好調に更新を続けております。
なるべく多くのことを忘れる前に記録しておきたい・・・
さて、2日目はちょっと長旅
Torinoを8時29分に出てAostaへ向かいます。
まずIvreaという場所で乗り換え。
乗り換え時間が5分しかないから遅れは許されん。
更にリスキーなのは、これを逃したら今日の目的地にはたどり着けん。
というイタリアならではのサバイバル。
危機感を感じているのは私だけで両親は「後れたら(乗り換える電車)待っててくれるんでしょう?」と
う~ん私もそう思いたいけど、私のイタリア人生で何度その期待を裏切られたことか。
それでも宿無しになったことはまだないけど・・・
Torinoを出るときから既に10分以上遅れていたこの電車。
でもこの電車に乗っている人の多くはAostaに向かっていた。
そして駅に着く寸前によく利用している人の安心の一言
「たいてい待っている」という言葉を聞いてほっとしたものの、ドアが開くとみんないっせいに走り出した・・・
と言っても電車は今乗っていた電車の前に留まっていた。
壁にAosta行きの電車を示す張り紙。
っていまいち説明しにくいけど、同じホームに2台の電車が止まっていたんですね。
スーツケースを引っ張りながらも無事乗り換え完了。
北の電車は綺麗だなぁ。
途中車窓からは色々な形のお城が見えました。
山が段々近くなる・・・
途中車掌さんがAostaより先に行く人いますか、と聞いて周っていた。
これも次の電車の乗り換えのためのよう。
北だからなのかなぁ、すごく親切。
ちなみに検札はTorinoから全く来ませんでした。
Aostaにはほぼ予定通りの10時半過ぎに到着。
どこをどう切り詰めるのかなぁ、といつも不思議に思うんだよね、イタリアの電車。
今日はここからバスでGran Paradisoの始点、Cogneという街に行くことにしていたんです。
だから邪魔なスーツケースは駅で預けて・・・と思ったのに、なんと
Aosta駅には荷物預けるところありません!
この辺のこと色々調べたんだけど、情報がなくて・・・
一応州都の駅だし、冬はスキー客であふれるわけだし、荷物預けるところあるよねぇ・・・と思っていた私が甘かった。
ここで荷物を預けて何処かに行こう、なんて人いないのかしら?
もしかしたらバスターミナルの方にはあるかしら、
と駅から5分も掛からないバスターミナルの切符売り場で聞いてみるも答えはNO!
イタリア・・・観光大国のくせに全然観光客に優しくない!!
確かに移動は車、という人が大多数ですが・・・こんなことだから経済発展しないんだよ。
と一人毒づく。
まぁこんなこと今に始まったことではないので、次の策を考えるわけですよ、いつものことですから。
そこでひねり出した苦肉の策が、3日後に泊まるホテルに預かってもらえないか?
時間も30分以上あったので、行って帰って来れるかな?って。
実はここで1つ失敗。
3日後だったので、ちゃんと場所を把握していなかったんです。
オフラインのGoogle mapは役立たず。
こんな時は、携帯買い換えるか・・・なんて余計なことまで考えちゃいます。(私の携帯ガラ携なので)
最後の手段は地元の人に聞く。
すごくアナログな方法だけど、時には一番有効だったりする。
但し、イタリア人は悪気なしうそを教えたりするので要注意。(ってどうやって注意したらいいのか?)
