夢の羅列<盆の船>
つづき。
スカーフは店内で雪の湖を私に見せた。
それは青くどこまでも透明な湖で、私は雪を踏みしめていた。
静かな漣を見ているとどこからか大きな盆のような円い小舟が2艘、流れてきた。
小舟にはそれぞれネコたちが5匹ずつほど乗っていて、
皆が丸い大きな目で私をじっと見ていた。
あ、家の戸口のところにいた新しい子ネコたちも乗っている。
皆が鳴きも笑いもせずに私を見ている。
ネコを呼ぼうとしたが声が出なかった。
ノドが詰まってしまったかのように声が出ないのだ。
力を入れれば入れるほど声はまったく出ないのだ。
そうしているうちに盆の船は遠ざかっていく。
雪は白い。水は青い。昼なのか夜なのか。
仕方がなく私はネコに手を振った。
おしまい。
つづき。
スカーフは店内で雪の湖を私に見せた。
それは青くどこまでも透明な湖で、私は雪を踏みしめていた。
静かな漣を見ているとどこからか大きな盆のような円い小舟が2艘、流れてきた。
小舟にはそれぞれネコたちが5匹ずつほど乗っていて、
皆が丸い大きな目で私をじっと見ていた。
あ、家の戸口のところにいた新しい子ネコたちも乗っている。
皆が鳴きも笑いもせずに私を見ている。
ネコを呼ぼうとしたが声が出なかった。
ノドが詰まってしまったかのように声が出ないのだ。
力を入れれば入れるほど声はまったく出ないのだ。
そうしているうちに盆の船は遠ざかっていく。
雪は白い。水は青い。昼なのか夜なのか。
仕方がなく私はネコに手を振った。
おしまい。