のように発生源の国が情報を開示しない場合には、特効薬がありませんから人間の免疫力を支える人工呼吸管理などの治療しかありません。免疫力が弱ければ何をやっても感染者や死亡者はでてしまいます。
ワクチンがあるインフルエンザでさえ日本ではここ数年毎年1千万人以上の感染者と1千~3千人規模の死亡者があります。
それでも手洗いやマスクにより2018 年第 36 週以降2月末での累積推計の受診者数1,100 万人を、2019 年第 36 週以降2月末で695万人に減少させることができましたから予防策は有効です。
ウイルスと共存しながら国際的なルール作りと予防策、さらには丈夫な身体づくりが大切ですね。
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Unknown (kamakuraboy)
2020-03-02 19:42:17
こんばんは。「ウイルスと共存しながら国際的なルール作りと予防策」をつくることが、人やものの往来が活発となっている国際社会において急務ですね。日本は他国に遠慮し過ぎ、というより恰も中国の一部になりかかっているかのようです。今の韓国の状態は更に斜め上を行っていますが・・・
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恐れるべきは見えない感染者 (自転車くま)
2020-03-04 10:25:50
お早うございます。
「恐れるべきは見えない感染者」というのは、その通りと思います。
見えない感染者を見える化するためには、一刻も早く検査体制を確立して、実態を反映した数値を発表して貰いたいものです。
検査基準に制限を設けて、検査を拒否している間にも感染者は増え続けています。
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