"うそ"ではなく、知らないなら知らないと言ってくれればいいのに、教えてくれちゃうところに問題があるのよね。
自転車に乗っている人なら絶対地元の人だろうと、後ろから来ていたSignoraに住所を見せてみた。
すると「中心街を抜けて・・・」
えっ「ここから何分くらいですか?」と聞くと
「15分は掛かるかしらねぇ。私もよく分からないからXXまで行ったらまた聞いたほうがいいわよ」って
あああ、これは駄目だ。
重いスーツケースを引っ張って往復するには時間が足りない。
ということでこの策は却下。
父が、この日の宿泊先のクールマイヨールに行ってしまった方がいいのでは、と言い出す始末。
いや、絶対何とかなる。
この根拠のない自信。
ああああ、イタリア生活長くなったちゃったなぁ、と実感します。
結局行ったらどうにかなるんじゃないか、ということでスーツケースを引っ張りながらバスに乗車。
このバスも遅れて発進したからねぇ・・・基本ルーズなんだよね、この国は。
いや、日本人が正確すぎるのかも。
ほどほどで良いよ、ってついつい思ってしまうんですよね、どちらも。
そうそう時刻表はこちらから。
Cogne行きは8番線です。(2014年7月現在)
今回はなるべく情報を残すことにしたんだったね。
Cogne行きのバスの切符はバスの中で購入します。
こちらは切符売り場では買えません。
片道4€くらいだったかな?・・・既にあいまいな情報ですみません。
但し、クールマイヨール行きは切符売り場でも買えます。
こちらは往復5.8€でした。(そこらへんの詳しい話はまた次回)
Aostaを出てからバスはどんどん山を登って行きます。
眼下に広がるAostaの街。
この後はこんな細い山道を・・・という道をバスは猛スピードで走り抜けて行きます。
1時間くらいでCogneの街に着きました。
バスターミナル、駐車場は地下?というより街の中心部が高台にある典型的なイタリアの街の作り方です。
すごく綺麗な町並みです。
ここからエレベーターに乗って上に上がると
これですよ、この風景。
FBに載せたら、「イタリア?」と聞かれたけど、ホントイタリアにこんなところが有るなんて想像できないですよね。
イタリア語のガイドブックにもちょこっとしか載ってなかったんですけど、すばらしいですよ、ホント。
はるばるスーツケースを引っ張ってでも来た甲斐がありました。
いやいや、そこはFirenzeともTorinoとも全く違う、壮大な自然の中でした。
正面に見えるのがGran Paradiso,"大いなる楽園"です。
イタリアは本当に色々な顔を持っているなぁと感心します。(さっきまでの愚痴はなんだったのか・・・)
とりあえずツーリストインフォメーションを探します。
ここで再度あまり期待せずに、「荷物を預けられるところないですか?」と聞くと、
見るに見かねたのか「責任は持てないけど、ここで預かってくれる」と言ってくれました。
助かりました~
ちなみにじゃあ書くなと言われそうですが、これを読んで、インフォメーションで預かってもらえるんだ、と勘違いしないで下さいね。
あくまでも相手の好意と自己責任でうまくことが運んだ、というだけですので。
ちなみにここのインフォメーションは1時から3時まで昼休みを取りますので気をつけてくださいね。
郵便局も13時までの営業です。
はがきなどを出したい場合は切手はTabacchiというお店で買えます。
現在、すごく値上がりして絵葉書日本まで2€です。
やっと身軽になったので散策。
といきたいところでしたが、とにかく暑い。
あれ?でも19℃しかなかったのね。
とにかく日差しが厳しいイタリアです。
お腹も空いたので、まずは腹ごしらえ。
どこへ行ってもまず食べる、って感じですが・・・
この街にいる唯一の日本人(後で聞いたら唯一のアジア人だとか) Nakajima Junさんのレストランへ行ってみることに。
日本人がいれば、料理の説明をしなくて済む・・・という下心で。
お店は先ほどの風景が見られる広場を背にした、町の中心も中心にあり、すぐ分かりました。
メニューは地方料理ですね。
週に2,3回お寿司を出している旨が書かれたメモも張ってあったのでここで間違いないでしょう。
店内は思っていたより広いのですが、普通のレストランのようにいきなりテーブルが置いてなかったので、とりあえずずんずん進んでいくと、厨房にいたNakajimaさんが私たちを見て驚いた様子。
なかなか個人でここまで来る日本人はいないそうです。
たまたまお店がそれほど忙しくない日だったということで(週に何日かは日本人のツアー客がお食事されることがあるそうです)全て日本語で説明していただきました。
途中で私がイタリア語わかることがばれてしまい、「じゃあ日本語じゃなくてもいいじゃないですか」と突っ込まれましたが
料理は専門ではないし、やはり土地の料理は分からないということで、お願いしちゃいました。
お昼Gastronomia(惣菜屋)スタイルで営業しているようで、本来はまずカウンターでお料理を注文する形を取っているそうなのですが、私たちは席でオーダーして全て運んでもらっちゃいました。
あっ、今改めてメニューを見ていたら、その旨ちゃんと書いてありますね、ごめんなさい
「天気もいいので外(テラス)の方にどうぞ・・・」ということで店を通りぬけて裏側に出たら
こんな感じです。
ハイジの世界・・・ちょっと違うか?
そうそうここからも小さくですがMonte Bianco(モンブランのイタリア名)が見えたんですよ。
日本語なので頭使わなくて良いわ~っておいおい、一体何年イタリアに居るんだよ。
お料理の説明を聞きながら、既にこれを注文しようと両親の意見なんんか関係なく決めている私
だって、ここじゃなき食べられないもの、食べたいじゃないですか。
ということで選ばれたのがこれら。
まずここを紹介していた人のブログで見たマスカットの香りの白ワイン
イタリア人でもマスカットと聞くと甘いと思う人が多いそうですが、これはマスカットの香りが強いのに味はさっぱり。
すごくおいしい!
