3月6日、フィレンツェのシニョーリア広場(Piazza della Signoria)にあるダヴィデ像(コピー)が弔意の意味で黒い幕で覆われた。
戦争でなくなった人たちへの哀悼の意を表して、フィレンツェ市長自らかぶせたという。
そこにはウクライナの国旗や黄色と青の帯も付けられた。
「ミケランジェロの誕生日である本日、哀惜と痛みをこの行動によって思い出してほしい。
この行為は、10日間に被害にあった数えきれない被害者、キエフの市民やウクライナの市民だけでなく軍人も、彼らを思うための非常に強い行動である。
そして彼らだけでなく、ロシアの軍人、プーチンやロシア政府の不当な、理解できない戦争のさなかで死ぬために送り込まれた、まだ若いロシア軍人のことも思い出して欲しい。
フィレンツェは本日、全ての死者に弔意を捧げる。」
と述べたフィレンツェ市長はその場に参加していたウクライナ人たちと、一緒にこの行為をやり遂げたいと参加していた2人若いロシア人に感謝を述べた。
写真・参考:https://www.ansa.it/toscana/notizie/
という記事を数日前に読んだ直後、なんともひどい事件が起きた。
このダヴィデに被せられた弔意の黒い布に火をつけたやつがいる。
動画が上がっていた。
https://video.repubblica.it/cronaca/firenze-incendia-il-drappo-nero-che-copriva-il-david-per-la-guerra-in-ucraina/410428/411135
事件が起きたのは11日の20時ころ。
犯人は自称アーティストのチェコ人Pisvejc Vaclav。
火はすぐに消し止められ、犯人はその場で捕まり刑務所行きになったのだが、ダヴィデは”大火傷”。
この火事でダヴィデが受けた被害額は、実に15,000€(およそ200万円)!?
12日の朝には専門家がやってきて、数時間後には火事でついた灰を落としたが、完全にきれいに修復するのは更に1週間はかかるという。
このダヴィデは1910年Luigi Arrighettiによって造られたコピーではあるが、街の大事なシンボルだ。
まったくなんてことしてくれるんだよ!!
実は馬鹿げた行動は、これが初めてではない。
この1週間前にも同じシニョーリア広場で、フィレンツェのシンボル、Francesco Vezzoli作の立ち上がるライオン(leone rampante)の足元にウクライナの国旗を描いた人がいた。
また違う日には、進入禁止の標識の真ん中の白い帯の上に、”Putin”といたずら書きがされていたという。
ウクライナを思う気持ちは理解できるが、これらの馬鹿げた行動は全く理解できない。
まったく、なんてことしてくれるんだよ!!
とにもかくにも戦争が早く終わって欲しい。
写真・参考:https://artemagazine.it/2022/03/12/
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