イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Auto regalo(自分へのプレゼント)

2009年12月29日 22時55分36秒 | イタリア・文化
クリスマスの熱気(?)冷めやらぬまま、大みそかに突入しようとしている。
大みそかの夜は、Firenze市内の各所でコンサートなどのイベントが有る。
しかし、去年の悪夢、未だに鮮明に思い出せるんだなぁ…
今年はおひとりさまでの年越しの予定なので大人しく、年越し蕎麦でもすすっていようかしら

ちなみに今年の目玉は、Firenze-Bologna間、
Freccia rossa開通記念(?)コンサート(名前は私が勝手に付けました。)
各方向から有名人を乗せた電車を走らせ、Bolognaから来る電車には、Lucio Dallaが乗ってきて、年越しコンサートが駅前広場で行われるらしい。
無料だよなぁ???
私時々Firenzeって本当に金持ちだなぁ~と思うんですよねぇ。
あっ、これはTrenitaliaがお金出してるのかな???
それにしたって、先日雪の影響でMilanoで電車がものすごく遅れた時、お客の何人がTrenitaliaに対して「Vergogna!(恥を知れ!)」とののしっていたことか。
いや、雪の影響でもねぇ…
散々公共の交通手段を使えとニュースで言っていて、この始末。
日ごろの行いを考えても、私だって言いたくなりますわ。
加えてこの値上がりですからねぇ
詳しく読んではいないのですが、「11時20分位に出ても12時前には着きますよ~」ってなことをアピールしたいのでは???
詳しくはCapodanno ad alta velocità tra Bologna e Firenze

ところで年末。あと3日で今年も終わり!?
全然そんな実感ないですね。
ということでまたちょっと戻ってみたりして
クリスマスお話ですが、今年のAuto regalo(自分へのプレゼント)にこんなものを買ってみました。


ラテン語の辞書!
宝の持ち腐れじゃ?って思った?
私も買う前に思ったので、気にしないでくださいね

さてさて、ここ1カ月くらいず~と探していた。
辞書って、いいものを買わないと結局あと後買い直すことになりませんか?
ということで、身の丈の合うものを探していたわけだが、ものや人との出会いって不思議!この子はまるで私が来るのを待っていたかのよう。

余談ですが、2年くらい探している本が有るのだが、こちらは一向に見つからない。
たぶん、手に入らない気がする…
早くAmazonを導入してくれ、イタリア!
ここに書いても無駄でしょうが、もし見つけた方、売ってくださる方がいたらご連絡をください。
I grandi maestri dell'arte(2007年にIl sole 24 oreから出たもの)のGiotto e la sua eredita'です。

いやはや、実は辞書をを見ている間に自転車のスタンドを折られたんですけどね
あっ、自転車につけの1€払いに行かなきゃ
実は私には小銭がなく、自転車屋のおやじはお釣りがなかったので、6€の修理代、5€だけ払って、1€はクリスマス明け…ということでつけになってます
イタリアらしいでしょう?
たぶん払わなくても何も言わないでしょうけど、そこは律義な日本人ですから

さてさて辞書の話に戻りますが、これ実は古本屋で買った新品。30%引きでも63€もした。
スタンド代を入れたら…69€じゃん
今年最後の大きな買い物だわ。
この古本屋のおやじがまたイタリア人だった(当然ですが…)
この辞書がいかにいいものか、まるで自分の子供の様な説明。
こちらは「買う」と言っているのに、熱い熱弁は止まらない。

面白かったのは、言語の辞書、更にいうと生きた言語の辞書、というのは改定が必要。おやじが例で出してきたのは、なんと1800年代のイタリア語の辞書。
そこには既に使われなくなったイタリア語の単語が多数載っていた。
これはこれでこの時代のことを知るには有効。たとえばManzoni のPromessi Sposiを読むなら最適。しかし、私がイタリア語を勉強するためには使えない。

でもラテン語、ギリシャ語は所謂 "La lingua morta"死んでいる言語なので、言葉が変化することがない。ということで、辞書も改訂されることがないそうだ。
ということで、勉強が済んで要らなくなったら売りにくればいいとも…

更に熱弁は続くので有ります。
結局1冊買うのに30分程経過、ようやく支払いを済ませると、おやじは
「本は読むためだけのものではなく、話す為にも(話題として)必要だ、とプラトンは言っている」で締めくくられた。ごもっとも

こうして晴れてうちの子になりました。
そして更におまけまでもらった。
捜索願を出している本が有ると話したら、違うGiottoの本(5€)くらいのものをプレゼントしてくれた。
クリスマス前のことだったので、「サンタみたいだ」と言うと、
「いやBabbo natale(サンタ)ではなく、Babbo(お父さん)だよ」と
大変失礼しました

こういう出会いが有るからこそ、個人商店での買い物が止められないイタリアでございます。

さてさて、この話には更に続きが
イブの夕食での話、「自分へのプレゼントにラテン語の辞書を買った」と話すと、
ラテン語???誰が?とびっくりされた。
当然だ、イタリア語だって完璧ではないのに…
でも不思議なことに、ラテン語なら教えてあげるとみんなが言う。
英語は話せなくても、ラテン語は分かるイタリア人でございます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