イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

印象派・光の系譜ー三菱一号館美術館

2021年11月01日 20時34分12秒 | 展覧会 日本

「ゴッホ展」の後、三菱一号館美術館で開催中の「印象派・光の系譜」展に行った。

この真ん中の人、何撮ってたんだろう???
いや~SNSなど見てたら「混んでる」って書き込みが多かったけど、ホントに混んでた。
なんで???
ゴッホより混んでたし、ここがこんなに混んでるの初めてだった。
私が出て来た2時半くらいは、入り口に長蛇の列ができていたし。
コロナで客層変わったのか???

今回はイスラエル博物館所蔵の作品ということで、どんなにいい作品を持っていても、イスラエルに行くことはないし、ということで結構楽しみに行ってみたけど、作品数はそれほど多くなかったかな。
でも、やはり見たことない巨匠の作品は多かった。
中でも感動だったのは

このゴッホの「麦畑とポピー」
これ初めて見た~と感動したのもつかの間、今検索したらなんと2019年上野の森で開催された「ゴッホ展」に出てたってよ~
ってもしやこっちも?

「プロヴァンスの収穫期」
おっと、こちらは初来日だった。

粒ぞろいの作品だったが、今回の目玉はやはりこれでしょう。

日本初来日、モネの「睡蓮の池」1907年の作品。
モネは1883年ジヴェルニーに移り住み、小川の水を庭へ引き込み「水の庭」を作る。
池には「日本風の橋」(太鼓橋)を架けた。
モネは1890年代に「積みわら」「ポプラ並木」「ルーアン大聖堂」などの連作を制作しているが、1895年ころからこの池と睡蓮をモチーフにした作品を描き始める。
この年に制作されたものは3点が確認されている。
池畔にはモネの作品のモチーフになった枝垂れ柳や藤が植えられ、バラのアーチも作られた。
その後1897年から1899年にかけて描かれたとされる「睡蓮」は8点ある。
一時期中断されていた「睡蓮」制作を再開したのは1903年だった。
1903年から1908年にかけての時期に制作された「睡蓮」は80点確認されている。
そして1909年には、パリのデュラン=リュエル画廊で「睡蓮:水の風景連作」展を開催し、1903年〜08年のあいだに描いた48点の睡蓮の連作が1室に展示された。

今回出展されている「睡蓮」もそのうちの1点なのだが、同じ構図で描かれた睡蓮が日本国内に3作ある。

写真:Wikipedia
DIC川村記念美術館が所蔵するこの「睡蓮」

写真:Wikipedia

和泉市久保惣記念美術館が所蔵するこの「睡蓮」
3枚まとめて展示してくれればいいのに…
日本にある2枚を下の階で展示して、説明もそこに有ったので、もう一度上がって来て3枚とも確認したよ。

これらは1907年に描かれた縦長画面の連作。
これらの縦長構図の作品は15点が知られ、いずれも日没直前の時間に描かれたと思われ、水面の右には柳、左にはポプラの樹影が映り込んでいるのだが、その色調は微妙に異なっている。
これは、日が落ちてかなり経つのか、既に気温が下がっているので花は全く咲いていない。
イスラエルが一番花咲いてたかなぁ?

11月30日からはもう一枚、同じ構図の「睡蓮」も仲間入りする。

写真:https://www.fujibi.or.jp/our-collection/profile-of-works.html?work_id=426
東京富士美術館が所有している。
欲を言えば、全て同じ部屋で並べて展示して欲しかった。
キャプション斜め読みした私も悪いんだけど…

ジヴェルニーには2017年に行った。

遠くに見える緑の欄干が「日本風の橋」

この時も村で飲んでました。

ああ、これもおいしかったけねぇ。

この連作を見るだけでも価値がある。
この連作で思い出したのだが、先日いつも有用な情報を頂いている山科様から面白い展覧会のことを聞いた。
1993年に西洋美術館でルーベンスの同じ絵を3枚並べて比較するという企画展があったというのだ。
ソドムを去るロトとその家族ーールーベンスと工房、1993年7月13日~8月19日
(記事はこちら
こういうの、面白いですねぇ~
日本ではなかなか難しいだろうけど、是非こういうのをもっとやって欲しい!!

人込みを避けるべくささっと退場。
有楽町から帰ろうと思って歩いていたら、東京国際フォーラム前では骨董市が出ていた。

感染症対策はしているけど、やはりこの急な人出は気になる。
特に欲しいものはなかったが、この雰囲気は好き。
展覧会をはしごして、お昼食べ損ねたので

スタバでパンプキンスコーン
そして実に1年半以上ぶりで夜吞みに行った。

お酒もつまみもおいしかったが、外食久しぶりで濃い味付けが体に合わなかったなっていたのか、夜喉が渇いて眠れなかった。
少しずつ日常を取り戻せるようになったが、まだまだリハビリが必要だし、ウィルスは無くなったわけではないから、対策を怠ってはいけないと肝に銘じないとと思った秋晴れの土曜日だった。



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2 コメント

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モネの庭 (カンサン)
2021-11-02 07:14:37
fontanaさんへ、私はツアーでフランスに行った時に、ジヴェルニーに行きました。10年くらい前の5月初めでした。スイレンは咲いていませんでしたが、チューリップが見頃でした。
昼間に屋外で風を感じながらシードルを飲んでいる時は幸せな時間でしたね。♪
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また (fontana)
2021-11-03 09:21:46
カンサンさん
日本もですが、最近屋外で気持ちよく飲める丁度いい季節が短くなりましたね。
外で飲むとなぜあんなにおいしく感じるのでしょうか?
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