イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Cascata delle Marmore(マルモレの滝)とMuseo delle mummie di Ferentillo(フィレンティッロのミイラ博物館)

2020年07月20日 16時58分45秒 | イタリアの小さな街・大きな街(Fi以外)

今日は久々に朝から暑い!
そんな中、時々コメントを下さるカンサンさんのブログを見ていたら、天理市の桃尾の滝が紹介されていた。
涼しそう~
ということで、今日はイタリアで見た滝の話をしましょう。

ここには、最初に通っていた語学学校の遠足で行ったのだが、実は「たかが滝?」って正直思っていたのよね。
ただ当時はイタリア滞在が10年以上にも及ぶと夢にも思っていなかったので、「まぁ、二度と行くこともないから行ってみるか」と毎週行われる遠足にはほぼほぼ参加していたんです。
ここもそんな場所の1つ。
いや~侮っていたね。
Terni(テルニ)からおよそ7キロ。
Cascata delle Marmore(マルモレの滝)です。

これが放水時。
「放水時?」って思ったでしょう?
実はこの滝、人工の滝で、決まった時間に開門され、大量の水が流れる仕組みになって、人工の滝なんです。
人工って言っても最近の話ではないところがイタリアらしい、実はこの滝は紀元前3世紀、ローマ人によって作られたものだったんです。

恐るべしローマ人!?
この滝はヨーロッパで一番の高さを持つ滝で、今は水力発電として使われています。
開門時にはサイレンの合図で一気に放水。
轟音と共に水が165mを三段階で落下して来ます。

こちらは展望台からの眺め。
虹が出ています。

これは滝の下に設けられた公園から。(だったと思う)
確か滝の傍に舗装された遊歩道があって、そこから下の広場へ行くことができたんだと思います。
「たかが滝」と侮っていましたが、マイナスイオンを全身に浴びて非常の気持ちが良かった記憶はかすかに残っています。
サイトを見たら、ここ公園内に散策コースが有るようです。

2020年7月のスケジュールは
開門が平日:11:00 – 13:00 / 15:00 – 19:00
土日: 10:00 – 19:00 / 21:00 – 22:00
公園の開園時間は平日:10:00-19:30
土・日 9:30−22:30
詳しくはこちらのオフィシャルサイトで。

実は遠足には続きがあって、私たちはこの後近くのミイラ館に行ったんです。
少々怖い写真もあるので、この先お気をつけて読み進めて下さいね。


どれよ?
当時は今のように写真バシバシ撮ってなかったので、唯一の写真がこれでした。
ということで、Wikipediaから写真を借用させていただきました。

Le Mummie di Ferentillo(フィレンティッロのミイラ)
この記事を書くために改めて調べたのですが、ここは元々Chiesa di Santo Stefano(聖ステファノ教会)の地下礼拝堂だったのが、現在は Museo delle Mummie di Ferentillo(フィレンティッロのミイラ博物館)となっているようです。
サイトを見たら、私が行った2004年よりきれいになっていて、あのおどろおどろしい感じは皆無でした。

15世紀末、13世紀に建てられた教会を使い、この教会はCybo家の意向で聖ステファノの捧げた教会となった。(特にLorenzo e Franceschetto Cybo)
この時、地下礼拝堂は土で埋められてしまいました。
実はこれが幸い(?)したのでしょう、
19世紀末、発掘調査を始めたところ、地下から保存状態のよいミイラが発見されました。一部のミイラは洋服まで残っていたそうです。

1992年博物館としてスタートしたとのことですが、私が行った時は、「これで金とるの?」という感じだった気がします。(既に記憶は曖昧ですが…)
現在24体のミイラが博物館に有るそうですが(3体はPerugiaのMuseo Anatomico dell'Università で保管)、その中の10体は頭蓋骨付(成人男性、女性、子ども)の完全な形を保っているようです。
他にも270個以上の頭蓋骨が保管されています。

何人(?)かのミイラについては教会に残された資料や言い伝えなどで知ることができます。
特に興味深いのは、このミイラの中に2人のアジア人がいることです。(人体的特徴による)
残念ながら、私たちの祖先ではありません。
伝説によると、二人はお金持ちの中国人夫婦で、新婚旅行でイタリアを訪れたそうです。
時は1750年、Giubileo、聖年の記念だったのでしょう。
ところが二人は病にかかり、このFerentilloの街で死去、この教会に葬られたそうです。

これがその二人。
女性(左)はまだ服を見ていて、爪も残っています。
実はこの衣服1970年代まではもっとよい状態で残っていたそうです。
男性は頭しか残っていません。(右に寝ているのは誰だ?)

他にも、地下礼拝堂に今でも閉じられたままの棺が1個あります。
その中にはある多数の殴られた傷を持つ弁護士が眠っているとか。
実はこの弁護士の子孫は未だにこの街に健在なのだが、この棺を自分の家の墓に移そうとはしないらしいですよ。
他にも古い農家の衣装を着た、胎児を宿した妊婦のミイラや2人のフランス人兵士のミイラもあるようです、いや有りました。見ました!
詳しくはこちらから

http://www.mummiediferentillo.it/mummie/

これで少しは涼しくなりましたかね?

参考:https://it.wikipedia.org/wiki/Museo_delle_mummie_di_Ferentillo



最新の画像もっと見る

コメントを投稿