☆保険の豆知識 Ｖｏｌ．３８ ☆ 後遺障害１４級で慰謝料を１２０万を認めた事例

●交差点での接触事故により、後遺障害級数１４級の認定を受けた、理容師の被害女性(58歳)に対してハサミを使いこなせなくなり、今までの収入を得る事が出来なくなったを理由に、入通院慰謝料を９４８，０００円と後遺障害慰謝料を１，２００，０００円認めた事例を紹介します。

【 H11.12.20岡山地判・交通民32.6.1978 】

＜傷害＞
頭部打撲、頸部捻挫、右肩・前胸部・右大腿打撲で入院１４日間
＜後遺障害＞
１４級１０号、固定：H10.8.10(59歳)
※右肩から頸部にかけての痛み、右手の痺れ、腰痛および右膝痛等

【 判決 】
●入通院慰謝料：９４８，０００円
●後遺障害慰謝料：１，２００，０００円

＜判決文＞
被害者は４０年近く理容師として就労していたが、本件交通事故後、右手の痺れのため、ハサミを使いこなすことができなくなった。
被害者が勤務していた理髪店は、いわゆる薄利多売方式による経営をしており、１日のうちにできるだけ多くの客をさばくことが必要だったことが認められ、今後同理髪店に復帰することは考えにくく、また、同種の店に勤務することができたとしても、被害者の後遺障害の部位および程度から作業能率が著しく低下すると考えられる。
また、被害者が主として理容業に従事し続けてきており、他のパートタイム労働程度のものしか経験したことがないこと、症状固定時の年齢が満５９歳であることからすれば、他業種に転職することや転職後従前と同水準の収入を得ることは著しく困難と考えられることに鑑み、後遺症慰謝料は上記金額をもって相当と認められる。

★皆様の無事故、無災害を心よりお祈り申し上げます。

欺かざるの記抄―佐々城信子との恋愛 (講談社文芸文庫) 国木田 独歩 講談社 このアイテムの詳細を見る