イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

フォルテピアノのコンサート

2018年11月16日 15時48分46秒 | 音楽

今週はちょっと忙しく…と言っても”遊び”ですが。
昨日も再び展覧会を3件はしごしてきましたが、その話はまた後日。
水曜日の夜ですが、以前からフィレンツェの友人によく話を聞いていたのですが、イタリアではどうもタイミングが悪くて聴くことができなかったピアニストのコンサートに行ってきました。


川口成彦さんは今年ポーランドで行われた第1回ショパンピリオド楽器コンクールで2位に入賞したという経歴の持ち主。
現在はオランダ在住なのですが、イタリア国内でも何度もコンサートを行っていました。
「ピリオド楽器とは何ぞや?」と思って調べたら、古楽器のことでした。
今回のコンサートもフォルテピアノというピアノの前身を使ったものでした。
イタリア語でピアノはpianoforte、でもフォルテピアノはfortepiano!?さらに最初の頃はpianoforteとも呼ばれていたとか…なんとも紛らわしい。(まんまとタイトル間違え訂正しました!)
今回のフォルテピアノは、このコンサートがシューベルトに特化したものということで、シューベルト時代ももので、5つのペダルの付いたものでした。このペダルを操ることで、現代のピアノよりも音域は狭いのですが、色々な音色を楽しむことが出来るのが、現代のピアノとの大きな違い。本当に耳障りのいい音でした。

MCもピアニスト本人が行っていたのですが、これが素人っぽく、シューベルトに対する愛情がよく伝わって来て、非常に共感持てました。
演奏の方も「この曲いいな」と個人的に思った曲を彼は「弾くのが楽しい」と嬉しそうに言っていたのが非常に印象的でした。

この先も凱旋コンサートが続くようなので、興味がある方は是非。

https://naru-fortepiano.jimdo.com/schedule/



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4 コメント

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最古 (山科)
2018-11-16 20:24:27
URLに最古のフォルテピアノ
クリストフォリ・ピアノによる
ドメニコ・スカルラッティの演奏
を紹介させていただきます。

ドメニコ・スカルラッティが仕えた
ポルトガルの王女にして後のスペイン王妃バルバラ・デ・ブラガンサQueen Maria Barbara de Braganza は、クリストフォリのピアノの何台も買い込んでいたそうですから、こういう音色でこそ、ドメニコ・スカルラッティのねらった音楽が再現できるのではないか、と思います。実は私はドメニコ・スカルラッティの曲は好きではなかったのですが、これを聴いて好きになりました。
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つながりました。 (fontana)
2018-11-18 12:39:08
山科様
いつもありがとうございます!!
Ferdinando d'Madiciのこの絵(ここにはコメントが貼れないのでURLで。https://it.wikipedia.org/wiki/File:I_musicisti_del_principe_Ferdinando_de%27_Medici_-_Gabbiani.jpg)の音楽家たちがつながりました。
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胸にあてる (山科)
2018-11-19 06:37:55
 絵の紹介ありがとうございました。
 注目したのは、当時のヴァイオリンなどの演奏法として、首ではさむんじゃなくて胸か肩ぐらいにあてていることです。17世紀のヘリット・ダウの絵にもある(URL)のですが、こちらもそうですね。これについては、ヴァイオリニストの寺神戸亮先生の一般向けレクチャーを博多で聴いたときに知りまして。それ以後注意してます。この演奏法だと音色もなんかしゃがれたような妙な音になります。
 フェルディナンド公は、ヴァイオリンやヴィオラ・ダ・ガンバのような弓奏楽器が好きだったようですね。

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面白いですね! (fontana)
2018-11-19 15:00:12
山科様
そうなんですね、面白いですね。

記憶が定かではないのですが、確かFerdinandoの没後300年の特別展だったと思うのですが、彼のコレクションのオペラの舞台の模型なども展示されて非常に興味深かったです。
メディチ家の当主としてはダメダメでしたが、芸術家・音楽家のパトロンとしては最高の人物だったようですね。
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