「クリスマス・キャロル」の解説に面白い話が出ていた。
”1840年にヴィクトリア女王と結婚したドイツ出身のアルバート公が、クリスマス・ツリーを飾るドイツの古い習慣をイギリス王室に持ち込んだ。二人は毎年ウィンザー城にツリーを飾り、クリスマスを子どもたちとともに祝った。イギリス王室の家族中心のクリスマス(ファミリー・クリスマス)は、イギリス国民にとって魅力的な模範となった。”(クリスマス・キャロル、ディケンズ、訳:井原慶一郎より引用)
ん?ヴィクトリアとアルバートと言えばかの有名な美術館のお二人。
この美術館は良いですねぇ~
また行きたいなぁ。
あっ、その美術館の話ではなく、クリスマスツリーのお話。
明日はクリスマスイブなので、早く片付けなきゃね。
そもそもクリスマスツリーを飾るようになったのはドイツ。
なんでもクリスマスピラミッドはクリスマスツリーの祖先と考えられているらしい。
”このピラミッドはクリスマスに限った存在ではなく、かつてエルツ山地には、夏至に花輪などで飾られたピラミッドや"St. John's Tree"の周りで踊るという風習が存在した。”(引用:Wikipedia)
これは先日書いたZeiffen(ザイフェン)のあるエルツ山地の伝統工芸。
生の木を使った最古のクリスマスツリーの記録は1605年、エルザス地方のシュトラースブルク(当時はドイツ領で現在はフランス)のある家庭で飾られたのが起源とされている。
それによると、クリスマスの時期にもみの木を森から持ってきて、りんごやワッフル、金箔やお菓子で飾りつけをしたとなっている。
モミの木を使ったのは、モミは常緑樹で、「永遠の命」の象徴であり、中世のドイツでは、モミの木には小人が宿るとされており、食べ物や花を飾ると、小人が集まってきて、人間に力を与えてくれると信じられていた。
飾りつけにも意味が有り、木のてっぺんに星。
これはキリスト生誕時に、賢者たちをベツレヘムへ導いた星を表している。
リンゴや赤い玉は、アダムとイブが食べてしまった知恵の実を象徴し、杖のように先が曲がったキャンディは、羊飼いの杖を表す。
羊飼い杖は、群れからはぐれそうになった羊を引き戻すのに使われていたことから、人々の助け合いの心を表しているらしい。
またヒイラギもクリスマスの装飾には欠かせないアイテムの1つ。
こちらはトゲのある葉が、イエスが十字架にかけられたときにかぶせられたイバラの冠を、赤い実は太陽の炎とイエスの血を象徴している。
最初はプロテスタント教徒の家庭で行われていたが、後にカトリック教徒の家や教会でも行われるようになり、のちにドイツ移民がこのクリスマスツリーの伝統を世界中に広めて行った。
参考:https://japan.diplo.de/ja-ja/themen/kultur/weihnachtsschmuck/915168
こちらは1848年ウィンザー城に飾られたクリスマスツリー
この頃はまだ、机に載るくらいの大きさだったのに、今はこんな!
今年は英国王室も例年とは違うクリスマスになるらしい。
ロイヤルメンバーはこれまで女王の私邸サンドリンガムに集まっていたが、今年は女王夫妻だけでウィンザー城で静かにクリスマスを迎える予定。
聖ジョージ礼拝堂に設置されたツリーは高さ約6mもあるそうだ。
写真・参考:https://www.elle.com/jp/
世界で一番大きいクリスマスツリーと言われるのはこちら
写真:https://www.viagginews.com/2020/12/06/albero-natale-gubbio-2020-diretta/
Gubbio(グッビオ)のツリーはおよそ650mもある。
様々なクリスマスのイベントが中止になり、クリスマス当日には外出禁止令も出ているイタリアだが、今年も炎(電飾だけど)は灯った。
イタリアの友人からも写真が送られて来た。
ミラノのヴィットーリオ・エマヌエレ2の世ガッレリア(Galleria Vittorio Emanuele II)
ちなみにこちらは去年のミラノ
一年前はここにいたのにな…
感染者が増えている日本。
幸せな新年を迎えるため、行動を見直しましょう!!
12月23日のPresepio(プレゼピオ)にびっくり!!
え~~~~~なんで?????
今日まだ23日なのに、キリスト生まれちゃったんだけど…
ドイツの影響って大きいですね。
丁度日経新聞の夕刊の記事の昨日の最終回は「くるみ割り人形とねずみの王様」でした。
クリスマス時期には是非見たいバレエですよね。