ちなみにこれ以降Val d'Aosta州で飲んだ白ワインは全てここのワイナリーのものでした。
まず最初に登場したのは
地元の特産Fontina(フォンティーナ)チーズを加えたポレンタ。
何度も言っていますが、私ポレンタってあまり好きじゃないんですよね。
特に焼いた硬いやつ。
「じゃあなぜ?」と言われそうですが、これが地元料理の定番ですからね。
地元でしか食べられないなら食べねばと頼んだのですが、これはおいしかった。
そうそうあまりお酒が強くない母にはリンゴジュースを頼みました。
お店に入ったときに目に付いて、とてもおいしそうだったので・・・
いや、おいしかったです。(味見した)
そしてメインから
日によって入荷しない時もあるという貴重なアヒルの足が一人前だけあるというのでそれ(手前)と
肉団子(Morbidelle di Vitello)という地元のお料理。
それからパンがおいしい。
普段食べているトスカーナのパンとは全然違うので、パクパク。
メインが来る前に、最初の一袋食べち切っちゃったので、メインが運ばれてきた時に、「もう少しパンもらえますか?」と聞くと(これはイタリア人に)なんと焼きたてを持ってきてくれました。
1回目とは酵母が違うパンなんですって。
後のやつはなんとなくすっぱい感じがしましたが・・・どちらもおいしい。
結局残りはお持ち帰りしちゃったんですけど。
久しぶりの日本人客だったのかなぁ・・・話も弾んで色々とプライベートなことまで。
Nakajimaさんは在伊16年、奇遇(でもないか)なことに始まりはPerugiaの外国人大学だったそうです。
しばらくはトスカーナやウンブリアの料理を学んでいたそうです。(共通の知り合いがいそうです)
こんなのどかな街にも、いやだからこそかな不景気の波は押し寄せているそうで、なかなか大変そうです。
レストランは今日一人もお客さんが来なくても、もしかしたら100人来るかもしれないという状態で準備は怠れないので、パンなどもどうしても冷凍してしまわなければいけないんです、など業界の裏話も教えてくれました。
冬は雪深く、短い夏も今年はこの時ようやくやって来たという感じ。
同じイタリアに住んでいながら、何かあればすぐに同国人に助けを求められるフィレンツェでぬくぬく生活している私から見たら、一人でこうして努力している人もいるって本当に大変だろうなぁ。
こんな小さな町だから最初は偏見とか有ったんだろうなぁと思うと応援してあげたくなりますね。
私に出来ることはこうして少しでも宣伝してあげることだけですが。
ただやはりああいう街に大型バスで日本人がわんさか訪れるのは嫌かもなぁ、と思ったりもします。
Torinoを出て以来、いやFirenzeを出てからめっきり日本人遭遇率が減りましたからねぇ。
Dolceは
両親はイチゴにジェラート
私は
リンゴのストゥルーデルを
最後のコーヒーには
これまたこの地方のビスケットが添えられていました。
あれ?今メニューを改めてみて思ったんだけど、これサービスじゃなくてちゃんとお金取られていたのかも。
まぁいいか、おいしかったんだし。
日本語で色々聞けるということもあって、ここで父は2本ワインを購入。
1本は先ほど飲んだ白。
もう1本は地元の赤を頂きました。
このワインを持って散策するのは重いので、後で取りに寄らせてもらえないかと聞くと、一時間ほど店を閉めてしまうので、届けますといってくれました。
届ける?
てっきりお店の前だと思っていたら、なんとバス停で私たちのことを待っていてくれたそうです。
(電話番号交換しておいてよかった)
本当によくしてもらいました。
お料理の料金も、2本持ち帰りのワインを買って100€位だったので決して高くないと思います。
もし、ここまで行くことが有れば是非寄ってみてください。
お勧めですよ!
これがカウンター
ここから付け合わせなどは運ばれていたのね。
店内にはすごい量の飲み物。
ワインは元より、ジュースやウィスキー、日本酒などもありました。
お土産になるお菓子や食品も多数揃っていましたし
宅配も可能。
お土産に焼きたてもクッキーまでもらっちゃいました。
クッキー類はバターをたっぷり使ったフランスに近い味ものなんでしょうね。
ここでゆっくりと昼食に2時間もかけてしまったので、周辺を散策してCogne訪問は終了。
帰りのバスも案の定遅れていた上、運転手は「5分で戻る」と言い残し、何処かに消えた。(コーヒー飲みに行ったんでしょう)
そんなイタリアに違和感を覚えていたのはうちの両親だけでしょうね。
このあと一度Aostaに引き返し、今日のお宿クールマイヨールまでまたバスで1時間。
ということでこの続きはまた次回、ということで。
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